アップグレードを確実に成功させるため、NSX-T Data Center をアップグレードする前にアップグレード前のタスクを実行します。
手順
- NSX-T Data Center 3.0 より前のバージョンからアップグレードする場合は、すべての NSX Manager アプライアンスで、100 GB の容量のセカンダリ ディスクをプロビジョニングします。
- ESXi ホストの場合は、vCenter Server にログインし、NSX Manager 仮想マシンに移動して、容量が 100 GB のディスクを追加します。
- KVM ホストの場合:
- 容量が 100 GB のディスクを作成します。
qemu-img create -f qcow2 nsx-unified-appliance-secondary.qcow2 100G
- 追加するストレージの xml ファイル (/<download folder>/<nsx_manger_vm_name_storage_file.xml>) を作成します。
<disk type='file' device='disk'> <driver name='qemu' type='qcow2' cache='none'/> <source file='/<diskPath>/nsx-unified-appliance-secondary.qcow2'/> <target dev='vdb' bus='virtio' /> </disk>
- 次のコマンドを使用して、仮想マシンをパーシステントにします。
virsh dumpxml <NSX Manager VM> > /<download folder>/<nsx_manager_vm_name.xml> virsh define /<download folder>/<nsx_manager_vm_name.xml> virsh list –all
- セカンダリ ディスクを NSX Manager アプライアンスに接続します。
virsh attach-device --config <NSX Manager VM> /<download folder>/<nsx_manger_vm_name_storage_file.xml>
- NSX Manager アプライアンスをシャットダウンして起動します。
virsh shutdown <NSX Manager VM> virsh start <NSX Manager VM>
- このプロセスをクラスタ内の他の NSX Manager アプライアンスに繰り返します。
注: セカンダリ ディスクが Upgrade Coordinator に検出されない場合は、アプライアンスを再起動します。事前チェックを実行してセカンダリ ディスクが検出されていることを確認し、その他の NSX Manager アプライアンスで操作を続行します。 - 容量が 100 GB のディスクを作成します。
- NSX-T Data Center 3.0 より前のバージョンからアップグレードする場合は、アップグレードを開始する前に SR(サービス ルーター)間のルーティングを無効にします。アップグレードのシナリオと回避策のオプションについては、VMware ナレッジベースの記事https://kb.vmware.com/s/article/85288を参照してください。
- トランスポート ノード プロファイルに適切なトランスポート ゾーンが追加されている必要があります。トランスポート ノード プロファイルにトランスポート ゾーンが追加されていない場合、NSX Manager にトランスポート ノード プロファイルのリストが表示されません。
- アップグレード プロセスを開始する前に NSX Manager のバックアップを作成しておきます。『NSX-T Data Center 管理ガイド』を参照してください。
- ホスト OS が NSX Manager でサポートされていることを確認します。『NSX-T Data Center 管理ガイド』の「NSX Manager でサポートされているホスト」を参照してください。
- アップグレード プロセスを開始する前に、自動バックアップを無効にします。バックアップの構成の詳細については、『NSX-T Data Center 管理ガイド』を参照してください。
- アップグレード プロセスを開始する前に、NSX Manager または NSX Edge ノードで実行されている可能性があるアクティブな SSH セッションまたはローカル シェル スクリプトを終了します。
- トランスポート ノードと Edge ノードから NSX Manager に対して、適切な通信ポートが開いていることを確認します。
- TCP ポート 1234 から NSX Manager
- TCP ポート 1235 から NSX Controller
- NSX Manager ノード間で TCP ポート 9040。
- アップグレードの実行中はポート 5671 を開いたままにします。
NSX Cloud の注: NSX-T Data Center 2.5.1 以降では、 NSX Cloud は、オンプレミスでインストールされた Cloud Service Manager アプライアンスとパブリック クラウド VPC/VNet にインストールされた NSX Public Cloud Gateway 間のポート 80 通信をサポートしています。 NSX-T Data Center バージョン 2.5.0 以前では、この通信にポート 7442 が必要です。バージョン 2.5.0 以前から 2.5.1 へのアップデート時に、ポート 7442 を開いたままにします。詳細については、『 NSX-T Data Center インストール ガイド』の ポートとプロトコルへのアクセスの有効化を参照してください。 - ESXi ホストをメンテナンス モードに変更する前に、ホスト上に存在する NSX Edge 仮想マシンをパワーオフして、NSX Edge 仮想マシンが同じホストに配置されていることを確認します。
- NSX-T Data Center 3.0 の場合、T0、T1、セグメント、NSX Intelligence などのライセンス機能を使用するには有効なライセンスが必要です。有効なライセンスがあることを確認します。
- 自動事前チェックを実行して、NSX-T Data Center コンポーネントがアップグレード可能な状態であることを確認します。事前チェック プロセスでは、ホスト、NSX Edge、管理プレーンのコンポーネント アクティビティ、バージョンの互換性、コンポーネントの状態がスキャンされます。アップグレード中に問題が発生するのを回避するため、警告通知を解決します。
- アップグレードを開始する前に、期限切れのユーザー アカウントをすべて削除します。vSphere ロックダウン モードの例外リストに期限切れのユーザー アカウントが含まれていると、vSphere での NSX-T Data Center のアップグレードが失敗します。ロックダウン モードでアクセス権限を持つアカウントの詳細については、『vSphere セキュリティ ガイド』で「ロックダウン モードでのアクセス権を持つアカウントの指定」を参照してください。