トレースフローを使用すると、ネットワークにパケットを挿入し、ネットワーク全体のフローを監視できます。このフローにより、ネットワークを監視し、ボトルネックや中断などの問題を特定できます。

トレースフローにより、パケットが宛先に到達するまでに経由する 1 つ以上のパスを特定できます。つまり、逆にパケットが途中でドロップされた場所を特定することができます。エンティティごとに入出力のパケット処理が報告されるため、パケットの受信時に問題が発生したのか、パケットの転送時に問題が発生したのかがわかります。

NSX Manager インターフェイスには、設定したパラメータ(IP アドレス タイプ、トラフィック タイプ、送信元、宛先)に基づいてトレース ルートが視覚的に表示されます。このページでは、パラメータの編集、トレースフローの再トレース、新規作成を行うこともできます。
図 1. サンプル トレースフローの図

トレースフローとは

トレースフローは、ゲスト仮想マシンのスタック間でやりとりされる ping の要求/応答と同じではないことに留意してください。トレースフローでは、オーバーレイ ネットワークを移動するマーク付きのパケットを監視します。オーバーレイ ネットワークを移動するパケットを宛先のゲスト仮想マシンまたは Edge アップリンクに配信されるまで監視します。挿入されたマーク付きのパケットは、実際には宛先ゲスト仮想マシンに配信されません。

トレースフローは、トランスポート ノードで使用できます。ICMP、TCP、UDP、DHCP、DNS、ARP/NDP など、IPV4 と IPv6 の両方のプロトコルをサポートします。

トレースフローのパラメータ

カスタム ヘッダ フィールドやパケット サイズを指定してパケットを構築できます。トレースフローの送信元または宛先には、論理スイッチポート、論理ルーターのアップリンク ポート、CSP、DHCP ポートなどになります。ターゲット エンドポイントは、NSX-T オーバーレイまたはアンダーレイの任意のデバイスにすることができます。ただし、NSX Edge ノードのアップリンクの先にある宛先を選択することはできません。宛先は、同じサブネット上に存在しているか、または NSX-T 分散論理ルーターを経由して到達できる必要があります。

NSX-T ブリッジが設定されている場合、未知の宛先 MAC アドレスを持つパケットは常にブリッジに送信されます。通常、ブリッジはこれらのパケットを VLAN に転送し、トレースフロー パケットを送信済みとして報告します。パケットが配信済みと報告されたからといって、必ずしもトレース パケットが指定された宛先に配信されたことを意味するわけではありません。

ユニキャスト トレースフロー パケットの場合、トレースフローの観測でパケットのレプリケーションやフラッディングを観測することができます。

  • 論理スイッチがパケットの送信先である TEP を認識していない場合、トレースフロー パケットが複製されます。
  • パケットの宛先の仮想スイッチ ポートが、N-VDS または VDS で認識されない場合、トレースフローのパケット フラッドが発生します。

トレースフロー パケットにはマルチキャスト パケットまたはブロードキャスト パケットを指定できます。

  • マルチキャスト トラフィックの場合、送信元は仮想マシン vNIC または論理ポートで、宛先はマルチキャスト IP アドレスになります。
  • ブロードキャスト トラフィックの場合、送信元は仮想マシン vNIC または論理ポートで、レイヤー 2 宛先 MAC アドレスは FF:FF:FF:FF:FF:FF になります。

ファイアウォール検査の有効なパケットを作成するために、ブロードキャスト トレースフロー操作では、サブネット プリフィックスの長さが必要になります。サブネット マスクにより、NSX-T はパケットの IP ネットワーク アドレスを計算できます。マルチキャストまたはブロードキャストのトレースフロー パケットを複数の仮想マシンの vNIC または Edge アップリンクに配信して、複数の観測結果を生成することができます。