このセクションでは、仮想サービスの自動スケーリングについて詳述します。

NSX Advanced Load Balancer は、各 SE で発生する負荷レベルに基づいた SE グループ全体の仮想サービスの自動リバランスをサポートします。自動リバランスでは、仮想サービスを移行またはスケール イン/スケール アウトすることで負荷をリバランスしますが、書き込みアクセス クラウドで、必要に応じて SE がプロビジョニングされたりプロビジョニング解除されたりすることにもなります。

注:

自動リバランスは、SE グループに Elastic HA が選択されている場合にのみ適用されます。

SE グループの自動リバランスを構成するには、「NSX Advanced Load Balancer CLI を使用して自動リバランスを構成する方法」を参照してください。

スケール アウト

NSX Advanced Load Balancer が「書き込みアクセス」モードで動作しているときに、仮想サービスを手動でスケール アウトする手順は、次のとおりです。

  1. スケーリングする仮想サービスの [仮想サービス] 画面を開きます。

  2. 仮想サービスの名前の上にマウス ポインタを置くと、[仮想サービスのクイック情報] ポップアップ メッセージが開きます。

  3. [スケール アウト] ボタンをクリックします。クリックごとに仮想サービスが追加の SE(最大 4 つの SE)にスケール アウトします。

  4. NSX Advanced Load Balancer は既存のサービス エンジンの使用を試みます(使用可能な場合)。使用可能でない場合、または到達可能性の条件に一致しない場合は、新しい SE が作成される場合があります。

  5. 一部の環境では、追加の IP アドレスなど、新しいサービス エンジンを作成するための追加情報が NSX Advanced Load Balancer によって要求される場合があります。

[現在のスケール アウト] プロンプトには、実行中の操作の進行状況が表示されます。

注:
  • 仮想サービスが複数の SE にわたってスケール アウトされると、プールのサーバに対するサーバの健全性モニタリングが各 SE で個別に実行されます。

  • スケール アウトしても、既存のクライアント接続は中断されません。

仮想サービスのスケール アウトは、数秒で終わることも数分かかることもあります。スケール アウトのタイミングは、追加の SE が存在するか、新しい SE を関連するネットワークやディスク速度要件で作成する必要があるかによって異なります。

スケール イン

NSX Advanced Load Balancer が「書き込みアクセス」モードで動作しているときに、仮想サービスを手動でスケール インする手順は、次のとおりです。

  1. スケーリングする仮想サービスの [仮想サービスの詳細] ページを開きます。

  2. 仮想サービスの名前の上にポインタを置くと、[仮想サービスのクイック情報] ポップアップ メッセージが開きます。

  3. [スケール イン] ボタンをクリックして、[スケール イン] ポップアップ ウィンドウを開きます。

  4. スケール インするサービス エンジンを選択します。つまり、この仮想サービスのサポートから削除するサービス エンジンを選択します。

  5. 少なくとも 1 つのサービス エンジンが残るまで、SE の選択ごとに 1 つのサービス エンジンだけ仮想サービスをスケーリングします。

[現在のスケール イン] プロンプトには、実行中の操作の進行状況が表示されます。

注:

スケール イン中、既存の接続が完了するまでに 30 秒かかります。SE への残りの接続は終了し、再起動する必要があります。

移行

[移行] オプションを使用すると、1 つのサービス エンジンから別のサービス エンジンにスムーズに移行できます。このプロセスでは、プライマリ SE が新しい SE にスケール アウトし、新しい接続の送信を開始します。30 秒後、古い SE は仮想サービスのサポートからプロビジョニング解除されます。

注:

仮想サービスのプロビジョニングが解除される SE の前に、移行元のサービス エンジンへの既存の接続が完了するまでに 30 秒かかります。SE への残りの接続は終了し、再起動する必要があります。