同時実行の数が多いかボリュームが大きい場合、デフォルトの VMware Integrated OpenStack 構成は Cinder のバックアップ処理に対して不十分なことがあります。
問題
Cinder のバックアップ処理の同時実行数、または Cinder ボリュームのサイズを増やすと、操作が失敗してログに GetResourceFailure エラーが記録されることがあります。
解決方法
- 制御プレーンと Cinder バックアップ ポッド数をスケール アウトします。
Cinder バックアップ ポッドは、各コントローラ ノードに 1 つのみ含めることができます。
- デプロイ内のコントローラ ノードの数を増やします。
デプロイへのコントローラ ノードの追加を参照してください。
- デプロイ内の Cinder バックアップ ポッドの数を増やします。
OpenStack サービスのスケーリングを参照してください。
- デプロイ内のコントローラ ノードの数を増やします。
- Integrated OpenStack Manager に
root
ユーザーとしてログインします。ssh root@mgmt-server-ip
- Cinder の RPC 応答タイムアウトとエクゼキュータ スレッド プールのサイズを更新します。
- Cinder の構成を変更します。
viocli update cinder
-
DEFAULT
セクションで、rpc_response_timeout パラメータを追加し、値として6000
を設定します。 - executor_thread_pool_size パラメータを追加し、値として
640
を設定します。構成ファイルは次のようになります。conf: backends: [...] cinder: DEFAULT: [...] rpc_response_timeout: 6000 executor_thread_pool_size: 640
- Cinder の構成を変更します。
- データベースのタイムアウト パラメータと最大接続パラメータを更新します。
- MariaDB の構成を変更します。
viocli update mariadb
-
conf
セクションで、connect_timeout パラメータを追加し、値として5
を設定します。 - max_connections パラメータを追加し、値として
5000
を設定します。 - net_read_timeout パラメータを追加し、値として
1200
を設定します。 - net_write_timeout パラメータを追加し、値として
1200
を設定します。 -
conf
セクションにingress
セクションを追加します。 -
ingress
セクションで、proxy-read-timeout パラメータを追加し、値として1200
を設定します。 - proxy-send-timeout パラメータを追加し、値として
1200
を設定します。 - proxy-stream-timeout パラメータを追加し、値として
3600s
を設定します。構成ファイルは次のようになります。conf: connect_timeout: 5 max_connections: 5000 net_read_timeout: 1200 net_write_timeout: 1200 ingress: proxy-read-timeout: "1200" proxy-send-timeout: "1200" proxy-stream-timeout: 3600s
- MariaDB の構成を変更します。
- Nova のプール サイズと割り当て率を更新します。
- Nova の構成を変更します。
viocli update nova
-
nova
セクションにDEFAULT
セクションを追加します。 -
DEFAULT
セクションで、cpu_allocation_ratio パラメータを追加し、値として30
を設定します。 - executor_thread_pool_size パラメータを追加し、値として
640
を設定します。 - ram_allocation_ratio パラメータを追加し、値として
6
を設定します。 -
nova
セクションにdatabase
セクションを追加します。 -
database
セクションで、max_pool_size パラメータを追加し、値として50
を設定します。
構成ファイルは次のようになります。conf: nova: DEFAULT: cpu_allocation_ratio: 30 executor_thread_pool_size: 640 ram_allocation_ratio: 6 database: max_pool_size: 50
- Nova の構成を変更します。
- トークンの有効期限と、Keystone の Web Server Gateway Interface (WSGI) パラメータを更新します。
- Keystone の構成を変更します。
viocli update keystone
-
conf
セクションにkeystone
セクションを追加します。 -
keystone
セクションで、wsgi_processes パラメータを追加し、値として8
を設定します。 - wsgi_threads パラメータを追加し、値として
15
を設定します。 -
keystone
セクションにtoken
セクションを追加します。 -
token
セクションで、expiration パラメータを追加し、値として28800
を設定します。構成ファイルは次のようになります。conf: keystone: wsgi_processes: 8 wsgi_threads: 15 token: expiration: 28800
- Keystone の構成を変更します。