このセクションでは、NSX-T オーバーレイ展開のクライアント IP アドレスの保持を構成するための前提条件と手順について説明します。
一部のアプリケーション(特にレイヤー 4 モード)のロード バランシング ソリューションでは、パケットがバックエンド プール サーバ メンバーに送信されるときに、クライアント IP アドレスが、送信元 IP アドレスとして提示される必要があります。NSX Advanced Load Balancer は、『VMware NSX Advanced Load Balancer 構成ガイド』の「クライアント IP アドレスの保持」セクションにあるように、この機能をサポートしています。
通常このソリューションは、バックエンド サーバのデフォルト ゲートウェイがフローティング IP アドレスを参照するように構成されて展開されます。フローティング IP アドレスは、アクティブなサービス エンジンのバックエンド インターフェイスでホストされます。ただし、このモードでは、フローティング IP アドレスを参照するように、サーバのデフォルト ゲートウェイを変更または更新する必要があります。レイヤー 3 モードの NSX-T オーバーレイ展開モデルには、クライアント IP アドレスを保持するための複雑な問題があります。
サービス挿入フレームワーク
VMware NSX-T は、トラフィックをリダイレクトする機能を持つサービス挿入フレームワークを提供します。NSX-T サービス挿入フレームワークは、バックエンド サーバのデフォルト ゲートウェイを変更することなく、バックエンド サーバからアクティブ SE のフローティング IP アドレスへのリターン トラフィックを実現するために使用されます。