アップグレードを開始する前に、NSX の動作状態をテストすることが重要です。これを行わないと、アップグレードが原因で問題が発生しているのか、アップグレードを開始する前から問題が存在していたのか判断できない場合があります。

NSX Data Center for vSphere インフラストラクチャのアップグレードを開始する前に、環境内のすべてが問題なく機能している必要があります。最初に必ず確認してください。

手順

  1. NSX ManagervCenter Server、ESXi、NSX Edge の現在のバージョンを確認します。
  2. 管理者ユーザーの ID とパスワードをします。
  3. 次のコンポーネントにログインできることを確認します。
    • vCenter Server
    • NSX Manager Web ユーザー インターフェイス
    • Edge Services Gateway アプライアンス
    • 分散論理ルーター アプライアンス
    • NSX Controller アプライアンス
  4. VXLAN セグメントが機能することを確認します。
    パケット サイズを正しく設定し、DF ビットを含めるようにします。
    • 同じ論理スイッチ上の 2 台のホストにそれぞれ配置された仮想マシン間で ping を送信します。

      • Windows 仮想マシン: ping -l 1472 –f <dest VM>
      • Linux 仮想マシン: ping -s 1472 –M do <dest VM>
    • 2 台のホストの VTEP インターフェイス間で ping を送信します。
      • ping ++netstack=vxlan -d -s 1572 <dest VTEP IP>
        注: ホストの VTEP IP アドレスを取得するには、ホストで vmknicPG IP アドレスを検索します。 [ナビゲータ (Navigator)] でホストをクリックして、 [設定 (Configure)] > [ネットワーク (Networking)] > [仮想スイッチ (Virtual Switches)] の順に移動します。
  5. 仮想マシンから ping を送信して、外部ネットワークとの接続性を確認します。
  6. NSX 環境を画面で確認します。すべてのステータス インジケータが緑/正常/デプロイ済みの状態であることを確認してください。
    • ダッシュボードでシステムの全体的なステータスを確認する: [ダッシュボード (Dashboard)] > [概要 (Overview)] の順に選択します。
    • NSX ManagerNSX Controller のステータスを確認する: [インストールとアップグレード (Installation and Upgrade)] > [管理 (Management)] の順に選択します。
    • ホストの準備ステータスを確認する: [インストールとアップグレード (Installation and Upgrade)] > [ホストの準備 (Host Preparation)] の順に選択します。
    • VXLAN 転送のステータスを確認する: [インストールとアップグレード (Installation and Upgrade)] > [論理ネットワークの準備 (Logical Network Preparation)] > [VXLAN 転送 (VXLAN Transport)] の順に選択します。
    • サービス展開のステータスを確認する: [インストールとアップグレード (Installation and Upgrade)] > [サービス デプロイ (Service Deployments)] の順に選択します。
    • 論理スイッチのステータスを確認する: [論理スイッチ (Logical Switches)] を選択します。
    • NSX Edge のステータスを確認する: [NSX Edge (NSX Edges)] を選択します。
  7. NSX Edge デバイスの BGP と OSPF の状態を記録します。
    • show ip ospf neighbor
    • show ip bgp neighbor
    • show ip route
  8. Syslog が設定されていることを確認します。
    Syslog サーバの指定を参照してください。
  9. 可能な場合は、アップグレード前の環境で、新しいコンポーネントを作成して機能をテストします。
    • 新しい論理スイッチを作成します。
    • 新しい Edge Services Gateway と新しい分散論理ルーターを作成します。
    • 新しい論理スイッチに仮想マシンを接続して、機能をテストします。
  10. netcpad および vsfwd の user-world agent (UWA) の接続を検証します。
    • ESXi ホストで esxcli network vswitch dvs vmware vxlan network list --vds-name=<VDS_name> を実行して、コントローラの接続状態を確認します。
    • NSX Managershow tech-support コマンドを実行し、「5671」 を検索して、すべてのホストが NSX Manager に接続されていることを確認します。
  11. (オプション) テスト環境がある場合は、本番環境をアップグレードする前に、アップグレードとアップグレード後の機能をテストします。