NSX-T Data Center 3.2.2 以降では、ユーザー定義トポロジを移行するときに、[構成と Edge の移行] モードを選択できます。このモードでは、構成を移行して NSX-V 論理スイッチをそれに対応する NSX-T Data Center セグメントにブリッジします。さらに、North-South トラフィックのカットオーバーのため、Edge ノードを移行します。

注: これは、 NSX-T Data Center 3.2.2 の技術プレビュー機能です。この機能は、 NSX-T Data Center 3.2.3 以降で完全にサポートされています。
注: この移行モードでは、NSX クラスタに追加する専用ホストを準備する必要があります。新しいホストが使用できない場合は、NSX-V のホストを再利用できます。詳細については、以下の「(オプション)NSX トランスポート ノードとして NSX-V ホストを再利用する」と「 [Edge の移行] ステップの開始後に NSX トランスポート ノードを追加する」を参照してください。

構成と Edge の移行のエンドツーエンドのワークフロー

このモードを選択する場合は、次の手順を実行します。

  1. NSX-V 環境を準備します。「ユーザー定義トポロジのリフトアンドシフト移行のための NSX-V 環境の準備」を参照してください。
  2. NSX-T Data Center 環境を準備します。「ユーザー定義トポロジ移行のための NSX-T Data Center 環境の準備」を参照してください。
  3. 移行ステップの [構成のインポート][構成の変換 - レイヤー 2][構成の解決 - レイヤー 2][構成の移行 - レイヤー 2][認識の確認 - レイヤー 2] を実行します。トランスポート ゾーンとセグメントが作成され、使用可能な状態になります。
  4. NSX Manager ユーザー インターフェイスで、移行先サイトの ESXi ホストで NSX を構成します。ホストに移行された仮想マシンが正しいセグメントに接続されるように、各ホスト スイッチに正しいトランスポート ゾーンを選択します。VTEP IP プールを使用して NSX を構成する場合は、この IP プールと NSX-V で構成された IP プールの間で IP アドレスの重複がないことを確認します。
  5. NSX で、Tier-0 と Tier-1 ゲートウェイを含む NSX-V トポロジにマッピングするトポロジを作成します。
  6. 移行ステップの [トポロジの定義][構成の変換 - レイヤー 3 以上][構成の解決 - レイヤー 3 以上][構成の移行 - レイヤー 3 以上][レイヤー 3 以上の認識の確認][Edge の移行] を実行します。
  7. [ワークロードの移行] ステップでは、次の方法でワークロード仮想マシンを移行できます。
    • HCX - 詳細については、「HCX のドキュメント」を参照してください。
    • vMotion - 以下の「ワークロード仮想マシンの移行」セクションの手順に従います。
  8. すべてが期待どおりに動作することを確認します。
  9. 移行後のタスクを実行して、必要に応じて NSX-V の移行元サイトをクリーンアップします。

HCX からのワークロード仮想マシンの移行

注:HCX のバージョンがこの機能をサポートしていることを確認します。HCX を使用できない場合、以下の「ワークロード仮想マシンの移行」セクションでワークロード仮想マシンの移行方法を確認してください。

HCX は、グループごとに仮想マシンを移行できます。HCX から仮想マシンを移行するには、まず NSX Manager から最後のステップである [ワークロードの移行] を実行します。次に、HCX から仮想マシンを移行します。仮想マシンが移行されたら、NSX Manager の [ワークロードの移行] 画面で [終了] をクリックします。

ワークロード仮想マシンの移行

HCX を使用してワークロード仮想マシンを移行しない場合は、リフトアンドシフト移行でのワークロードの移行の手順を実行できます。

(オプション)NSX-T Data Center トランスポート ノードとして NSX-V ホストを再利用する

NSX-V ホストを再利用する場合は、次の手順に従って、まずホストを NSX-T Data Center トランスポート ノードとして準備します。

移行先の vCenter Server と移行元の vCenter Server が同じ場合:
  1. vCenter Server でホストをメンテナンス モードに切り替えます。
  2. ホストをクラスタから移動して、スタンドアローン ホストにします。ホストから NSX-V をアンインストールします。
  3. ホストのメンテナンス モードを終了します。
  4. NSX Manager ユーザー インターフェイスで、[システム] > [ファブリック] > [ノード] > [ホスト トランスポート ノード]NSX-T バージョンが 3.2.0 または 3.2.1 の場合)または [システム] > [ファブリック] > [ホスト]NSX-T バージョンが 3.2.2 以降の場合)の順に移動してホストを見つけます。正しいトランスポート ゾーンとホスト スイッチ アップリンク プロファイルを持つ VDS を追加します。ノードの状態が [成功] と表示されるまで待機します。
移行先の vCenter Server が移行元の vCenter Server と異なる場合:
  1. vCenter Server でホストをメンテナンス モードに切り替えます。
  2. ホストをクラスタから移動して、スタンドアローン ホストにします。ホストから NSX-V をアンインストールします。
  3. 移行元の vCenter Server 内のすべての VDS からホストを移動します。
  4. ホストの IP をメモして、移行元の vCenter Server のインベントリからホストを削除します。
  5. ホストを移行先の vCenter Server のクラスタに追加し、さらに移行先の vCenter Server の VDS に追加します。
  6. ホストのメンテナンス モードを終了します。
  7. NSX Manager ユーザー インターフェイスで、[システム] > [ファブリック] > [ノード] > [ホスト トランスポート ノード]NSX-T バージョンが 3.2.0 または 3.2.1 の場合)または [システム] > [ファブリック] > [ホスト]NSX-T バージョンが 3.2.2 以降の場合)の順に移動してホストを見つけます。正しいトランスポート ゾーンとホスト スイッチ アップリンク プロファイルを持つ VDS を追加します。ノードの状態が [成功] と表示されるまで待機します。

[Edge の移行] ステップを開始する前に、NSX-V ホストを再利用することをお勧めします。[Edge の移行] ステップの開始後に NSX-V ホストを再利用する場合は、このセクションの手順に従い、さらに「(オプション)[Edge の移行] ステップの開始後に NSX-T Data Center トランスポート ノードを追加する」の手順に従います。

(オプション)NSX-T Data CenterEdge の移行[ ステップの開始後に ] トランスポート ノードを追加する

[Edge の移行] ステップを開始する前に、すべての NSX-T Data Centerトランスポート ノードを移行先の NSX-T Data Center システムに追加することをお勧めします。NSX-T Data CenterEdge の移行[ ステップの開始後に、] トランスポート ノードを追加するには、次の手順を実行します。

  1. NSX Manager ユーザー インターフェイスで、[システム] > [ファブリック] > [ノード] > [ホスト トランスポート ノード]NSX-T バージョンが 3.2.0 または 3.2.1 の場合)または [システム] > [ファブリック] > [ホスト]NSX-T バージョンが 3.2.2 以降の場合)の順に移動して、ノードの UUID をコピーします。
  2. ssh を使用して、移行を開始した NSX Manager にログインします。
  3. /var/log/migration-coordinator/v2t/nsxv-config/hosts.json でホストの IP アドレスを検索し、moIdhost-12 など)をコピーします。ファイル内にホストが見つからない場合は、https://<VC-IP>/mob を介してホストの moId を見つけます。
  4. 次のコマンドを実行します。
    cd /opt/vmware/migration-coordinator-tomcat/bin/v2t/config-collector
    
    python3 vc_collector.py -s <VC-IP> -o <VC-HTTPS-port> -u <VC-user-name> -t /var/log/migration-coordinator/v2t/nsxv-config/ -c /var/log/migration-coordinator/v2t/config.json -hId <TN-uuid> -hmoId <host-moId>
    注: <VC-HTTPS-port> のデフォルトは 443 です。次はその例です。
    python3 vc_collector.py -s 10.78.129.191 -o 443 -u [email protected] -t /var/log/migration-coordinator/v2t/nsxv-config/ -c /var/log/migration-coordinator/v2t/config.json -hId 1bad5da6-8093-4496-a910-3dc224e6ac11 -hmoId host-12
  5. 次のコマンドを実行します。
    cd /opt/vmware/migration-coordinator-tomcat/bin/v2t/config-migrator
    
    python3 main.py -c /var/log/migration-coordinator/v2t/config.json -s accept-tn -t tn -i <TN-uuid> runtime
    次はその例です。
    python3 main.py -c /var/log/migration-coordinator/v2t/config.json -s accept-tn -t tn -i 1bad5da6-8093-4496-a910-3dc224e6ac11 runtime
    NSX-V マネージャの認証トークンの入力を求められた場合は、次のコマンドを実行してトークンを取得できます。
    curl -i -k -u <admin-user> -X POST https://<nsx-v-ip>/api/2.0/services/auth/token?expiresInMinutes=720

    注:<admin-user>NSX-V マネージャの管理者アカウントです。<nsx-v-ip>NSX-V マネージャの IP アドレスです。

    この手順では、NSX-V コントローラをパワーオンする必要があるため、最初のトランスポート ノードが受け入れられるまでに時間がかかります。パワーオンできる NSX-V コントローラがなく、connected 状態の場合、この手順は失敗します。この状況では、NSX-V コントローラを修正して、少なくとも 1 つの NSX-V コントローラが connected 状態であるようにします。この手順を再試行します。