vSphere Distributed Switch を移行するには、移行プロセスを開始する前に、関連付けられた vCenter Server システムを NSX-T でコンピュート マネージャとして構成する必要があります。

手順

  1. ブラウザから、NSX Manager (https://<nsx-manager-ip-address>) に管理者権限でログインします。
  2. [システム] > [ファブリック] > [コンピュート マネージャ] > [追加] を選択します。
  3. コンピュート マネージャの詳細を設定します。
    オプション 説明
    名前と説明 vCenter Server を識別する名前を入力します。

    必要に応じて、vCenter Server のクラスタ数などの詳細を入力します。

    FQDN または IP アドレス vCenter Server の FQDN または IP アドレスを入力します。
    タイプ デフォルトのコンピュート マネージャ タイプは、vCenter Server に設定されています。
    リバース プロキシの HTTPS ポート デフォルトのポートは 443 です。別のポートを使用する場合は、すべての NSX Manager アプライアンスでポートが開いていることを確認します。

    リバース プロキシ ポートを設定して、NSX-T にコンピュート マネージャを登録します。

    ユーザー名とパスワード vCenter Server ログイン認証情報を入力します。
    SHA-256 サムプリント vCenter Server SHA-256 サムプリント アルゴリズムの値を入力します。
    サービス アカウントの作成 NSX-T Data Center API の認証を必要とする vSphere Lifecycle Manager などの機能の場合は、このフィールドを有効にします。登録時に、コンピュート マネージャはサービス アカウントを作成します。
    注: グローバル NSX Manager には、サービス アカウントは必要ありません。

    サービス アカウントの作成に失敗した場合は、コンピュート マネージャの登録状態が 登録エラー に設定されます。コンピュート マネージャが正常に登録されました。ただし、NSX-T Data Center クラスタで vSphere Lifecycle Manager を有効にすることはできません。

    サービス アカウントが正常に作成された後に vCenter Server 管理者がこのアカウントを削除し、vSphere Lifecycle Manager が NSX-T Data Center API の認証を試みた場合、コンピュート マネージャの登録状態が Registered with errors に設定されます。

    信頼を有効にする

    NSX-T Data Center とコンピュート マネージャ間の信頼を確立するには、このフィールドを有効にして、vCenter Server で実行されるサービスが NSX-T Data Center と信頼された通信を確立できるようにします。たとえば、NSX-T Data Center クラスタで vSphere Lifecycle Manager を有効にするには、このフィールドを有効にする必要があります。

    vCenter Server 7.0 以降のバージョンでのみサポートされます。

    アクセス レベル 要件に基づいて、次のいずれかのオプションを有効にします。
    • NSX へのフルアクセス:デフォルトで選択されています。このアクセス レベルにより、NSX-T Data Center に対する完全なアクセス権限がコンピュート マネージャに付与されます。フルアクセスを設定すると、vSphere for Kubernetes と vSphere Lifecycle Manager が NSX-T Data Center と通信できるようになります。vCenter Server ユーザーのロールをエンタープライズ管理者に設定する必要があります。
    • NSX に対する限定アクセス:このアクセス レベルでは vSphere Lifecycle Manager が NSX-T Data Center と通信できるようになります。vCenter Server ユーザーのロールを制限付きの vSphere 管理者に設定する必要があります。
    サムプリント値を空白にすると、サーバのサムプリントを使用するように指示されます。

    サムプリントを受け入れてから NSX-T Data CentervCenter Server リソースを検出して登録するまで、数秒かかります。

    注: 登録後にコンピュート マネージャの FQDN、IP アドレスまたはサムプリントが変更された場合は、コンピュート マネージャを編集して新しい値を入力します。
  4. 進行状況アイコンが [処理中] から [未登録] に変わった場合は、次の手順を実行してエラーを解決します。
    1. エラー メッセージを選択し、[解決] をクリックします。次のようなエラー メッセージが表示される可能性があります:
      Extension already registered at CM <vCenter Server name> with id <extension ID>
    2. vCenter Server 認証情報を入力し、[解決] をクリックします。
      すでに登録がされている場合には置き換えられます。

結果

vCenter Server にコンピュート マネージャを登録し、接続状態が「稼動中」と表示されるまでしばらく時間がかかります。

コンピュート マネージャの名前をクリックすると、詳細の表示、コンピュート マネージャの編集、コンピュート マネージャに適用するタグの管理を行うことができます。

vCenter Server が正常に登録されたら、コンピュート マネージャを削除する前に、NSX Manager 仮想マシンをパワーオフして削除しないでください。削除の順序が異なると、新しい NSX Manager を展開するときに、同じ vCenter Server を再度登録できなくなります。vCenter Server がすでに別の NSX Manager に登録されていることを示すエラー メッセージが表示されます。

注: vCenter Server (VC) コンピュート マネージャが正常に追加された後に、次のいずれかのアクションが正常に実行された場合、vCenter Server を削除することはできません。
  • vCenter Server に依存する VDS を使用してトランスポート ノードを準備する。
  • NSX サービス挿入を使用して、vCenter Server 内のホストまたはクラスタにサービス仮想マシンを展開する。
  • NSX Manager ユーザー インターフェイスを使用して、ホストまたは vCenter Server のクラスタに Edge 仮想マシン、NSX Intelligence 仮想マシンまたは NSX Manager ノードを展開する。

これらのアクションのいずれかでエラーが発生した場合(インストールの失敗など)、上記のいずれかの操作が正常に実行されていなければ、vCenter Server を削除できます。

vCenter Server に依存する VDS を使用してトランスポート ノードの準備を完了したか、仮想マシンを展開した場合、次の手順を行った後に vCenter Server を削除できます。
  • すべてのトランスポート ノードの準備を解除します。トランスポート ノードのアンインストールに失敗した場合は、トランスポート ノードを強制的に削除する必要があります。
  • サービス仮想マシン、NSX Intelligence、NSX Edge 仮想マシン、NSX Manager ノードの展開をすべて解除します。展開解除は、成功か失敗のいずれかになります。
  • NSX Manager クラスタが、vCenter Server から展開されたノード(手動)と NSX Manager ユーザー インターフェイスから展開されたノードで構成され、手動で展開したノードの展開を解除する必要がある場合、vCenter Server を削除することはできません。vCenter Server を正常に削除するには、vCenter Server から NSX Manager ノードを再展開してください。

この制限は、NSX-T Data Center 3.0 の新規インストールだけでなく、アップグレードにも適用されます。