Cisco CSP 2100 は、Intel x86 と KVM ハイパーバイザーをベースとする NFV プラットフォームです。コントローラおよびサービス エンジンは、Cisco CSP 2100 に展開できます。次のセクションでは、一般的な展開シナリオのサイジング ガイドラインについて説明します。CSP 2100 の n vCPU の 1 つは CSP ソフトウェア用に予約されています。残りの (n-1) は、NSX Advanced Load Balancer の展開に使用できます。

Cisco CSP 2100 へのサービス エンジンの展開

NSX Advanced Load Balancer サービス エンジン (SE) は、Cisco CSP 2100 に仮想マシン (VM) として展開されます。SE は最小の場合は 1 vCPU の仮想マシンと同じサイズにできます。SE のパフォーマンスは、SE 仮想マシンあたりの vCPU の数(スループットと SSL TPS の場合)とメモリ(同時接続の場合)によって異なります。最適なパフォーマンスを実現するには、SE 仮想マシンを SRIOV を有効にした Cisco CSP 2100 に展開する必要があります。

Cisco CSP 2100 での NSX Advanced Load Balancer SE のパフォーマンス

次の表に、Cisco CSP 2100(Intel v3 [email protected] GHz 搭載、ハイパースレッディング無効、SRIOV を有効にした 10 Gbps NIC 搭載)での SE のパフォーマンスの概要を示します。

L4 パフォーマンス

L7 パフォーマンス

SE 仮想マシン サイズ

CPS

スループット

RPS

スループット

2 vCPU、4 GB

35,000

7 Gbps

75,000

5 Gbps

L7 SSL パフォーマンス

SE 仮想マシン サイズ

スループット

TPS (ECC)

TPS (RSA 2K)

2 vCPU、4 GB

2.4 Gbps

4,000

1,600

注:
  • 一般に、SSL/TLS のパフォーマンス(スループットと TPS の両方)は、vCPU の数によって直線的に拡張されます。たとえば、4 vCPU の SE は、表 1 に示すパフォーマンスの 2 倍になります。

  • Intel v4 CPU の SSL/TLS のパフォーマンスは、Intel v3 CPU(同じ CPU クロック速度)の SSL/TLS のパフォーマンスよりも 20% ~ 30% 高くなります。

SE に加えて、コントローラを仮想マシンとして Cisco CSP 2100 に展開できます。コントローラ仮想マシンのサイジングは、システムの規模に基づいています。

ネットワークの設計に応じて、Controller クラスタを専用の Cisco CSP 2100 に展開するか、SE と Cisco CSP 2100 を共有できます。

推奨される Cisco CSP 2100 の仕様

以下は、さまざまな展開シナリオで推奨される Cisco CSP 2100 の仕様であり、CSP 2100 X1 または X2 モデルに適用されます。

Cisco CSP 2100 のサイジングに関する推奨事項

スケール

NSX Advanced Load Balancer

CSP 2100 CPU

メモリ

ストレージ

NIC

19 Gbps SSL40k SSL TPS

2.40 GHz E5-264010 コア/ソケット(合計 20 コア)

128 GB

480 GB SSD x 4

デュアル ポート 10G NIC x 2(合計 4 個の 10G ポート)

27 Gbps SSL60K SSL TPS

2.60 GHz E5-269014 コア/ソケット(合計 28 コア)

128 GB

480 GB SSD x 4

デュアル ポート 10G NIC x 2(合計 4 個の 10G ポート)

40 Gbps SSL100k SSL TPS

2.20 GHz E5-269922 コア/ソケット(合計 44 コア)

256 GB

480 GB SSD x 8

デュアル ポート 10G NIC x 4(合計 8 個の 10G ポート)

注:
  • SE の最大パフォーマンスでは、CSP 2100 で使用可能なすべての vCPU が NSX Advanced Load Balancer SE で使用されることを前提としています。コントローラが同じ CSP 2100 に展開されている場合、SE の最大パフォーマンスは、SE で使用可能な vCPU の総数によって異なります。

  • この構成は、Cisco CSP 2100 を使用して複数の NFV ソリューション(仮想 ASA など)を展開する場合に推奨されます。

サービス エンジンでの論理インターフェイスの作成

次の表に、SE で作成できる論理インターフェイスを示します。

論理インターフェイス

制限

NSX Advanced Load Balancer の SE VNF に接続される vNIC の最大数

23(このうち、vNIC0 が NSX Advanced Load Balancer SE 管理に使用される)

NSX Advanced Load Balancer SE 上の VLAN の最大数

200

SRIOV パススルー インターフェイスあたりの VLAN の最大数

64