NSX Advanced Load Balancer はデータ プレーンの IPv6 および IPv4 ネットワーク インフラストラクチャをサポートしますが、管理プレーンは引き続き IPv4 ネットワーク インフラストラクチャに依存しています。従来のネットワークと最新のインフラストラクチャでの IPv6 の導入が増えるにつれて、企業はハイブリッド (IPv4 + IPv6) レイヤー 3 ネットワークに移行しています。

バージョン 22.1.3 では、NSX Advanced Load Balancer はコントローラの IPv6 構成と、コントローラとサービス エンジン間の接続をサポートします。このサポートにより、制御プレーンとデータ プレーン間の IPv6 通信がオプションとして有効になります。

以前のバージョンでは、NSX Advanced Load Balancer は、クラスタ レベルでのコントローラのセカンダリ インターフェイスとスタティック ルートの構成と、構成可能なラベルを使用したセカンダリ インターフェイスへの HSM 接続の移動をサポートしていました。この構成の詳細については、「高可用性と冗長性」トピックの「コントローラ インターフェイスとルート管理」セクションを参照してください。

バージョン 22.1.3 以降では、SE がコントローラに接続できるように、SE_SECURE_CHANNEL ラベルをコントローラのセカンダリ インターフェイスに添付できます。このセカンダリ インターフェイスは IPv6 にすることができ、SE は IPv6 管理アドレスを使用してインターフェイスに接続できます。次の機能は、NSX Advanced Load Balancer バージョン 22.1.3 のコントローラおよびサービス エンジン側でサポートされています。

  • IPv6 を経由したサービス エンジンとコントローラ間の通信

  • 内部アプリケーションの IPv6 を経由したサービス エンジン間の通信

  • IPv6 を経由したサービス エンジンとサーバ間のログ ストリーミング

  • IPv6 を経由したサービス エンジンでの DNS 解決

注:

この機能は現在、技術プレビューの段階です。

考慮事項

  • この機能は、vCenter クラウド タイプがアクセス権なしおよび書き込みアクセス権である VMware エコシステムでのみサポートされています。

  • コントローラの IPv6 インターフェイスでは、静的 IP アドレス モードのみがサポートされています。

  • コントローラのセカンダリ インターフェイス用に IPv4 または IPv6 アドレスを構成できます。

  • アクセス コントロールが適用されるのは、プライマリ インターフェイスのみです。外部ファイアウォール設定を使用して、追加のインターフェイスへのインバウンド SSH などのアクセスを制限することをお勧めします。詳細については、『VMware NSX Advanced Load Balancer 管理ガイド』の「管理 IP アドレス アクセスの保護」セクションを参照してください。

システムが管理プレーンに IPv6 を使用できるようにする

システムが管理プレーンに IPv6 を使用できるようにするには、次の手順を実行します。

  • IPv6 管理 IP アドレスが構成されたコントローラを作成します。

  • 次のクラウド使用事例で、サービス エンジンとコントローラ間の IPv6 通信を有効にします。

    • 書き込みアクセス権の vCenter クラウド

    • vCenter Server 内のアクセス権なしのサービス エンジン

  • 外部サーバへのクライアント ログ ストリーミング用の IPv6 を有効にします。クライアント ログのストリーミングの詳細については、『VMware NSX Advanced Load Balancer モニタリングおよび運用性ガイド』の「分析」トピックで「外部サーバへの NSX Advanced Load Balancer クライアント ログのストリーミング」セクションを参照してください。

  • サービス エンジンでの DNS 解決用の IPv6 を有効にします。DNS 解決の詳細については、「サービス エンジンでの DNS 解決の構成」を参照してください。

注意事項

  • コントローラのセカンダリ インターフェイス用に IPv4 または IPv6 アドレスを構成できます。コントローラの管理 IP アドレス構成のデュアル スタック モードは、現在 NSX Advanced Load Balancer ではサポートされていません。

  • 22.1.3 リリースの FIPS モードでは、IPv6 管理プレーンのサポートを利用できません。