展開構成ファイルは、Migration Coordinator ツールへの入力です。Migration Coordinator は、.json 形式の構成ファイルを読み取り、事前定義の JSON スキーマを調合して検証を行います。その後、vRealize Automation のリソース構成を既存の NSX-V 環境から新しい NSX-T 環境に移行します。

展開構成ファイルには、次の構成情報が含まれます。
  • vRealize Automation が作成したリソースのリスト。
  • NSX-V が既存の vRealize Automation 環境から参照しているリソースのリスト。
  • vRealize Automation が作成したワークロード仮想マシンのネットワーク インターフェイスのリスト。
  • vRealize Automation リソースから NSX-T オブジェクトへのマッピング。
マッピングの例:トポロジで、 vRealize Automation が作成した論理スイッチが NSX-V の既存の分散論理ルーターに接続しているとします。展開構成ファイルのマッピング情報は、Migration Coordinator に次の処理を指示します。
  • vRealize Automation に展開されたネットワーク プロファイルにマッピングされる NSX-T に、関連する Tier-1 ゲートウェイを作成します。
  • この Tier-1 ゲートウェイのダウンリンクに NSX-T オーバーレイ セグメントを接続します。

展開構成ファイルは vRealize Automation 環境から生成されます。この構成ファイルは、vRealize Automation が作成し、数日間のネットワーク オペレーションで展開されたすべてのオンデマンド リソースに関する構成情報を提供します。構成ファイルは有効で、事前定義の JSON スキーマに準拠している必要があります。

通常、クラウド管理者が展開構成ファイルを生成して、NSX-T 環境で Migration Coordinator ツールを実行するネットワーク管理者に提供します。一部の組織では、1 人の管理者が両方の役割を担当している場合があります。

それぞれの vRealize Automation の展開で複数のオンデマンド ネットワークを作成でき、各ネットワークで複数のネットワーク インターフェイスを使用できます。環境内のネットワークは、vRealize Automation によって作成されたリソースか、NSX-V に存在するリソースを使用します。

たとえば、数日にわたるネットワーク オペレーションで vRealize Automation に複数の展開を作成し、 NSX-V トポロジに次の目的で使用するリソースを展開したとします。
  • 展開 1:2 つのオンデマンド プライベートネットワークと 1 つのオンデマンド ルーティング ネットワーク。
  • 展開 2:オンデマンド セキュリティ グループ。
  • 展開 3:サービスのないオンデマンド ルーティング ネットワーク。

vRealize Automation を使用して NSX-VNSX-T に移行する準備ができると、vRealize Automation から 1 つの展開構成ファイルが生成され、Migration Coordinator に入力ファイルとしてアップロードされます。