Horizon Client が複数のネットワーク上の仮想マシンベースのデスクトップに接続する場合は、ネットワーク アドレス変換 (NAT) とポート マッピングの構成が必要です。

ここに示している例の場合、デスクトップで外部アドレス情報を設定する必要があります。これにより Horizon Client は、この情報を参照し、NAT またはポート マッピング デバイスを使用してデスクトップに接続できます。この URL は、Connection Server にある [外部 URL] と [PCoIP 外部 URL] の設定と同じです。

Horizon Client が別のネットワーク上に存在し、NAT デバイスが Horizon Client とプラグインを実行しているデスクトップとの間に存在する場合は、NAT またはポート マッピングの構成が必要です。たとえば、Horizon Client とデスクトップとの間にファイアウォールが存在する場合、このファイアウォールは NAT デバイスまたはポート マッピング デバイスとして機能しています。

IP アドレス 192.168.1.1 のデスクトップの展開例は、NAT とポート マッピングの構成を示しています。同じネットワーク上の、IP アドレス 192.168.1.9 の Horizon Client システムは、TCP と UDP を使用して PCoIP 接続を確立します。この接続は、NAT もポート マッピングも構成されない直接接続です。

図 1. 同じネットワーク上のクライアントからの直接 PCoIP

この図は、同じネットワーク上の PCoIP クライアントと PCoIP Server との接続を示しています。

クライアントとデスクトップが異なるアドレス空間で稼動し、プラグインに構成上の変更をしないようにクライアントとデスクトップの間に NAT デバイスを追加した場合、PCoIP パケットは正しくルーティングされず、失敗します。この例では、クライアントが異なるアドレス空間を使用しており、クライアントの IP アドレスは 10.1.1.9 です。このクライアントはデスクトップのアドレスを使用して TCP および UDP PCoIP パケットを送信するため、このセットアップは失敗します。宛先アドレス 192.168.1.1 は、クライアント ネットワークからは機能しません。このアドレスが原因となって、クライアントの画面に何も表示されなくなる可能性があります。

図 2. エラーを表示する NAT デバイス経由のクライアントからの PCoIP

この図は、NAT デバイスを使用した、PCoIP クライアントと PCoIP サーバ間の接続におけるエラーを示しています。

この問題を解決するには、外部 IP アドレスを使用するようにプラグインを構成する必要があります。このデスクトップで externalIPAddress が 10.1.1.1 に構成されている場合、このデスクトップに対してデスクトップ プロトコル接続が行われると、プラグインがクライアントに IP アドレス 10.1.1.1 を提供します。PCoIP の場合、このセットアップのデスクトップで PCoIP Secure Gateway サービスが開始されなければなりません。

ポート マッピングの場合、デスクトップは標準の PCoIP ポート 4172 を使用するが、クライアントはポート マッピング デバイスでポート 4172 にマッピングされる別の宛先ポートを使用する必要があるというときには、管理者はこのセットアップ用にプラグインを構成する必要があります。ポート マッピング デバイスによってポート 14172 が 4172 にマッピングされる場合、クライアントは PCoIP に宛先ポート 14172 を使用する必要があります。管理者は、PCoIP 用にこのセットアップを構成する必要があります。プラグインの externalPCoIPPort を 14172 に設定します。

NAT とポート マッピングを使用する構成では、 externalIPAdress を 10.1.1.1 (192.168.1.1 にネットワーク変換される)に設定し、 externalPColPPort を 14172 (4172 にポートマップされる)に設定します。
図 3. NAT デバイスおよびポート マッピング経由のクライアントからの PCoIP

この図は、NAT デバイスとポート マッピングを使用して PCoIP クライアント、セキュリティ ゲートウェイ、およびサーバをセットアップする例を示しています。

PCoIP の外部 PCoIP TCP/UDP ポート構成と同様に、RDP ポート (3389) またはフレームワーク チャネル ポート (32111) のポート マッピングが行われる場合は、externalRDPPortexternalFrameworkChannelPort を構成し、ポート マッピング デバイス経由によるこれらの接続にクライアントが使用する TCP ポート番号を指定する必要があります。