セグメントがゲートウェイに接続しているかどうかに関係なく、各セグメントで DHCP サービスを構成できます。DHCPv4(IPv4 の DHCP)サーバと DHCPv6(IPv6 の DHCP)サーバの両方がサポートされます。

NSX-T Data Center は、セグメントで次のタイプの DHCP 構成をサポートします。
  • ローカル DHCP サーバ
  • ゲートウェイ DHCP サーバ(セグメントの IPv4 サブネットでのみサポートされます)
  • DHCP リレー

構成の概要

次の図は、NSX-T での DHCP サーバ構成の概要を示しています。


NSX-T Data Center での DHCP サーバ構成の概要。

次の図は、NSX-T での DHCP リレー構成の概要を示しています。


NSX-T Data Center での DHCP リレー構成の概要。

サポートされる DHCP 構成タイプ

次の図に、NSX-T ネットワークのローカル DHCP サーバ、ゲートウェイ DHCP サーバ、DHCP リレーのさまざまなシナリオの例を示します。


NSX-T Data Center の DHCP 構成タイプのシナリオ。
表 1. NSX-T の DHCP 構成タイプ
DHCP 構成タイプ 説明

ローカル DHCP サーバ

セグメントに IP アドレスを持つローカル DHCP サーバを作成する場合は、このオプションを選択します。ローカル DHCP サーバは、セグメントに接続している仮想マシンに対してのみ、動的な IP 割り当てサービスを提供します。DHCP サーバ IP アドレスは、セグメントで構成されているサブネットに属している必要があります。また、サーバ IP アドレスは、セグメントのゲートウェイ IP アドレスとは異なる必要があります。

ローカル DHCP サーバはセグメントに対してローカルであり、ネットワーク内の他のセグメントでは使用できません。

DHCP 範囲、DHCP オプション、セグメントの静的割り当てなど、すべての DHCP 設定を構成できます。

ゲートウェイに接続されていない隔離セグメントの場合、デフォルトでローカル DHCP サーバ構成タイプが選択されます。

ローカル DHCP サーバを使用して、セグメントの IPv6 サブネットで DHCPv6 を構成できます。

DHCP リレー

DHCP クライアントの要求を外部 DHCP サーバに中継する場合は、このオプションを選択します。外部 DHCP サーバは、任意のサブネット、SDDC の外部または物理ネットワークに配置できます。

DHCP リレー サービスはセグメントに対してローカルであり、ネットワーク内の他のセグメントでは使用できません。

セグメントで DHCP リレーを使用する場合、[DHCP 設定][DHCP オプション] は構成できません。ユーザー インターフェイスでは、セグメントの DHCP の静的割り当てを構成できません。ただし、NSX-T Data Center では、DHCP リレーを使用する静的割り当てはサポートされません。

ゲートウェイ DHCP サーバ

ゲートウェイ DHCP サーバは中央の DHCP サーバに相当します。ゲートウェイに接続し、ゲートウェイ DHCP サーバを使用しているすべてのセグメントの仮想マシンに、IP とその他のネットワーク構成を動的に割り当てます。

デフォルトでは、Tier-1 または Tier-0 ゲートウェイに接続しているセグメントはゲートウェイ DHCP サーバを使用します。必要であれば、セグメントでローカル DHCP サーバまたは DHCP リレーを構成できます。

セグメントでゲートウェイ DHCP サーバを構成する場合は、DHCP サーバ プロファイルをゲートウェイに適用する必要があります。

セグメントの IPv4 サブネットがゲートウェイ DHCP サーバを使用している場合、ゲートウェイ DHCPv6 サーバがサポートされないため、同じセグメントの IPv6 サブネットに DHCPv6 を構成することはできません。この場合、IPv6 サブネットに IPv6 静的割り当てを含む DHCPv6 サーバ構成を使用できません。