vdmadmin コマンドの -X オプションを使用すると、グループ内の複製 Connection Server インスタンスで発生している LDAP エントリ競合および LDAP スキーマ競合を検出して解決することができます。また、クラウド ポッド アーキテクチャ 環境内の LDAP スキーマ競合の検出と解決を行うこともできます。

構文

vdmadmin -X [-b authentication_arguments] -collisions [-resolve]
vdmadmin -X [-b authentication_arguments] -schemacollisions [-resolve] [-global]
vdmadmin -X [-b authentication_arguments] -seizeSchemaMaster
vdmadmin -X [-b authentication_arguments] -seizeSchemaMaster [-global]

使用上の注意

重複する LDAP エントリが複数の Connection Server インスタンス上に作成された場合、VMware Horizon 内の LDAP データの整合性に問題が発生する可能性があります。この競合状態は、アップグレード中、LDAP レプリケーションが機能していないときに発生する可能性があります。競合状態が発生しているかどうかは VMware Horizon によって定期的にチェックされますが、vdmadmin コマンドをグループ内のいずれかの Connection Server インスタンスで実行することで LDAP エントリの競合を手動で検出して解決することもできます。

また、LDAP スキーマの競合も同様に、アップグレード中、LDAP レプリケーションが機能していないときに発生する可能性があります。VMware Horizon はスキーマの競合状態が発生しているかについてはチェックしないため、LDAP スキーマの競合は vdmadmin コマンドを実行して手動で検出と解決を行う必要があります。

オプション

次の表に、LDAP エントリ競合の検出と解決を指定できるオプションを示します。

表 1. LDAP エントリ コリジョンを検出して解決するためのオプション
オプション 説明
-collisions Connection Server グループ内の LDAP エントリ競合の検出を指定します。
-resolve LDAP インスタンス内のすべての LDAP 競合を解決します。このオプションを指定しないと、問題を一覧表示するだけで、解決は行われません。

次の表に、LDAP スキーマ競合の検出と解決に指定できるオプションを示します。

表 2. LDAP スキーマ競合の検出および解決を行うオプション
オプション 説明
-schemacollisions Connection Server グループまたは クラウド ポッド アーキテクチャ 環境内の LDAP スキーマ競合の検出を指定します。
-resolve LDAP インスタンス内のすべての LDAP スキーマ競合を解決します。このオプションを指定しないと、問題を一覧表示するだけで、解決は行われません。
-global クラウド ポッド アーキテクチャ 環境下のグローバルの LDAP インスタンスにチェックと修正を適用します。このオプションを指定しないと、チェックはローカルの LDAP インスタンスに対して実行されます。

次の表に、LDAP スキーマ マスターの問題を解決するためのオプションを示します。

表 3. LDAP スキーマ マスターの問題を解決するオプション
オプション 説明
-seizeSchemaMaster 現在のノードをクラスタのスキーマ マスター ノードにします。
-global スキーマ ロールは、クラウド ポッド アーキテクチャ 環境内のグローバル Horizon LDAP インスタンスに強制されます。このオプションを指定しない場合、ローカルの Horizon LDAP インスタンスにスキーマ ロールが強制されます。

Connection Server グループ内の LDAP エントリ競合を検出します。

vdmadmin -X -collisions

ローカルの LDAP インスタンスの LDAP エントリ競合を検出して解決します。

vdmadmin -X -collisions -resolve

グローバルの LDAP インスタンスの LDAP スキーマ競合を検出して解決します。

vdmadmin -X -schemacollisions -resolve -global

現在のノードを、ローカル LDAP インスタンスのクラスタのスキーマ マスター ノードにします。

vdmadmin -X -seizeSchemaMaster
現在のノードを クラウド ポッド アーキテクチャ 環境のグローバル LDAP インスタンスのクラスタのスキーマ マスター ノードにします。
vdmadmin -X -seizeSchemaMaster -global