VMware Integrated Printing を使用すると、リモート Linux セッションから印刷されたジョブにウォーターマークを追加できます。詳細印刷オプションを使用して、テキストの内容とウォーターマークの形式をカスタマイズできます。

前提条件

VMware Integrated Printing ウォーターマーク機能を有効にするには、前提となる次のタスクを実行する必要があります。

  • /etc/vmware/config ファイルで、[printSvc.watermarkEnabled] 構成オプションを true に設定します。『Linux デスクトップでの構成ファイルの編集』を参照してください。
  • 次の手順に従って、エージェント マシンに QPDF パッケージをインストールします。

[RHEL 9.x または Rocky Linux 9.x マシンへの QPDF のインストール]

  1. Enterprise Linux (EPEL) の追加パッケージを有効にします。
    yum -y install https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epelrelease-latest-9.noarch.rpm
  2. CodeReady Linux Builder (CRB) リポジトリを有効にします。
    /usr/bin/crb enable
  3. QPDF パッケージをインストールします。
    dnf install qpdf

[RHEL 8.x マシンへの QPDF のインストール]

  1. gcc-toolset をインストールして有効にします。
    yum install -y gcc-toolset-12
    scl enable gcc-toolset-12 bash
  2. zlib-devel および libjpeg-turbo-devel パッケージをインストールします。
    yum install -y zlib-devel libjpeg-turbo-devel
  3. QPDF パッケージをダウンロードしてビルドします。
    wget https://github.com/qpdf/qpdf/releases/download/release-qpdf-10.3.1/qpdf-10.3.1.tar.gz
    tar -zxvf qpdf-10.3.1.tar.gz
    cd qpdf-10.3.1
    ./configure
    make
    make install

[CentOS 7.9 マシンへの QPDF のインストール]

  1. Red Hat Software Collections (RHSCL) を有効にします。
    yum-config-manager --enable rhel-workstation-rhscl-7-rpms
  2. Red Hat Developer Toolset をインストールして有効にします。
    yum install devtoolset-7
    scl enable devtoolset-7 bash
  3. zlib-devel および libjpeg-turbo-devel パッケージをインストールします。
    yum install -y zlib-devel libjpeg-turbo-devel
  4. QPDF パッケージをダウンロードしてビルドします。
    wget https://github.com/qpdf/qpdf/releases/download/release-qpdf-10.3.1/qpdf-10.3.1.tar.gz
    tar -zxvf qpdf-10.3.1.tar.gz
    cd qpdf-10.3.1
    ./configure
    make
    make install

[Ubuntu/Debian マシンへの QPDF のインストール]

  • コマンドを実行して QPDF パッケージをインストールします。
    apt install qpdf

印刷されるウォーターマークの設定

印刷オプションを使用して、ウォーターマークの内容と形式を指定できます。

注: ウォーターマークは常に、ページの対角線と平行な線上に繰り返しパターンで印刷されます。
  1. 印刷するジョブの印刷ダイアログ ボックスを開きます。
  2. [詳細] タブを選択します。
    印刷ダイアログ ボックスの [詳細] タブを選択して、ウォーターマーク オプションを表示します。
  3. 次の表の説明のようにウォーターマーク オプションを指定します。
    オプション 使用可能な値 説明
    [ウォーターマーク テキスト] Unicode テキスト文字 印刷されるウォーターマークのテキスト コンテンツ。
    [ウォーターマークの場所] [オーバーレイ][アンダーレイ]

    ページ コンテンツに対するウォーターマークの配置。

    • [オーバーレイ] は、印刷されたページ コンテンツの前面にウォーターマークを配置します。
    • [アンダーレイ] は、印刷されたページ コンテンツの背後にウォーターマークを配置します。
    [ウォーターマークの密度] [低][中][高]

    密度レベル、またはウォーターマークの印刷に使用される行数。

    • [低] は、ページの対角線に沿って 1 行にウォーターマークを繰り返します。
    • [中] は、ページの対角線と並行するいくつかの行でウォーターマークを繰り返します。
    • [高] は、ページの対角線と並行する多くの行でウォーターマークを繰り返します。
    [ウォーターマークのページ範囲] [すべてのページ][最初のページ]、またはカスタム ページ範囲 ウォーターマークを含めるページ。カスタム ページ範囲を指定する場合、連続しないページはカンマで区切り、連続する範囲はハイフンで区切ります。例:1,3,4-5,99-200
    [すかしの色] [青][灰色][赤]、または RGB 値で指定されたカスタム カラー

    ウォーターマークの色。

    カスタム カラーを指定するには、<R value>-<G value>-<B value> の形式を使用します。ここで、value 値は色の赤、緑、青の要素の濃度を表します。値の範囲は 0.0(最も低い濃度)から 1.0(最も高い濃度)です。例:0.31-0.42-0.55

    [ウォーターマークのフォント スタイル] [標準][イタリック体][斜体] ウォーターマークの書体スタイルまたは傾き。
    [ウォーターマークのフォントの太さ] [シン][ウルトラライト][ライト][セミライト][ブック][中][セミボルト][太字][ウルトラ ボールド][ヘビー][ウルトラヘビー]

    ウォーターマークのフォントのストローク幅または厚さ。

    幅の効果は、選択したフォントによって異なります。

    [ウォーターマークのフォント] システムがサポートするフォント ウォーターマークの印刷に使用される書体。
    [ウォーターマークのフォント サイズ] 6 ~ 96 の整数

    ウォーターマークのフォント サイズをポイント単位で指定します。

    指定したサイズが印刷されるページの寸法を超えると、VMware Integrated Printing は、ウォーターマークがページに収まるように最も近いポイント値に自動的に調整します。