このセクションでは、展開モード、前提条件、プロトコル、ポートの詳細について説明します。

展開モード

NSX Advanced Load Balancer は、次のいずれかのモードで OpenStack クラウドに展開できます。これらのモードは、NSX Advanced Load Balancer Controller と SE が同じ OpenStack テナントに配置されるかどうか、および Neutron LBaaS API または NSX Advanced Load Balancer API を使用してロード バランサを作成するかどうかによって異なります。

  • テナント モード

  • プロバイダ モード

使いやすさと高度な機能のアクセシビリティを確保するために、プロバイダ モード オプションをお勧めします。

次の表は、各展開モードを比較しています。

テナント モード

プロバイダ モード

クラウドの管理者権限が必要か

いいえ

はい

テナント ユーザーによる管理

いいえ

はい

テナントの自動作成

該当なし

はい

高度なロード バランシング機能を利用可能

はい

はい

分析サービス

はい

はい

テナント モードの展開

NSX Advanced Load Balancer Controller と SE は、同じテナントに一緒に展開されます。コントローラには、テナント内の管理者権限があります。テナント内の管理者権限を持つテナント ユーザーは、NSX Advanced Load Balancer をインストールして管理できます。クラウドの管理者権限がない場合は、この展開モードを使用します。



テナント モードでは、コントローラと SE が同じテナントにインストールされ、そのテナントのメンバー権限が付与されます。メンバー権限は、コントローラにテナントへのフル アクセス権を付与し、SE を自動的に起動および停止できます。各テナントは、NSX Advanced Load Balancer のインストールと運用を行います。

プロバイダ モードの展開

コントローラと SE は、別のテナントにインストールされます。コントローラはクラウドに対する管理者権限を持ち、異なるテナントにある SE を管理できます。テナント管理者は、コントローラにログインして、管理者自身のテナント内のインフラストラクチャ リソースを管理できますが、他のテナント内のリソースにはアクセスできません。テナント管理者は、コントローラの Web インターフェイスまたは NSX Advanced Load Balancer REST API を介してロード バランシング サービスを構成および管理できます。



プロバイダ モードを使用すると、テナント ユーザーは展開やメンテナンスを行う必要なしに、そのメリットを利用できます。この作業は、クラウド管理者が行います。管理テナント内のコントローラと SE は、他のテナントによって共有されます。これらのテナントのユーザーは、管理テナントに存在する NSX Advanced Load Balancer リソースを使用して、アプリケーションを保護および最適化できます。

新しいテナントを作成する代わりに既存のテナントを使用することもできますが、メンテナンスを容易にするために、新しいテナントを作成することをお勧めします。

展開の前提条件

物理要件とソフトウェア要件は、展開モードによって異なります。