VMware Logon Monitor は、Windows ユーザーのログインを監視し、パフォーマンス メトリックを提供します。これにより、管理者、サポート スタッフ、開発者はログイン パフォーマンスの問題を解決することができます。
メトリックには、ログイン時間、ログイン スクリプト時間、CPU やメモリの使用量、ネットワーク接続速度などがあります。Logon Monitor は、他の VMware 製品からメトリックを受け取り、ログイン プロセスに関する詳細情報を提供します。
注: Horizon 8 2111 以降では、Windows セッションのログインのタイミング データの収集方法が変更されました。
- Horizon 8 2106 以前の場合、ログインのタイミングを取得するには、VMLM (VMware Horizon View ログイン監視) サービスを有効にする必要があります。
- Horizon 8 2111 以降の場合、この依存関係は存在しなくなりました。Horizon Agent は、ログインのタイミング データの収集を処理します。
詳細については、「VMware のナレッジベース記事 KB93158」を参照してください。
サポートされているプラットフォーム
Logon Monitor は、Horizon Agent と同じ Windows プラットフォームをサポートします。
主な特長
Logon Monitor の特長は次のとおりです。
- Horizon Agent の一部としてインストールされます。サービスを開始する方法については、KB 57051 を参照してください。
- Horizon Help Desk Tool タイミング プロファイラと連携します。ログイン関連のメトリックを集計し、Horizon Agent イベント データベースに送信します。タイミング プロファイラを有効にする方法については、「Horizon Console での Horizon Help Desk Tool の使用」を参照してください。
- ユーザーが簡単にアクセスできるように、ログをファイル サーバにアップロードできます。
- ログイン関連のイベントを Logon Monitor に送信する App Volumes、Dynamic Environment Manager、Horizon Agent などの、他の VMware 製品と連携します。イベントが発生すると、Logon Monitor がイベントをログに記録し、ログイン フローのイベントとその期間を表示します。
- 同じマシンでの同時ログインを監視します。
- レガシー データを取得します。レガシー データの取得機能は、Horizon 2103 以降へのアップグレード後に接続されたセッションで機能しません。この機能は、アップグレード前の以前のバージョンで接続したセッションでのみ使用できます。
ログ
Logon Monitor は、サービス ステータス メッセージとユーザー セッションのログ ファイルを書き込みます。デフォルトでは、ログ ファイルはすべて
C:\ProgramData\VMware\VMware Logon Monitor\Logs に書き込まれます。
- メインのログ:メインのログ ファイル vmlm.txt には、vmlm サービスのすべてのステータス メッセージと、ログイン監視の前後で発生したセッション イベントが記録されます。Logon Monitor が正常に実行されているかどうかを判断するには、このログを確認します。
- セッション ログ:セッション ログには、ユーザーのログイン セッションに関連するすべてのイベントが記録されます。ログインが開始すると、このログへのイベントの記録が開始します。このイベントは、1 つのユーザー セッションにのみ適用されます。ログの最後に書き込まれるサマリには、最も重要なメトリックの概要が含まれます。ログインに時間がかかる場合のトラブルシューティングでは、このログを確認します。ログインが完了すると、新しいイベントはセッション ログに書き込まれません。
Logon Monitor のメトリック
Logon Monitor は、ログイン、グループ ポリシー、ユーザー プロファイル、パフォーマンスに関連するメトリックを計算します。これらのメトリックにより、管理者は、ログイン時のエンド ユーザー システムの詳細を確認し、パフォーマンス低下の根本原因を判断できます。
メトリック | パラメータ | 説明 |
---|---|---|
ログイン時間 |
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このメトリックには、ゲストでのログインの開始時間、ログインの完了、プロファイルのロード、デスクトップの表示、ゲストでログインにかかった合計時間が含まれます。ゲスト以外の時間は除外されます。 |
セッション開始からログイン開始までの時間 | 合計時間 | Windows がユーザー セッションを開始し、ログインが開始するまでの時間。 |
プロファイルの同期時間 | 合計時間 | Windows がログイン時にユーザー プロファイルの調整に費やした時間。 |
シェルのロード |
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ユーザー シェル ロードの開始時刻は Windows が提供します。エクスプローラ ウィンドウが生成された時間が終了時間になります。 |
ログインからハイブ ロードまでの時間 | 合計時間 | このメトリックは、ログインの開始からユーザー レジストリ ハイブのロードまでの合計時間を提供します。 |
Windows フォルダ リダイレクト |
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Windows のフォルダ リダイレクトが開始し、完全に適用されるまでの時間に関連するメトリックです。Windows フォルダ リダイレクトを有効にするまでの合計時間も含まれます。フォルダ リダイレクトが初めて適用される場合や、新しいファイルがリダイレクト先の共有にアップロードされている場合は、この値が高くなる可能性があります。 |
グループ ポリシーの時間 |
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ゲストへのグループ ポリシーの適用に関連するメトリック。ユーザー グループ ポリシーとマシン グループ ポリシーの適用にかかる時間も含まれます。 |
プロファイルのメトリック |
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ユーザー プロファイルに関連するメトリック。ユーザー プロファイルの種類だけでなく、格納先(ローカル コンピュータか中央のプロファイル ストア)、あるいはログアウト後に削除するかどうかも含まれます。 プロファイル サイズには、ファイルの数、フォルダの合計数、ユーザー プロファイルの合計サイズ (MB) が含まれます。 |
プロファイル サイズの分布 |
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ユーザー プロファイルに含まれる様々なサイズのファイル数。 |
ログイン時に開始するプロセス |
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これらの値はプロセスごとに記録され、セッションの開始からログイン完了までの時間を表します。 |
グループ ポリシー ログイン スクリプトの時間 | 合計時間 | グループ ポリシー ログイン スクリプトの実行に関連するメトリック。グループ ポリシー ログイン スクリプトの実行にかかった合計時間が報告されます。 |
グループ ポリシー Power Shell スクリプトの時間 | 合計時間 | グループ ポリシー Power Shell スクリプトの実行に関連するメトリック。グループ ポリシー Power Shell スクリプトの実行にかかった時間を表します。 |
メモリ使用率 |
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ログイン時のメモリ使用量に関連する WMI メトリック。サンプリングは、ログインが完了するまで実行されます。デフォルトで無効になっています。 |
CPU 使用率 |
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ログイン時の CPU 使用量に関連する WMI メトリック。サンプリングは、ログインが完了するまで実行されます。デフォルトで無効になっています。 |
ログイン スクリプトを同期するかどうか。 | グループ ポリシー ログイン スクリプトが同期で実行されるのか、非同期で処理されるかどうかを報告します。 | |
ネットワーク接続の状態 |
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ネットワーク接続が維持されているのか、切断されているのかを報告します。 |
グループ ポリシーによるソフトウェアのインストール |
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グループ ポリシーによるソフトウェアのインストールに関連するメトリック。インストールがログインと同期または非同期で実行されたのかどうか、インストールが成功したのか失敗したのかどうか、グループ ポリシーによるソフトウェアのインストールにかかった合計時間を表します。 |
プロファイルのボリュームのディスク使用量 |
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ユーザー プロファイルが保存されているボリューム上のディスク使用量に関連するメトリック。 |
ドメイン コントローラの検出 |
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ドメイン コントローラに関連するメトリック。エラー コードは、ドメイン コントローラに被害が及ぶ障害が発生しているかどうかを表します。 |
推定ネットワーク バンド幅 | バンド幅 | この値はイベント ID 5327 から収集されます。 |
ネットワーク接続の詳細 |
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イベント ID 5314 から収集される値。 |
ログイン時間に影響を及ぼす設定 |
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Horizon Agent、App Volumes のメトリック | Logon Monitor と対話する VMware 製品は、Logon Monitor ログのカスタム メトリックを報告します。このメトリックは、これらの製品がログイン時間に悪影響を及ぼしているかどうかを判断する場合に役立ちます。 |