ホストの分散論理ルーター (DLR) カーネル モジュールは、VXLAN ネットワーク間、および仮想ネットワークと物理ネットワーク間のルーティングを実行します。NSX Edge アプライアンス は、必要に応じて動的ルーティング機能を提供します。分散論理ルーターは、Cross-vCenter NSX 環境内のプライマリとセカンダリの NSX Manager に作成できますが、ユニバーサル分散論理ルーターはプライマリ NSX Manager にのみ作成できます。

注: vSphere Web Client では、 NSX Data Center 6.4.4 から「論理ルーター」という用語が「分散論理ルーター」に変わりました。このドキュメントでは、両方の用語が同じ意味で使用されています。ただし、これらは同じオブジェクトを参照しています。
新しい分散論理ルーターをデプロイする際には、次のことに留意してください。
  • NSX Data Center for vSphere 6.2 以降では、分散論理ルーターでルーティングされる論理インターフェイス (LIF) を VLAN にブリッジされている VXLAN に接続できます。
  • 分散論理ルーター インターフェイスおよびブリッジ インターフェイスは、VLAN ID が 0 に設定されている dvPortgroup には接続できません。
  • 特定の分散論理ルーター インスタンスは、異なるトランスポート ゾーンに存在する論理スイッチには接続できません。これにより、すべての論理スイッチと分散論理ルーター インスタンスの整合性が確保されます。
  • 分散論理ルーターが複数の vSphere Distributed Switch (VDS) にまたがる論理スイッチに接続されている場合、その分散論理ルーターを VLAN がバッキングするポートグループに接続することはできません。これにより、ホスト間で分散論理ルーター インスタンスが論理スイッチ dvPortgroup に正しく関連付けられるようになります。
  • 2 つのネットワークが同じ vSphere Distributed Switch 内にある場合は、2 つの異なる分散ポート グループ (dvPortgroup) 上に同じ VLAN ID の分散論理ルーター インターフェイスを作成しないでください。
  • 2 つのネットワークが別々の vSphere Distributed Switch 内にあっても、それらの vSphere Distributed Switch が同じホストを共有している場合は、2 つの異なる dvPortgroup 上に同じ VLAN ID の分散論理ルーター インターフェイスを作成しないでください。言い換えると、2 つの dvPortgroup が 2 つの異なる vSphere Distributed Switch 内にあっても、それらの vSphere Distributed Switch がホストを共有していなければ、2 つの異なるネットワーク上に同じ VLAN ID の分散論理ルーター インターフェイスを作成できます。
  • VXLAN が設定されている場合、分散論理ルーター インターフェイスは、VXLAN が設定されている vSphere Distributed Switch の分散ポート グループに接続されている必要があります。他の vSphere Distributed Switch のポート グループには、分散論理ルーター インターフェイスを接続しないでください。
以下のリストでは、分散論理ルーターでのインターフェイス タイプ(アップリンクおよび内部)別の機能サポートについて説明します。
  • 動的ルーティング プロトコル(BGP と OSPF)は、アップリンク インターフェイスでのみサポートされます。
  • ファイアウォール ルールはアップリンク インターフェイスでのみ適用可能であり、対象は Edge 仮想アプライアンスに送信される制御トラフィックと管理トラフィックに限定されます。
  • 分散論理ルーターの管理インターフェイスの詳細については、ナレッジベースの記事「Management Interface Guide: DLR Control VM - NSX」(http://kb.vmware.com/kb/2122060) を参照してください。
重要:

Cross-vCenter NSX 環境の NSX Edge で高可用性を有効にするには、アクティブとスタンバイの両方の NSX Edge アプライアンス が同じ vCenter Server 内に配置されている必要があります。NSX Edge 高可用性 (HA) ペアのいずれかのアプライアンスを別の vCenter Server に移行すると、高可用性の 2 台のアプライアンスがペアとして動作しなくなり、トラフィックの中断が発生する可能性があります。

注目: vSphere Fault Tolerance は、分散論理ルーター制御仮想マシンと連携しません。

前提条件

  • Enterprise Administrator または NSX Administrator のロールが割り当てられている必要があります。
  • 論理スイッチを作成する予定がない場合でも、ローカル セグメント ID プールを作成する必要があります。
  • 分散論理ルーターを作成または変更する前に、コントローラ クラスタが稼動していて、使用可能であることを確認してください。分散論理ルーターは、NSX Controller を利用しないとホストにルーティング情報を配布できません。分散論理ルーターは、Edge Services Gateway (ESG) とは異なり、NSX Controller がなければ機能しません。
  • 分散論理ルーターを VLAN dvPortgroup に接続する場合、分散論理ルーター アプライアンスがインストールされているすべてのハイパーバイザー ホストが UDP ポート 6999 で相互にアクセスできることを確認します。分散論理ルーターの VLAN ベース ARP プロキシを機能させるには、このポートで通信を行う必要があります。
  • 分散論理ルーター アプライアンスの展開先を決めます。
    • 宛先のホストが、新しい分散論理ルーターのインターフェイスに接続されている論理スイッチと同じトランスポート ゾーンに属している必要があります。
    • ECMP セットアップで ESG を使用している場合は、そのアップストリーム ESG のいずれかと同じホストに配置しないようにしてください。これには DRS 非アフィニティ ルールを使用できます。分散論理ルーター転送時のホスト障害の影響を軽減することが可能です。1 つのアップストリーム ESG を単独で使用する場合、またはその ESG が高可用性モードの場合は、このガイドラインは適用されません。詳細については、https://communities.vmware.com/docs/DOC-27683にある『NSX Network Virtualization Design Guide 』を参照してください。
  • 分散論理ルーター アプライアンスをインストールするホスト クラスタが NSX Data Center for vSphere 用に準備されていることを確認します。『NSX インストール ガイド』の「NSX 用ホスト クラスタの準備」を参照してください。
  • 変更を加える適切な NSX Manager を決定します。
    • スタンドアロン環境や単一の vCenter Server NSX の環境では、NSX Manager は 1 つしか存在しないため、NSX Manager を選択する必要はありません。
    • ユニバーサル オブジェクトはプライマリ NSX Manager から管理する必要があります。
    • NSX Manager に対してローカルなオブジェクトは、NSX Manager から管理する必要があります。
    • 拡張リンク モードが有効になっていない Cross-vCenter NSX 環境で設定の変更を行うには、変更する NSX Manager にリンクされた vCenter Server から変更を行う必要があります。
    • 拡張リンク モードの Cross-vCenter NSX 環境では、リンクされた任意の vCenter Server から、任意の NSX Manager の設定を変更できます。NSX Manager ドロップダウン メニューから、適切な NSX Manager を選択します。
  • 追加する分散論理ルーターの種類を決定します。
    • 論理スイッチを接続するには、分散論理ルーターを追加します。
    • ユニバーサル論理スイッチを接続するには、ユニバーサル分散論理ルーターを追加します。
  • ユニバーサル分散論理ルーターを追加する場合、Local Egress(ローカル出力方向)を有効にする必要があるかどうかを判断します。Local Egress を有効にすると、ルートをホストに選択的に送信できます。NSX デプロイが複数のサイトにまたがる場合は、この機能が必要になることがあります。詳細についてはCross-vCenter NSX トポロジを参照してください。ユニバーサル分散論理ルーターの作成後に Local Egress を有効にはできません。

手順

  1. vSphere Web Client で、[ホーム (Home)] > [ネットワークとセキュリティ (Networking & Security)] > [NSX Edges] の順に移動します。
  2. 変更を加える適切な NSX Manager を選択します。ユニバーサル分散論理ルーターを作成する場合は、プライマリ NSX Manager を選択する必要があります。
  3. [追加 (Add)] をクリックして、追加する分散論理ルーターの種類を選択します。
    • 選択した NSX Manager に対してローカルな分散論理ルーターを追加するには、[分散論理ルーター (Logical (Distributed) Router)] を選択します。
    • Cross-vCenter NSX 環境全体で利用できる分散論理ルーターを追加するには、[ユニバーサル分散論理ルーター (Universal Logical (Distributed) Router)] を選択します。このオプションを使用できるのは、プライマリ NSX Manager が割り当てられており、そのプライマリ NSX Manager から変更を行う場合のみです。[ユニバーサル分散論理ルーター (Universal Logical (Distributed) Router)] を選択する場合は、Local Egress を有効にすることもできます。
  4. 分散論理ルーターの名前、説明、その他の詳細を入力します。
    オプション 説明
    名前

    vCenter Server インベントリに表示される分散論理ルーターの名前を入力します。

    1 つのテナントのすべての分散論理ルーターの中で一意の名前を使用してください。

    ホスト名

    任意。CLI に表示される分散論理ルーターのホスト名を入力します。

    ホスト名を入力しない場合は、自動的に作成される Edge ID が CLI に表示されます。

    説明 任意。分散論理ルーターの説明を入力します。
    Edge アプライアンスのデプロイ

    このオプションはデフォルトで選択されています。Edge アプライアンス(分散論理ルーターの仮想アプライアンスとも呼ばれる)は、動的ルーティングおよび分散論理ルーター アプライアンスのファイアウォールで必要になり、分散論理ルーターの ping、SSH アクセス、および動的ルーティング トラフィックに適用されます。

    スタティック ルートのみが必要で、Edge アプライアンスをデプロイしない場合は、このオプションの選択を解除します。分散論理ルーターの作成後は、Edge アプライアンスを分散論理ルーターに追加できません。

    高可用性

    任意。デフォルトでは、高可用性は無効になっています。このオプションは、分散論理ルーターで高可用性を有効にして設定する場合に選択します。

    動的ルーティングを計画している場合、高可用性は必須です。

    高可用性ログ

    任意。デフォルトでは、高可用性ログは無効になっています。

    ログを有効にすると、デフォルトのログ レベルが「情報」に設定されます。これは、必要に応じて変更できます。

  5. 分散論理ルーターの CLI 設定と他の設定を指定します。
    オプション 説明
    ユーザー名 Edge CLI にログインに使用するユーザーの名前を入力します。
    パスワード 12 文字以上で、次の条件を満たすパスワードを入力します。
    • 255 文字以内
    • 1 つ以上の大文字と 1 つ以上の小文字
    • 1 つ以上の数字
    • 1 文字以上の特殊文字
    • ユーザー名を部分文字列として含めない
    • 同じ文字を 3 つ以上続けない
    パスワードの確認 確認のために、パスワードをもう一度入力します。
    SSH アクセス

    任意。デフォルトでは、SSH アクセスは無効になっています。SSH を有効にしない場合でも、仮想アプライアンス コンソールを開いて分散論理ルーターにアクセスできます。

    SSH を有効にすると、SSH プロセスが分散論理ルーターで実行されます。分散論理ルーターのプロトコル アドレスへの SSH アクセスを許可するには、分散論理ルーターのファイアウォール設定を手動で調整する必要があります。プロトコル アドレスの設定は、分散論理ルーターに動的ルーティングを設定する際に行います。

    FIPS モード

    任意。デフォルトでは、FIPS モードは無効です。

    FIPS モードを有効にすると、NSX Edge が送受信するセキュアな通信はすべて、FIPS で許可される暗号化アルゴリズムまたはプロトコルを使用します。

    Edge の制御レベル ログ 任意。デフォルトでは、ログ レベルが「情報」に設定されます。
  6. NSX Edge アプライアンス のデプロイを設定します。
    • [Edge アプライアンスのデプロイ (Deploy Edge Appliance)] を選択しなかった場合、アプライアンスは追加できません。[次へ (Next)] をクリックして、設定を続行します。
    • [Edge アプライアンスのデプロイ (Deploy Edge Appliance)] を選択した場合は、分散論理ルーター仮想アプライアンスの設定を入力します。
    次はその例です。
    オプション
    クラスタ/リソース プール 管理/Edge
    データストア ds-1
    ホスト esxmgt-01a.corp.local
    リソースの予約 システム管理
    リソースの予約の詳細については、『 NSX 管理ガイド』の「NSX Edge アプライアンスのリソース予約の管理」を参照してください。
  7. 高可用性インターフェイスの接続と、オプションで IP アドレスを設定します。

    [Edge アプライアンスのデプロイ (Deploy Edge Appliance)] を選択した場合は、高可用性インターフェイスを分散ポート グループまたは論理スイッチに接続する必要があります。このインターフェイスを高可用性インターフェイスとしてのみ使用している場合は、論理スイッチを使用します。/30 サブネットは、リンク ローカル範囲 169.254.0.0/16 から割り当てられ、2 つの NSX Edge アプライアンスそれぞれの IP アドレスを用意するために使用されます。

    オプションで、このインターフェイスを NSX Edge への接続に使用する場合は、高可用性インターフェイス用に追加の IP アドレスとプリフィックスを指定できます。

    注:

    NSX Data Center for vSphere 6.2 より前のリリースでは、高可用性インターフェイスは管理インターフェイスと呼ばれていました。高可用性インターフェイスとは異なる IP サブネットから SSH を使用して高可用性インターフェイスに接続することはできません。高可用性インターフェイスの外部をポイントするスタティック ルートは設定できません。これは、RPF で受信トラフィックがドロップされることを意味します。ただし、理論上は RPF を無効にできますが、高可用性には逆効果です。SSH アクセスには、分散論理ルーターのプロトコル アドレスも使用できます。これは後で動的ルーティングを設定するときに設定されます。

    NSX Data Center for vSphere 6.2 以降では、分散論理ルーターの高可用性 (HA) インターフェイスは、ルート再配分の対象から自動的に除外されます。

    たとえば、次の表に示すサンプルの高可用性インターフェイスの設定では、高可用性インターフェイスが管理 dvPortgroup に接続されます。
    オプション 説明
    接続先 Mgmt_VDS-Mgmt
    IP アドレス 192.168.110.60*
    サブネットのプリフィックス長 24
  8. NSX Edge のインターフェイスを設定します。
    1. 名前、種類、およびその他の基本的なインターフェイスの詳細を指定します。
      オプション 説明
      名前 インターフェイスの名前を入力します。
      タイプ 内部またはアップリンクのいずれかを選択します。

      内部インターフェイスは、仮想マシン間の通信(East-West ともいいます)を許可するスイッチへの接続に使用されます。内部インターフェイスは、分散論理ルーターの仮想アプライアンスの疑似 vNIC として作成されます。アップリンク インターフェイス、North-South の通信に使用されます。このインターフェイスは、分散論理ルーター仮想アプライアンス上に vNIC として作成されます。

      分散論理ルーター アップリンク インターフェイスは、Edge Services Gateway またはサードパーティのルーター仮想マシンに接続する場合があります。動的ルーティングを有効にするには、少なくとも 1 つのアップリンク インターフェイスが必要です。

      接続先 このインターフェイスを接続する分散仮想ポート グループまたは論理スイッチを選択します。
    2. インターフェイスのサブネットを設定します。
      オプション 説明
      プライマリ IP アドレス

      分散論理ルーターでは、IPv4 アドレスのみがサポートされます。

      ここで入力するインターフェイスの設定は後で変更できます。分散論理ルーターをデプロイした後で、インターフェイスを追加、削除、および変更できます。

      サブネットのプリフィックス長 インターフェイスのサブネット マスクを入力します。
    3. (オプション) 必要に応じてデフォルトの MTU 値を編集します。アップリンク インターフェイスと内部インターフェイスのデフォルト値はともに 1500 です。
      以下の表に、2 つの内部インターフェイス(app と web)および 1 つのアップリンク インターフェイス (to-ESG) の例を示します。
      表 1. 例:NSX Edge インターフェイス
      名前 IP アドレス サブネットのプリフィックス長 接続先
      app 172.16.20.1* 24 app
      web 172.16.10.1* 24 web
      to-ESG 192.168.10.2* 29 transit
  9. デフォルト ゲートウェイの設定を行います。
    次はその例です。
    オプション
    vNIC アップリンク
    ゲートウェイ IP 192.168.10.1
    MTU 1500
  10. 論理スイッチに接続されている仮想マシンのデフォルト ゲートウェイに分散論理ルーター インターフェイスの IP アドレスが適切に設定されていることを確認します。

結果

次の例のトポロジでは、app 仮想マシンのデフォルト ゲートウェイが 172.16.20.1、web 仮想マシンのデフォルト ゲートウェイが 172.16.10.1 となります。仮想マシンがそのデフォルト ゲートウェイに ping を送信でき、仮想マシン同士でも ping を送信できることを確認します。

SSH またはコンソールを使用して NSX Manager に接続し、次のコマンドを実行します。
  • すべての分散論理ルーター インスタンス情報をリストします。

    nsxmgr-l-01a> show logical-router list all
    Edge-id             Vdr Name                      Vdr id              #Lifs
    edge-1              default+edge-1                0x00001388          3
    
  • コントローラ クラスタから分散論理ルーターのルーティング情報を受信したホストをリストします。

    nsxmgr-l-01a> show logical-router list dlr edge-1 host
    ID                   HostName                             
    host-25              192.168.210.52                       
    host-26              192.168.210.53                       
    host-24              192.168.110.53

    出力には、指定した分散論理ルーター(この例では edge-1)に接続されている論理スイッチが属するトランスポート ゾーンのメンバーとして設定されているすべてのホスト クラスタのホストがすべて表示されます。

  • 分散論理ルーターからホストに通知されるルーティング テーブル情報をリストします。ルーティング テーブル エントリはすべてのホストで一致している必要があります。

    nsx-mgr-l-01a> show logical-router host host-25 dlr edge-1 route
    
    VDR default+edge-1 Route Table
    Legend: [U: Up], [G: Gateway], [C: Connected], [I: Interface]
    Legend: [H: Host], [F: Soft Flush] [!: Reject] [E: ECMP]
    
    Destination     GenMask          Gateway         Flags   Ref Origin   UpTime    Interface
    -----------     -------          -------         -----   --- ------   ------    ---------
    0.0.0.0         0.0.0.0          192.168.10.1    UG      1   AUTO     4101      138800000002
    172.16.10.0     255.255.255.0    0.0.0.0         UCI     1   MANUAL   10195     13880000000b
    172.16.20.0     255.255.255.0    0.0.0.0         UCI     1   MANUAL   10196     13880000000a
    192.168.10.0    255.255.255.248  0.0.0.0         UCI     1   MANUAL   10196     138800000002
    192.168.100.0   255.255.255.0    192.168.10.1    UG      1   AUTO     3802      138800000002
    
  • いずれかのホストに基づいて、ルーターに関する追加情報をリストします。この出力は、ホストと通信しているコントローラを把握するのに便利です。

    nsx-mgr-l-01a> show logical-router host host-25 dlr edge-1 verbose
    
    VDR Instance Information :
    ---------------------------
    
    Vdr Name:                   default+edge-1
    Vdr Id:                     0x00001388
    Number of Lifs:             3
    Number of Routes:           5
    State:                      Enabled
    Controller IP:              192.168.110.203
    Control Plane IP:           192.168.210.52
    Control Plane Active:       Yes
    Num unique nexthops:        1
    Generation Number:          0
    Edge Active:                No
    

show logical-router host host-25 dlr edge-1 verbose コマンドの出力で [コントローラ IP アドレス] フィールドを確認します。

SSH を使用してコントローラに接続し、次のコマンドを実行して、コントローラが学習した VNI、VTEP、MAC、および ARP テーブルの状態情報を表示します。
  • 192.168.110.202 # show control-cluster logical-switches vni 5000
    VNI      Controller      BUM-Replication ARP-Proxy Connections
    5000     192.168.110.201 Enabled         Enabled   0
    
    VNI 5000 の出力では、接続がゼロであることが示され、VNI 5000 の所有者としてコントローラ 192.168.110.201 がリストされます。そのコントローラにログインして、VNI 5000 の詳細情報を収集します。
    192.168.110.201 # show control-cluster logical-switches vni 5000
    VNI      Controller      BUM-Replication ARP-Proxy Connections
    5000     192.168.110.201 Enabled         Enabled   3
    
    192.168.110.201 の出力は、接続数が 3 つであることを示しています。他の VNI を確認します。
    192.168.110.201 # show control-cluster logical-switches vni 5001
    VNI      Controller      BUM-Replication ARP-Proxy Connections
    5001     192.168.110.201 Enabled         Enabled   3
    
    192.168.110.201 # show control-cluster logical-switches vni 5002
    VNI      Controller      BUM-Replication ARP-Proxy Connections
    5002     192.168.110.201 Enabled         Enabled   3
    192.168.110.201 が 3 つの VNI 接続を所有しているため、もう一方のコントローラ 192.168.110.203 の接続数はゼロであると予想されます。
    192.168.110.203 # show control-cluster logical-switches vni 5000
    VNI      Controller      BUM-Replication ARP-Proxy Connections
    5000     192.168.110.201 Enabled         Enabled   0
    
  • MAC テーブルと ARP テーブルを確認する前に、一方の仮想マシンからもう一方の仮想マシンに ping を送信します。
    app 仮想マシンから Web 仮想マシン:
    vmware@app-vm$ ping 172.16.10.10
    PING 172.16.10.10 (172.16.10.10) 56(84) bytes of data.
    64 bytes from 172.16.10.10: icmp_req=1 ttl=64 time=2.605 ms
    64 bytes from 172.16.10.10: icmp_req=2 ttl=64 time=1.490 ms
    64 bytes from 172.16.10.10: icmp_req=3 ttl=64 time=2.422 ms
    
    MAC テーブルを確認します。
    192.168.110.201 # show control-cluster logical-switches mac-table 5000
    VNI      MAC               VTEP-IP         Connection-ID
    5000     00:50:56:a6:23:ae 192.168.250.52  7
    192.168.110.201 # show control-cluster logical-switches mac-table 5001
    VNI      MAC               VTEP-IP         Connection-ID
    5001     00:50:56:a6:8d:72 192.168.250.51  23
    ARP テーブルを確認します。
    192.168.110.201 # show control-cluster logical-switches arp-table 5000
    VNI      IP              MAC               Connection-ID
    5000     172.16.20.10    00:50:56:a6:23:ae 7
    192.168.110.201 # show control-cluster logical-switches arp-table 5001
    VNI      IP              MAC               Connection-ID
    5001     172.16.10.10    00:50:56:a6:8d:72 23

分散論理ルーター情報を確認します。各分散論理ルーター インスタンスは、いずれかのコントローラ ノードによって提供されます。

show control-cluster logical-routers コマンドの instance サブコマンドを実行すると、このコントローラに接続されている分散論理ルーターのリストが表示されます。

interface-summary サブコマンドでは、コントローラが NSX Manager から学習した LIF が表示されます。この情報は、トランスポート ゾーンで管理されているホスト クラスタ内のホストに送信されます。

routes サブコマンドでは、分散論理ルーターの仮想アプライアンス(制御仮想マシンとも呼ばれます)からこのコントローラに送信されるルーティング テーブルが表示されます。この情報は LIF 設定よって提供されるため、ESXi ホストの場合とは異なり、このルーティング テーブルには、直接接続されているサブネットは含まれません。ESXi ホスト上のルート情報には、直接接続されたサブネットが含まれます。これは、ESXi ホストのデータパスがこれをフォワーディング テーブルとして使用するためです。
  • このコントローラに接続しているすべての分散論理ルーターを一覧表示します。
    controller # show control-cluster logical-routers instance all
    LR-Id      LR-Name            Universal Service-Controller Egress-Locale
    0x1388     default+edge-1     false     192.168.110.201    local
    

    LR-Id を書き留め、次のコマンドで使用します。

  • controller # show control-cluster logical-routers interface-summary 0x1388
    Interface                        Type   Id           IP[]
    13880000000b                     vxlan  0x1389       172.16.10.1/24
    13880000000a                     vxlan  0x1388       172.16.20.1/24
    138800000002                     vxlan  0x138a       192.168.10.2/29
    
  • controller # show control-cluster logical-routers routes 0x1388
    Destination        Next-Hop[]      Preference Locale-Id                            Source
    192.168.100.0/24   192.168.10.1    110        00000000-0000-0000-0000-000000000000 CONTROL_VM
    0.0.0.0/0          192.168.10.1    0          00000000-0000-0000-0000-000000000000 CONTROL_VM
    
    [root@comp02a:~] esxcfg-route -l
    VMkernel Routes:
    Network          Netmask          Gateway          Interface
    10.20.20.0       255.255.255.0    Local Subnet     vmk1
    192.168.210.0    255.255.255.0    Local Subnet     vmk0
    default          0.0.0.0          192.168.210.1    vmk0
    
  • コントローラから特定の VNI への接続を表示します。
    192.168.110.203 # show control-cluster logical-switches connection-table 5000
    Host-IP         Port  ID
    192.168.110.53  26167 4
    192.168.210.52  27645 5
    192.168.210.53  40895 6
    
    192.168.110.202 # show control-cluster logical-switches connection-table 5001
    Host-IP         Port  ID
    192.168.110.53  26167 4
    192.168.210.52  27645 5
    192.168.210.53  40895 6
    

    これらのホスト IP アドレスは vmk0 インターフェイスです。VTEP ではありません。ESXi ホストとコントローラの間の接続は、管理ネットワーク上で作成されます。ここに示すポート番号は、ホストがコントローラとの接続を確立するときに ESXi ホスト IP スタックによって割り当てられる短期 TCP ポートです。

  • ホスト上では、このポート番号と一致するコントローラ ネットワーク接続が表示されます。

    [root@192.168.110.53:~] #esxcli network ip connection list | grep 26167
    tcp         0       0  192.168.110.53:26167             192.168.110.101:1234  ESTABLISHED     96416  newreno  netcpa-worker
    
  • ホスト上のアクティブな VNI を表示します。ホスト間での出力の違いを確認してください。すべての VNI がすべてのホストでアクティブになるわけではありません。論理スイッチに接続されている仮想マシンがホストにある場合、そのホストの VNI がアクティブになります。

    [root@192.168.210.52:~] # esxcli network vswitch dvs vmware vxlan network list --vds-name Compute_VDS
    VXLAN ID  Multicast IP               Control Plane                        Controller Connection  Port Count  MAC Entry Count  ARP Entry Count  VTEP Count
    --------  -------------------------  -----------------------------------  ---------------------  ----------  ---------------  ---------------  ----------
        5000  N/A (headend replication)  Enabled (multicast proxy,ARP proxy)  192.168.110.203 (up)            1                0                0           0
        5001  N/A (headend replication)  Enabled (multicast proxy,ARP proxy)  192.168.110.202 (up)            1                0                0           0
    
    注: vSphere 6.0 以降で VXLAN 名前空間を有効にするには、 /etc/init.d/hostd restart コマンドを実行します。

    ハイブリッドまたはユニキャスト モードの論理スイッチの場合、esxcli network vswitch dvs vmware vxlan network list --vds-name <vds-name> コマンドの出力は次のようになります。

    • [Control Plance(制御プレーン)] が有効になっていることが示されます。
    • マルチキャスト プロキシおよび ARP プロキシがリストされます。AARP プロキシは、IP アドレス検出が無効になっていてもリストされます。
    • 有効なコントローラ IP アドレスのリストと、接続可能であることが示されます。
    • 分散論理ルーターが ESXi ホストに接続されている場合は、[Port Count(ポート カウント)] が 1 以上になります。これは、論理スイッチに接続されたホストに仮想マシンがない場合も同様です。この 1 つのポートは vdrPort で、ESXi ホストの分散論理ルーターのカーネル モジュールに接続されている特殊な dvPort です。
  • まず、仮想マシンから別のサブネット上の仮想マシンに ping を送信し、MAC テーブルを表示します。[Inner MAC(内側の MAC)] は仮想マシン エントリであり、[Outer MAC(外側の MAC)] と [Outer IP(外側の IP)] は VTEP を指していることに注意してください。

    ~ # esxcli network vswitch dvs vmware vxlan network mac list --vds-name=Compute_VDS --vxlan-id=5000
    Inner MAC          Outer MAC          Outer IP        Flags
    -----------------  -----------------  --------------  --------
    00:50:56:a6:23:ae  00:50:56:6a:65:c2  192.168.250.52  00000111
    
    ~ # esxcli network vswitch dvs vmware vxlan network mac list --vds-name=Compute_VDS --vxlan-id=5001
    Inner MAC          Outer MAC          Outer IP        Flags
    -----------------  -----------------  --------------  --------
    02:50:56:56:44:52  00:50:56:6a:65:c2  192.168.250.52  00000101
    00:50:56:f0:d7:e4  00:50:56:6a:65:c2  192.168.250.52  00000111
    

次のタスク

NSX Edge アプライアンス をインストールすると、vSphere HA がクラスタ上で無効になっている場合は、NSX がホスト上の仮想マシンの自動起動/シャットダウンを有効にします。その後、アプライアンス仮想マシンをクラスタ内の別のホストに移行すると、新しいホストでは、仮想マシンの自動起動/シャットダウンが有効にならない場合があります。そのため、vSphere HA が無効になっているクラスタに NSX Edge アプライアンスをインストールする場合は、クラスタ内のすべてのホストをチェックして、仮想マシンの自動起動/シャットダウンが有効になっていることを確認する必要があります。詳細については、『vSphere 仮想マシン管理』の「仮想マシンの起動およびシャットダウン設定の編集」を参照してください。

分散論理ルーターを展開した後、分散論理ルーター ID をダブルクリックして、インターフェイス、ルーティング、ファイアウォール、ブリッジ、DHCP リレーなどを設定します。