NSX Manager クラスタの構成は、環境が単一サイト、デュアル サイト、複数サイトのいずれかによって異なります。

NSX-T Data CentervSphere HA を使用すると、NSX Manager ノードを実行しているホストで障害が発生したときに、迅速にリカバリできます。

注: vSphere 製品ドキュメントで「 vSphere HA クラスタの作成と使用」を参照してください。

クラスタ要件

  • 本番環境では、管理プレーンと制御プレーンの停止を回避するため、NSX Manager クラスタに 3 つのメンバーが必要です。

    クラスタ メンバーはそれぞれ固有のハイパーバイザー ホストに配置する必要があります。合計で 3 台の物理ハイパーバイザー ホストが必要です。1 台の物理ハイパーバイザー ホストの障害が NSX 制御プレーンに影響を及ぼさないようにするため、この設定が必要になります。3 つのすべてのクラスタ メンバーが異なるホストで実行されるように、非アフィニティ ルールの適用をおすすめします。

    本番環境では通常、3 ノードの NSX Manager クラスタが稼動しています。ただし、一時的に NSX Manager ノードを追加して、IP アドレスを変更することができます。

    重要: NSX-T Data Center 2.4 では、 NSX Manager に NSX 中央制御プレーンのプロセスが含まれています。これは、NSX の処理に重要なサービスです。NSX Manager が完全に失われた場合、またはクラスタが 3 つの NSX Manager から 1 つの NSX Manager に減少した場合、環境のトポロジを変更できません。また、NSX に依存するマシンの vMotion は失敗します。
  • 本番環境のワークロードを処理しないラボや事前検証 (POC) 環境の場合は、リソースを節約するため、単一の NSX Managerを実行することもできます。NSX Manager ノードは、ESXi または KVM のいずれかに展開できます。ただし、ESXi と KVM の両方にマネージャを展開することはできません。

単一サイトの要件と推奨事項

次の推奨事項は、単一サイトの NSX-T Data Center 環境に適用されます。

  • 単一ホストの障害で複数のマネージャに影響を及ぼさないように、NSX Manager を異なるホストに配置することをおすすめします。
  • NSX Manager 間の最大遅延は 10 ミリ秒です。
  • NSX Manager は、異なる vSphere クラスタに配置することも、共通の vSphere クラスタに配置することもできます。
  • NSX Manager は、異なる管理サブネットまたは共有管理サブネットに配置することをおすすめします。vSphere HA を使用する場合は、共有管理サブネットの使用をおすすめします。これにより、vSphere によってリカバリされる NSX Manager の IP アドレスが維持されます。
  • また、NSX Manager を共有ストレージに配置することをおすすめします。vSphere HA を使用する場合は、そのソリューションの要件を確認してください。

また、NSX-TvSphere HA を使用すると、NSX Manager が実行されているホストで障害が発生したときに、失われた NSX Manager をリカバリできます。

シナリオの例:
  • 1 つの vSphere クラスタに、3 つの NSX Manager がすべて展開されています。
  • vSphere クラスタは 4 台以上のホストから構成されます。
    • Host-01 に nsxmgr-01 を展開
    • Host-02 に nsxmgr-02 を展開
    • Host-03 に nsxmgr-03 を展開
    • Host-04 には、NSX Manager が展開されていません。
  • vSphere HA は、失われた NSX Manager(たとえば、nsxmgr-01)を任意のホスト(たとえば、Host-01)から Host-04 にリカバリするように設定されています。
NSX Manager が実行されているホストが失われると、 vSphere は失われた NSX Manager を Host-04 にリカバリします。

デュアル サイトの要件と推奨事項

次の推奨事項は、デュアル サイト(サイト A/サイト B)のNSX-T Data Center 環境に適用されます。

  • デュアル サイトのシナリオでは、vSphere HA なしで NSX Manager を展開することは推奨されません。このシナリオでは、1 つのサイトに 2 つの NSX Manager を展開する必要があり、このサイトを失うと、NSX-T Data Center の運用に支障をきたします。
  • vSphere HA を使用するデュアル サイトのシナリオで NSX Manager を展開する場合は、次の点に注意してください。
    • 1 つの拡張された vSphere クラスタに、NSX Manager のすべてのホストが含まれます。
    • 3 つの NSX Manager がすべて共通管理サブネット/VLAN に展開され、失われた NSX Manager のリカバリ時に IP アドレスが維持されます。
    • サイト間の遅延については、ストレージ製品の要件を参照してください。
シナリオの例:
  • 1 つの vSphere クラスタに、3 つの NSX Manager がすべて展開されています。
  • vSphere クラスタは 6 台以上のホストで構成され、サイト A とサイト B はそれぞれ 3 台のホストで構成されます。
  • 3 つの NSX Manager はそれぞれ別のホストに展開され、リカバリされた NSX Manager の配置でホストが追加されます。
    サイト A:
    • Host-01 に nsxmgr-01 を展開
    • Host-02 に nsxmgr-02 を展開
    • Host-03 に nsxmgr-03 を展開
    サイト B:
    • Host-04 には、NSX Manager が展開されていません。
    • Host-05 には、NSX Manager が展開されていません。
    • Host-06 には、NSX Manager が展開されていません。
  • vSphere HA は、失われた NSX Manager(たとえば、nsxmgr-01)をサイト A の任意のホスト(たとえば、Host-01)からサイト B のいずれかのホストにリカバリするように設定されています。
サイト A で障害が発生すると、 vSphere HA はすべての NSX Manager をサイト B のホストにリカバリします。
重要: NSX Manager が同じ共通ホストにリカバリされないように、非アフィニティ ルールを適切に構成する必要があります。

複数(3 つ以上)のサイトの要件と推奨事項

次の推奨事項は、複数サイト(サイト A/サイト B/サイト C)のNSX-T Data Center 環境に適用されます。

3 つ以上のサイトがあるシナリオでは、 NSX Manager HA の有無に関わらず vSphere を展開できます。

vSphere HA なしで展開する場合:
  • サイトごとに別の管理サブネットまたは VLAN を使用することをおすすめします。
  • NSX Manager 間の最大遅延は 10 ミリ秒です。
シナリオの例(3 つのサイト):
  • 3 つの vSphere クラスタ(サイトごとに 1 つずつ)。
  • NSX Manager を実行しているサイトごとに 1 つ以上のホスト:
    • Host-01 に nsxmgr-01 を展開
    • Host-02 に nsxmgr-02 を展開
    • Host-03 に nsxmgr-03 を展開
障害のシナリオ:
  • 単一サイトの障害:他のサイトの残り 2 つの NSX Manager が処理を継続します。NSX-T Data Center は状態が低下していますが、まだ動作しています。3 つ目の NSX Manager を手動で展開し、失われたクラスタ メンバーを置き換えることをおすすめします。
  • 2 つのサイトの障害: クォーラムが失われるため、NSX-T Data Center の処理に影響を及ぼします。

CPU 速度、ディスク パフォーマンス、その他の展開要因など、環境の条件によっては、NSX Manager のリカバリに 20 分ほどかかる場合があります。