このドキュメントとユーザー インターフェイスで使用されている NSX-T Data Center の一般的な用語について説明します。

コンピュート マネージャ
コンピュート マネージャは、ホストや仮想マシンなどのリソースを管理するアプリケーションです。例: vCenter Server
制御プレーン
管理プレーンからの構成に基づいてランタイム状態を算出します。制御プレーンは、データ プレーン要素からもたらされたトポロジ情報を伝達し、ステートレス構成をフォワーディング エンジンにプッシュします。
データ プレーン
制御プレーンが設定したテーブルに基づいて、パケットのステートレスな転送または変換を行います。データ プレーンはトポロジ情報を制御プレーンに報告し、パケット レベルの統計情報を保持します。
外部ネットワーク
NSX-T Data Center の管理対象ではない物理ネットワークまたは VLAN です。 NSX Edge を通じて、論理ネットワークまたはオーバーレイ ネットワークを外部ネットワークにリンクできます。例として、お客様のデータセンター内の物理ネットワークや、物理環境内の VLAN などが挙げられます。
論理ポート出力
仮想マシンまたは論理ネットワークから送信される送信ネットワーク トラフィックは、トラフィックが仮想ネットワークから出てデータセンターに入るため、出力方向と呼ばれます。
論理ポート入力
データセンターから出て仮想マシンに入る受信ネットワーク トラフィックは入力方向のトラフィックと呼ばれます。
論理ルーター
NSX-T Data Center のルーティング エンティティです。
論理ルーター ポート
論理スイッチ ポート、または物理ネットワークへのアップリンク ポートを関連付けることができる論理ネットワーク ポートです。
論理スイッチ
仮想マシン インターフェイスとゲートウェイ インターフェイスに仮想レイヤー 2 スイッチングを提供するエンティティです。論理スイッチは、物理レイヤー 2 スイッチに対応する論理スイッチをテナント ネットワークの管理者に提供し、管理者が複数の仮想マシンを共通のブロードキャスト ドメインに接続できるようにします。論理スイッチは、物理ハイパーバイザー インフラストラクチャから独立した、多数のハイパーバイザーにまたがる論理エンティティであり、物理的な配置場所仮想マシンを接続します。

マルチテナントのクラウドでは、各レイヤー 2 セグメントを相互に分離した状態で、多数の論理スイッチを同じハイパーバイザー ハードウェアに並べて配置できます。論理スイッチは論理ルーターを使用して接続でき、論理ルーターは外部物理ネットワークに接続したアップリンク ポートを提供できます。

論理スイッチ ポート
仮想マシン ネットワーク インターフェイスまたは論理ルーター インターフェイスへの接続を確立する、論理スイッチの接続ポイントです。論理スイッチ ポートは、適用されているスイッチング プロファイル、ポートの状態、リンクの状態をレポートします。
管理プレーン
システムへの単一の API エントリ ポイントで、ユーザー構成の維持とユーザー クエリの処理、システム内の管理プレーン、制御プレーン、データ プレーンのすべてのノードの処理を行います。管理プレーンは、ユーザー構成のクエリ、変更、維持を行います。
NSX Edge クラスタ
高可用性のモニタリングにプロトコルと同じ設定を持つ NSX Edge ノード アプライアンスの集合。
NSX Edge ノード
IP ルーティングと IP サービスの機能に処理能力を提供することを機能的目標とするコンポーネント。
NSX 管理対象の分散仮想スイッチまたは KVM Open vSwitch
NSX の管理対象の分散仮想スイッチ(以前はホスト スイッチと呼ばれていた N-VDS)または OVS は、共有 NSX Edge とコンピュート クラスタに使用されます。N-VDS は、オーバーレイ トラフィック構成では必須です。

N-VDS には標準と拡張データパスの 2 つのモードがあります。拡張データパスの N-VDS には、NFV (Network Functions Virtualization) ワークロードをサポートするパフォーマンス機能があります。

NSX Manager
API サービス、管理プレーン、エージェント サービスをホストするノードです。 NSX Manager は、 NSX-T Data Center インストール パッケージに含まれているアプライアンスです。 NSX Manager または nsx-cloud-service-manager のロールでアプライアンスを展開できます。現在、アプライアンスが一度にサポートできるロール数は 1 つのみです。
NSX Manager クラスタ
高可用性を提供できる NSX Manager のクラスタです。

Open vSwitch (OVS)
XenServer、Xen、KVM、およびその他の Linux ベースのハイパーバイザーで仮想スイッチとして機能するオープン ソース ソフトウェア スイッチです。
オーバーレイ論理ネットワーク
仮想マシンで認識されるトポロジが物理ネットワークのトポロジから切り離されるように、レイヤー 3 内のレイヤー 2 を使用して実装された論理ネットワークです。
物理インターフェイス (pNIC)
ハイパーバイザーがインストールされている物理サーバ上のネットワーク インターフェイスです。
セグメント
仮想マシン インターフェイスとゲートウェイ インターフェイスに仮想レイヤー 2 スイッチングを提供するエンティティです。セグメントは、物理レイヤー 2 スイッチに対応する論理スイッチをテナント ネットワークの管理者に提供し、管理者が複数の仮想マシンを共通のブロードキャスト ドメインに接続できるようにします。セグメントは、物理ハイパーバイザー インフラストラクチャに依存せず、多数のハイパーバイザーにまたがる論理エンティティであり、物理的な場所を問わずに仮想マシンを接続します。セグメントは、論理スイッチとも呼ばれます。

マルチテナントのクラウドでは、各レイヤー 2 セグメントを相互に分離した状態で、多数のセグメントを同じハイパーバイザー ハードウェアに並べて配置できます。セグメントには、外部の物理ネットワークへの接続を提供できるゲートウェイを使用して接続できます。

Tier-0 ゲートウェイまたは Tier-0 論理ルーター
[ネットワーク] タブにある Tier-0 ゲートウェイは、物理ネットワークとのインターフェイスとして機能し、アクティブ/アクティブまたはアクティブ/スタンバイのクラスタとして認識されます。Tier-0 ゲートウェイは BGP を実行し、物理ルーターとピアリングされます。アクティブ/スタンバイ モードでは、ゲートウェイがステートフル サービスを提供することもできます。
Tier-1 ゲートウェイまたは Tier-1 論理ルーター
[ネットワーク] タブの Tier-1 ゲートウェイは、North バウンド接続用に 1 台の Tier-0 ゲートウェイと接続し、South バウンド接続用に 1 つ以上のオーバーレイ ネットワークと接続します。Tier-1 ゲートウェイは、ステートフル サービスを提供するアクティブ/スタンバイ クラスタにすることができます。
トランスポート ゾーン
論理スイッチの最大範囲を定義するトランスポート ノードの集合。トランスポート ゾーンは、同じようにプロビジョニングされた一連のハイパーバイザーと、これらのハイパーバイザー上の仮想マシンを接続する論理スイッチを表します。 NSX-T Data Center の管理プレーンに登録され、 NSX-T Data Center モジュールがインストールされているホストです。ハイパーバイザー ホストまたは NSX EdgeNSX-T Data Center のオーバーレイの一部にするためには、 NSX-T Data Center のトランスポート ゾーンに追加する必要があります。
トランスポート ノード
NSX-T Data Center オーバーレイまたは NSX-T Data Center VLAN ネットワークに参加できるノード。KVM ホストの場合は、N-VDS を事前に構成できます。また、 NSX Manager で構成を実行することも可能です。ESXi ホストの場合は、常に NSX Manager で N-VDS が構成されます。
アップリンク プロファイル
ハイパーバイザー ホストから NSX-T Data Center 論理スイッチまたは NSX Edge ノードからトップオブラック スイッチへのリンクのポリシーを定義します。アップリンク プロファイルでは、チーミング ポリシー、アクティブ/スタンバイ リンク、トランスポート VLAN ID、MTU 設定などを定義します。アップリンク プロファイルに設定されたトランスポート VLAN がオーバーレイ トラフィックにのみタグ付けし、VLAN ID が TEP エンドポイントによって使用されます。
仮想マシン インターフェイス (vNIC)
仮想ゲスト OS と標準の vSwitch または vSphere Distributed Switch 間の接続を提供する、仮想マシンのネットワーク インターフェイスです。vNIC は論理ポートに接続できます。vNIC は、固有の ID (UUID) で識別できます。
仮想トンネル エンドポイント
各ハイパーバイザーには、仮想トンネル エンドポイント (VTEP) があります。これは、VLAN ヘッダー内の仮想マシン トラフィックをカプセル化したり、パケットを宛先 VTEP にルーティングしてさらに処理をしたりするのに使用されます。トラフィックは、物理ネットワークにアクセスする別のホストまたは NSX Edge ゲートウェイ上の別の VTEP にルーティングすることができます。