ホストの準備とは、NSX Manager が 1)vCenter クラスタのメンバーである ESXi ホストに NSX カーネル モジュールをインストールし 2)NSX 制御プレーンおよび管理プレーンのファブリックを構築するプロセスです。VIB ファイルにパッケージ化された NSX カーネル モジュールは、ハイパーバイザー カーネル内で実行され、分散ルーティング、Distributed Firewall、VXLAN ブリッジ機能などのサービスを提供します。

ネットワーク仮想化に向けて環境を準備するには、必要に応じて、vCenter Server ごとにクラスタ単位レベルでネットワーク インフラストラクチャ コンポーネントをインストールする必要があります。これにより、クラスタ内のすべてのホストに必要なソフトウェアがインストールされます。このクラスタに新しいホストが追加されると、新しく追加されたホストに必要なソフトウェアが自動的にインストールされます。

ESXi をステートレス モードで使用している、つまり ESXi の再起動時に以前の状態が維持されない場合、NSX VIB を手動でダウンロードして、ホスト イメージに組み込む必要があります。NSX VIB のダウンロード パスは、https://<NSX_MANAGER_IP>/bin/vdn/nwfabric.properties ページに記載されています。ダウンロード パスは NSX のリリースごとに変わる可能性があるため、注意してください。必ず https://<NSX_MANAGER_IP>/bin/vdn/nwfabric.properties ページを確認して、適切な VIB を取得してください。Auto Deploy を通じて VXLAN をデプロイする手順については、https://kb.vmware.com/kb/2041972を参照してください。

前提条件

  • vCenter Server を NSX Manager に登録して、NSX コントローラをデプロイします。

  • NSX Manager の IP アドレスで照会されたときに、DNS の逆引き参照で完全修飾ドメイン名が返されることを確認します。次はその例です。

    
    C:\Users\Administrator>nslookup 192.168.110.42
    Server:  localhost
    Address:  127.0.0.1
    
    Name:    nsxmgr-l-01a.corp.local
    Address:  192.168.110.42
    
    

  • ホストが vCenter Server の DNS 名を解決できることを確認します。

  • ホストが vCenter Server のポート 80 に接続できることを確認します。

  • vCenter Server と ESXi ホスト間でネットワーク時刻が同期されることを確認します。

  • NSX に参加する各ホスト クラスタで、クラスタ内のホストが共通の分散仮想スイッチに接続していることを確認します。

    たとえば、Host1 と Host2 を含むクラスタがあるとします。Host1 は仮想スイッチの VDS1 と VDS2 に接続されています。Host2 は VDS1 と VDS3 に接続されています。NSX 用にクラスタを準備するときは、NSX をクラスタ上の VDS1 にのみ関連付けることができます。クラスタに別のホスト (Host3) を追加しても、Host3 が VDS1 に接続されていない場合、それは無効の構成であり、Host3 は NSX 機能を使用できる状態にはなりません。

  • お使いの環境に vSphere Update Manager (VUM) がある場合は、クラスタでネットワーク仮想化の準備をする前に、VUM を無効にしておく必要があります。VUM が有効かどうかを確認する方法と、必要に応じて VUM を無効にする方法については、http://kb.vmware.com/kb/2053782を参照してください。

  • NSX ホストの準備プロセスを開始する前に、クラスタのステータスが解決済みであること、つまり [解決 (Resolve)] オプションがクラスタの [アクション (Actions)] リストに表示されていないことを必ず確認してください。

    次はその例です。

    クラスタ内のホストを再起動する必要がある場合に、[解決 (Resolve)] オプションが表示されることがあります。

    また、解決しなければならないエラーが発生したために、[解決法 (Resolve)] オプションが表示されることもあります。エラーを表示するには、[準備ができていません (Not Ready)] リンクをクリックします。できれば、エラー状態を解除してください。クラスタのエラー状態を解除できない場合、1 つの解決策として、ホストを新規または別のクラスタに移動して、古いクラスタを削除します。

    ホストから VIB を削除するプロセスでは、ホストを再起動する必要があります。VIB を削除するプロセスは、NSX のアップグレード、vCenter Server からの NSX Manager プラグインの削除、NSX の準備ができているクラスタからのホストの削除、ホストからの NSX VIB の手動削除で設定されます。ホストを再起動する必要がある場合は、ホストおよびクラスタ ビューに [再起動要求 (reboot required)] タグが表示されます。次はその例です。

    必要な再起動は、自動的に行われません。ホストを再起動する前に、ホストの仮想マシンをパワーオフまたは移動します(または DRS に仮想マシンの移動を許可します)。次に [ホストの準備] タブの [アクション (Actions)] リストで、[解決 (Resolve)] オプションをクリックします。[解決 (Resolve)] アクションでは、ホストをメンテナンス モードにし、ホストを再起動した後、メンテナンス モードを解除します。ホストの仮想マシンをパワーオフした場合は、手動でパワーオンする必要があります。

手順

  1. vSphere Web Client で [ホーム (Home)] > [Networking and Security (Networking & Security)] > [インストール (Installation)] に移動し、[ホストの準備 (Host Preparation)] タブを選択します。

    次はその例です。

  2. NSX の論理スイッチング、論理ルーティング、論理ファイアウォールを必要とするすべてのクラスタに対し、歯車アイコンをクリックし、[インストール (Install)] をクリックします。

    コンピューティング クラスタ(ペイロード クラスタとも呼ばれる)は、アプリケーション仮想マシン(Web、データベースなど)を含むクラスタです。コンピューティング クラスタで NSX スイッチ、ルーティング、またはファイアウォールを使用する場合は、コンピューティング クラスタに対応する [インストール (Install)] をクリックする必要があります。

    (例に示す)「管理および Edge」共有クラスタでは、NSX Manager とコントローラ仮想マシンが 1 つのクラスタを Edge デバイス(分散論理ルーター (DLR)、Edge Services Gateway (ESG) など)と共有します。この場合は、共有クラスタに対応する [インストール (Install)] をクリックすることが重要です。

    逆に、管理および Edge にそれぞれ専用の共有されないクラスタがある場合(本番環境で推奨)、管理クラスタではなく Edge クラスタに対応する [インストール (Install)] をクリックします。

    注:

    インストールの進行中は、いずれのサービスまたはコンポーネントについてもデプロイ、アップグレード、またはアンインストールしないでください。

  3. [インストールの状態 (Installation Status)] 列に緑色のチェック マークが表示されるまで、インストールを監視します。

    [インストールの状態 (Installation Status)] 列に赤の警告アイコンと [準備ができていません (Not Ready)] という表示が現れたら、[解決 (Resolve)] をクリックします。[解決 (Resolve)] をクリックすると、ホストが再起動されることがあります。インストールが依然として成功しない場合は、警告アイコンをクリックします。すべてのエラーが表示されます。必要な操作を行い、再度 [解決 (Resolve)] をクリックします。

    インストールが完了すると、[インストールの状態 (Installation Status)] 列に、[6.2 アンインストール (6.2 Uninstall)] と表示され、[ファイアウォール (Firewall)] 列に [有効 (Enabled)] と表示されます。いずれの列にも緑色のチェック マークが表示されます。[インストールの状態 (Installation Status)] 列に [解決] の表示がある場合は、[解決] をクリックし、ブラウザ ウィンドウを更新します。

タスクの結果

VIB がインストールされ、準備されたクラスタ内のすべてのホストに VIB が登録されます。

  • esx-vsip

  • esx-vxlan

確認のために、各ホストに SSH 接続し、esxcli software vib list | grep esx コマンドを実行します。このコマンドでは、VIB のほかに、インストールされている VIB のバージョンも表示されます。

[root@host:~] esxcli software vib list | grep esx
...
esx-vsip      6.0.0-0.0.2732470    VMware  VMwareCertified   2015-05-29
esx-vxlan     6.0.0-0.0.2732470    VMware  VMwareCertified   2015-05-29
...

ホストの準備後は、ホストを再起動する必要はありません。

準備されたクラスタにホストを追加したら、NSX VIB が自動的にホストにインストールされます。

未準備のクラスタにホストを移動すると、NSX VIB が自動的にホストからアンインストールされます。この場合、アンインストール プロセスを完了するには、ホストを再起動する必要があります。