Microsoft Windows インストーラ (MSI) のサイレント インストール機能を使用して、複数の Windows 仮想マシンまたは物理コンピュータに Horizon Agent をインストールできます。サイレント インストールでは、ウィザードのプロンプトに応答する必要はありません。サイレント アップグレードでは同じインストール コマンドが使用されます。すでにインストールされている Horizon Agent コンポーネントをサイレント モードで変更することもできます。
コマンド ラインでパラメータを手動入力するか、設定ファイルを使用してサイレント インストールを実行できます。
サイレント インストールについて
サイレント インストールを使うと、大規模企業に Horizon 8 のコンポーネントを効率よく展開できます。
自動的に、つまりデフォルトでインストールされる機能の一部がインストールされないようにする場合は、ADDLOCAL MSI プロパティを使用して個々のセットアップ オプションと機能を選択的にインストールできます。ADDLOCAL プロパティの詳細については、「MSI コマンド ライン オプションおよび MSI プロパティ」を参照してください。
ADDLOCAL および REMOVE MSI プロパティを使用して、機能を変更できます。
Get-ItemProperty HKLM:\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\* | Select-Object DisplayName, ModifyPath | Where-Object {$_.DisplayName -eq 'VMware Horizon Agent'} | Format-Table –AutoSize出力は次のとおりです。
DisplayName ModifyPath VMware Horizon Agent MsiExec.exe /I{A17DD662-DFB3-4997-9C0F-4E687A300111}
前提条件
- Active Directory の準備が整っていることを確認してください。『Horizon 8 インストールとアップグレード』ドキュメントを参照してください。
- デスクトップの展開のためにゲスト OS を準備します。「リモート デスクトップの展開のためのゲスト OS の準備」を参照してください。
- Windows Server 仮想マシンを単一セッションのリモート デスクトップまたは RDSH ホストとして使用するには、「デスクトップで使用するための Windows Server OS の準備」で説明されている手順を実行します。
注: Horizon Agent インストーラは、サイレント モードでロールを自動的にインストールしません。RDS モードが必要な場合は、システムに RDSH ロールを事前にインストールします。
- マシンに Microsoft Visual C++ Redistributable パッケージがインストールされている場合、パッケージのバージョンが 2005 SP1 以降であることを確認します。パッケージのバージョンが 2005 以前の場合、パッケージのアップグレードまたはアンインストールのいずれかが可能です。
- VMware 製品ページ「http://www.vmware.com/go/downloadview」から、Horizon Agent インストーラ ファイルをダウンロードします。
インストーラのファイル名は VMware-Horizon-Agent-x86-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe です。YYMM はマーケティング バージョン番号、y.y.y は内部バージョン番号、xxxxxx はビルド番号です。
- 仮想マシンまたは物理 PC に対する管理者権限があることを確認します。
- Horizon Agent のカスタム セットアップ オプションについて理解しておきます。「Horizon Agent for Windows のカスタム セットアップ オプション」を参照してください。
- MSI インストーラのコマンドライン オプションについて理解しておきます。「Microsoft Windows インストーラー コマンド ライン オプション」を参照してください。
- Horizon Agent で使用できるサイレント インストールのプロパティについて理解しておきます。「Horizon Agent for Windows のサイレント インストールのプロパティ」を参照してください。
- Horizon Agent インストール プログラムによってファイアウォール上で開かれる TCP ポートについて理解しておきます。詳細については、『Horizon の概要と展開計画』ドキュメントを参照してください。
- Horizon Agent をサイレント インストールする予定のゲスト OS に、最新の Windows Update パッチがインストールされていることを確認します。場合によっては、Windows Update パッチの保留を実行するために、管理者によるインタラクティブなインストールを行う必要があります。すべての OS 操作とその後の再起動が完了していることを確認します。
コマンド ラインのパラメータによる Horizon Agent のサイレント インストール
- 仮想マシンまたは物理 PC で Windows コマンド プロンプトを開きます。
次の例では、Core、VMware Blast、PCoIP、Unity Touch、PSG、USB リダイレクト、およびリアルタイム オーディオビデオのコンポーネントとともに、Horizon Agentをインストールします。
VMware-Horizon-Agent-x86-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe /s /v "/qn VDM_VC_MANAGED_AGENT=1 ADDLOCAL=Core,USB,RTAV"
次の例では、管理対象外のコンピュータに Horizon Agent をインストールし、指定した Connection Server(cs1.companydomain.com)にデスクトップを登録します。また、インストーラは、Core、VMware Blast、PCoIP、Unity Touch、PSG、VMware Integrated Printing、USB リダイレクト コンポーネントをインストールします。
VMware-Horizon-Agent-x86-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe /s /v "/qn VDM_VC_MANAGED_AGENT=0 VDM_SERVER_NAME=cs1.companydomain.com VDM_SERVER_USERNAME=admin.companydomain.com VDM_SERVER_PASSWORD=secret ADDLOCAL=Core,PrintRedir,USB"
次の例では、USB コンポーネントを変更して既存のインストールから削除しています。
VMware-Horizon-Agent-x86-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe /s /v "/qn REMOVE=USB"
ProductCode ベースのコマンドラインの例:
msiexec.exe /I{A17DD662-DFB3-4997-9C0F-4E687A300111} /qn REMOVE=USB
次の例では、Horizon Performance Tracker を Horizon ヘルプ デスク ツールに置き換えることで、エージェントのインストールを変更しています。
VMware-Horizon-Agent-x86-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe /s /v "/qn ADDLOCAL=HelpDesk REMOVE=PerfTracker”
ProductCode ベースのコマンドラインの例:
msiexec.exe /I{A17DD662-DFB3-4997-9C0F-4E687A300111} /qn ADDLOCAL=HelpDesk REMOVE=PerfTracker
次の例では、シリアル ポートとスキャナ リダイレクトを追加することで、エージェントのインストールを変更しています。
VMware-Horizon-Agent-x86-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe /s /v "/qn ADDLOCAL=SerialPortRedirection,ScannerRedirection”
ProductCode ベースのコマンドラインの例:
msiexec.exe /I{A17DD662-DFB3-4997-9C0F-4E687A300111} /qn ADDLOCAL=SerialPortRedirection,ScannerRedirection
注: Windows Server マシンに Horizon Agent をインストールし、そのマシンを RDS ホストとしてではなくシングルユーザー Horizon デスクトップとして構成する場合は、インストール コマンドに VDM_FORCE_DESKTOP_AGENT=1 プロパティを含める必要があります。この要件は、vCenter Server によって管理されるマシンと管理対象外のマシンに適用されます。
インストールが完了した後、仮想マシンが複数の NIC を使用する場合は、Horizon Agent が使用するサブネットを構成します。「Horizon Agent のための複数の NIC を使用する仮想マシンの構成」を参照してください。
設定ファイルを使用した Horizon Agent のサイレント インストール
- インストールに使用するパラメータを含むテキスト ファイルを作成します。
- このファイルは、ローカル ドライブまたはネットワーク ドライブのいずれかに配置できます。マッピングされたドライブも使用できます。
- ファイルには任意の拡張子を付けることができますが、テキスト形式にする必要があります。
- 各パラメータは独自の行に記述する必要があります。
- その他のテキスト(パラメータは除く)は、行の先頭にハッシュ記号 (
#
) を付けてコメント アウトする必要があります。 - ファイルでは、空白と空白改行の両方が許可されます。
注: Windows Server マシンに Horizon Agent をインストールし、そのマシンを RDS ホストとしてではなくシングルユーザー Horizon デスクトップとして構成する場合は、設定ファイルに VDM_FORCE_DESKTOP_AGENT=1 プロパティを含める必要があります。この要件は、vCenter Server によって管理されるマシンと管理対象外のマシンに適用されます。注目: インストーラはパスワードを処理しません。ファイルに VDM_SERVER_PASSWORD などの既知のパスワード プロパティが含まれていると、インストーラはファイルの解析に失敗し、エラーを返します。パスワードを含める場合は、コマンド ラインで手動で入力する必要があります。この方法でパスワードを入力すると、パスワードは 1 回だけ渡されますが、どこにも記録されません。 - 仮想マシンまたは物理 PC で Windows コマンド プロンプトを開き、次のコマンドを入力します。
VMware-Horizon-Agent-x86-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe /v SETTINGS_FILE=<file path>
例:
VMware-Horizon-Agent-x86-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe /v SETTINGS_FILE=C:\Users\vmware\desktop\demo\agent-settings.txt
インストールが完了した後、仮想マシンが複数の NIC を使用する場合は、Horizon Agent が使用するサブネットを構成します。「Horizon Agent のための複数の NIC を使用する仮想マシンの構成」を参照してください。