VMware Integrated OpenStack VDS デプロイには、3 つのプリンシパル ネットワークを使用して構成される管理クラスタとコンピューティング クラスタが組み込まれています。

クラスタとコンポーネントのアーキテクチャ

標準的な VDS デプロイのアーキテクチャは、2 つのクラスタと 3 つの別個の VLAN で構成されています。VLAN の詳細については、物理ネットワークの概要を参照してください。

VMware Integrated OpenStack アーキテクチャには、次のクラスタとコンポーネントが含まれています。

クラスタまたはコンポーネント

説明

vCenter Server インスタンス

VMware Integrated OpenStack デプロイ専用の vCenter Server を構成します。これは必須ではありませんが、デプロイが最適化されます。

Active Directory

OpenStack Identity Service によるユーザー認証で使用します。

管理クラスタ

デプロイされた OpenStack コンポーネントと管理仮想マシンのすべてが含まれます。管理クラスタとそのコンポーネントの詳細な説明については、以下の管理クラスタを参照してください。

コンピューティング クラスタ

Nova のコンピューティング リソース。すべてのテナント仮想マシンは、これらのコンピューティング クラスタで作成されます。

管理ネットワーク

管理コンポーネント間のトラフィックを転送します。

API アクセス ネットワーク

VMware Integrated OpenStack ダッシュボードを表示し、OpenStack の API とサービスにテナントへのアクセスを提供します。

プロバイダ ネットワーク

管理クラスタ内の DHCP ノードをコンピューティング クラスタと接続します。以下の管理クラスタを参照してください。

管理クラスタ

管理クラスタには、デプロイされた OpenStack コンポーネントと管理仮想マシンのすべてが含まれています。

VDS ベースのデプロイ アーキテクチャに含まれる DHCP ノードは、VDS ベースのデプロイ アーキテクチャとの主な相違点です。DHCP ノードは、テナント仮想マシンの IP アドレスを管理し、それらをプロバイダ ネットワークに接続します。

管理クラスタには、次のコンポーネントが含まれています。

コンポーネント

説明

ノード

ロード バランサー

HA を提供し、横方向のスケールアウト アーキテクチャを有効にします。

2(1 アクティブ、1 スタンバイ)

データベース (DB)

OpenStack メタデータを保存する MariaDB のインスタンス。

RabbitMQ(すべての OpenStack サービスで使用されるメッセージ キュー サービス)もデータベース ノードで実行されます。

3(1 アクティブ、2 スタンバイ)

VMware Integrated OpenStack コントローラ

Compute、Block Storage、Image Service、Identity Service、および Object Storage を含むすべての OpenStack サービスが含まれます。

Identity Service で本番環境と同等のパフォーマンスを実現する memcache サービスもコントローラ ノードで実行されます。

2(両方ともアクティブ)

DHCP

プロバイダ ネットワークに接続された仮想マシンへの IP アドレスを提供します。

2(両方ともアクティブ)

コンピューティング ドライバ

コンピューティング クラスタと通信して仮想マシンを管理するコンピューティング プロセスのサブセットが含まれています。

コンピューティング クラスタあたり 1

VMware Integrated OpenStack Manager Service (OMS)

VMware Integrated OpenStack vApp の管理に使用する vApp。

1

VMware Integrated OpenStack テンプレート

失敗した OpenStack デプロイを再デプロイするためのテンプレート。このテンプレートには、再デプロイを容易に行えるよう、設定が維持されます。

1

VDS ベースのデプロイ アーキテクチャに含まれる DHCP ノードは、VDS ベースのデプロイ アーキテクチャとの主な相違点です。これらの DHCP ノードは、テナント仮想マシンの IP アドレスを管理し、プロバイダ ネットワークに接続します。