NVIDIA GRID vGPU を使用すると、ESXi ホストの物理 GPU に直接アクセスできます。ベンダーのグラフィック カード ドライバを使用して、複数の仮想マシン (VM) で 1 つの GPU を共有できます。

VMware Horizon 8 で NVIDIA GRID vGPU 対応のデスクトップ プールを作成するには、次の手順に従って仮想マシンと ESXi を設定します。詳細な情報と手順については、『NVIDIA vGPU Deployment Guide for VMware Horizon』を参照してください。

  1. VMware 互換性ガイド」で、ホスト マシンがサポートされているかどうかを確認します。また、ホストが電源要件と設定要件を満たしていることをベンダーに確認します。グラフィックス カードを ESXi ホストにインストールします。
  2. ゲスト仮想マシンが仮想ハードウェア バージョン 11 以降で実行されていることを確認します。Horizon 8 にデスクトップ プールを作成する前に、共有 PCI デバイスを使用するように仮想マシン テンプレートを構成します。詳細な手順については、『NVIDIA vGPU Deployment Guide for VMware Horizon』を参照してください。
  3. 適切なバージョンの ESXi 用の NVIDIA vSphere インストール バンドル (VIB) をダウンロードします。VIB は、メジャー バージョンのリリースと互換性があります。たとえば、NVIDIA ESXi 6.5 VIB は ESXi 6.5U2 と一緒に使用できますが、ESXi 6.7 では使用できません。
  4. テンプレートまたは vGPU を使用する各仮想マシンで、VMware Tools と仮想ハードウェア(vSphere 互換)を更新します。
  5. vSphere Client で、仮想マシンの設定を編集し、共有の PCI デバイスを追加します。PCI デバイスにはゲスト メモリを予約する必要があります。[新規 PCI デバイス] を展開し、[すべてのゲスト メモリを予約] をクリックします。この設定は、仮想マシンのメモリ設定で変更することもできます。
  6. 使用事例に適切な GPU プロファイルを選択します。サイズ変更ガイドラインについては、『NVIDIA vGPU Deployment Guide for VMware Horizon』を参照してください。
  7. NVIDIA ゲスト ドライバ インストーラ パッケージを仮想マシンにダウンロードします。ESXi にインストール済みの NVIDIA VIB のバージョンと一致していることを確認します。
  8. 次のいずれかの方法で NVIDIA ゲスト ドライバをインストールします。NVIDIA ドライバがインストールされると、vCenter Server コンソールに黒い画面が表示されます。
    • デスクトップ プール
    • View Agent Direct-Connection プラグイン
    • RDP - Windows マシンの場合のみ

    それぞれのインストール方法の詳細については、このページの後半のセクションを参照してください。

vGPU 仮想マシンの vMotion

  • vGPU 仮想マシンの vMotion は、vSphere 6.7 以降でサポートされます。構成方法の詳細については、「こちら」を参照してください。
  • vSphere 6.7 Update 1 以降の vSphere Distributed Resource Scheduler (DRS) では、ロード バランシングをサポートしない vGPU 仮想マシンの初期配置がサポートされます。
  • vSphere 7.0 U3f より前のバージョンの vSphere 6.7 または vSphere 7.0 の DRS では、ESXi ホストがメンテナンス モードに切り替わったときに、vGPU 仮想マシンの vMotion は自動的に実行されません。管理者が vGPU 仮想マシンの vMotion を手動で開始して、ESXi ホストがメンテナンス モードに切り替わるようにする必要があります。
  • vSphere 7.0 U3f 以降の DRS では、ホストがメンテナンス モードになったときに、vMotion が自動的に実行されるように構成できます。手順については、https://kb.vmware.com/s/article/88271 を参照してください。vGPU 仮想マシンでは、引き続き DRS ロード バランシングはサポートされません。

デスクトップ プール

この方法は、テンプレート仮想マシンを作成する場合に使用します。

  1. Horizon Agent をインストールします。
  2. 必要に応じて、ドメインの設定と他のネットワーク設定を行います。
  3. プール内にデスクトップとして仮想マシンを構成します。
  4. アカウントに管理者レベルのアクセス権を割り当てます。
  5. Horizon ClientHorizon Console に接続して、デスクトップにアクセスします。
  6. NVIDIA ドライバをインストールして、再起動と再接続を行います。
  7. NVIDIA コントロール パネルにアクセスして、ライセンス サーバの情報を入力します。

Horizon Agent Direct-Connection プラグイン

この方法は、環境の検証を迅速に行う場合や、単純にユーザー レベルでアクセスする場合に使用します。
  1. Horizon Agent をインストールします。
  2. 一致する Horizon Agent Direct-Connection プラグインをインストールします。ローカル管理者アカウントのアクセス権が必要です。
  3. Horizon Client を使用してログインします。Connection Server として仮想マシンの IP アドレスを使用します。
  4. NVIDIA ドライバをインストールして、再起動と再接続を行います。
  5. NVIDIA コントロール パネルにアクセスして、ライセンス サーバの情報を入力します。

RDP

この方法は、 Horizon Agent をインストールする前にテンプレート仮想マシンを作成する場合に使用します。
  1. 仮想マシンでリモート デスクトップ アクセスを有効にします。
  2. Microsoft リモート デスクトップ接続を使用してログインします。
  3. NVIDIA ドライバをインストールして、再起動と再接続を行います。
  4. NVIDIA コントロール パネルにアクセスして、ライセンス サーバの情報を入力します。
  5. Horizon Agent をインストールします。
  6. 必要に応じて、ドメインの設定と他のネットワーク設定を行います。

[デスクトップ プールを追加] ウィザードを使用する場合、3D レンダラーに NVIDIA GRID vGPU オプションを選択すると、NVIDIA GRID vGPU が有効な ESXi ホストと NVIDIA GRID vGPU が有効な仮想マシンのテンプレートのみがウィザードの選択肢として表示されます。VMware では、プール プロトコルにデフォルトの Blast 設定の使用することをおすすめします。追加のプロトコル オプションと他の高度な構成設定については、『NVIDIA GRID vGPU ユーザー ガイド』を参照してください。

フル クローンとインスタント クローンが混在している場合に、同じ vGPU プロファイルを使用できます。フル クローンとインスタント クローンが混在している場合に、別々の vGPU プロファイルを使用する場合は、フル クローンとインスタント クローンを同時に作成したり、パワーオンしないでください。

複数の vGPU プロファイルを使用している場合は、クラスタ内のすべての GPU ホストのホスト割り当てポリシーを、[GPU 統合] 設定します。すべてのデスクトップで使用されている vGPU プロファイルが 1 つの場合は、クラスタ内のすべての GPU ホストの割り当てポリシーを [最高のパフォーマンス] に設定します。