vRealize Automation 展開構成ファイル内のリソース構成が NSX-V から NSX-T に移行された後、Migration Coordinator は .json 形式の出力マッピング ファイルを作成します。

このマッピング ファイルには vRealize AutomationNSX-V に作成したリソースを NSX-T オブジェクトにマッピングする方法が記述されています。

移行の完了後、vRealize Automation はこのマッピング ファイルを使用して、自身のデータベースを更新します。Migration Coordinator は、Migration Coordinator サービスが実行されている NSX Manager アプライアンス上の /var/log/migration-coordinator/v2t に、このマッピング ファイルを配置します。

Migration Coordinator は、認識の確認手順が完了すると、最初の中間出力のマッピング ファイルを作成します。マッピング ファイルは移行プロセスの後続の手順で変更されます。たとえば、ホストの移行の完了後、vRealize Automation が作成したセキュリティ ポリシー、仮想マシン ネットワーク インターフェイス、セキュリティ グループなどに関するマッピング情報が出力マッピング ファイルで使用できるようになります。最終出力のマッピング ファイルは、クラスタ内のすべてのホスト(移行対象のもの)が NSX-T に移行された後に生成されます。

移行プロセスの以下のステージが完了すると、Migration Coordinator のユーザー インターフェイスから出力マッピング ファイルをダウンロードできます。
  • 認識の確認手順
  • Edge の移行手順
  • ホストの移行手順

マッピング ファイルの内容は、完了した移行ステージによって異なります。

次はその例です。
  • ホストの移行前とホストの移行後にマッピング ファイルの詳細が変更される可能性があります。ホストを移行する前、vRealize Automation で作成されたワークロード仮想マシンのネットワーク インターフェイス (vNIC ID) はマッピング ファイルに含まれていません。ワークロード仮想マシンのネットワーク インターフェイスがマッピングされるのは、ホストの移行中に仮想マシンが NSX-T のセグメントに接続した後です。
  • すべてのホストが NSX-T に移行された後にのみ、移行されたセキュリティ グループに存在する静的仮想マシン メンバーの新しいネットワーク インターフェイスがマッピング ファイルに含まれます。

シナリオ:マッピング ファイル内の削除済みリソースのリスト

次の状況について考えてみましょう。
  1. vRealize Automation が作成した複数のリソースが展開構成ファイルに含まれています。リソースの 1 つはオンデマンド セキュリティ グループです。
  2. Migration Coordinator ツールを実行する前に、2 日目のネットワーク オペレーションの間に、vRealize Automation が作成したこのセキュリティ グループを NSX-V ユーザー インターフェイスで削除しました。NSX-V インベントリにセキュリティ グループがありません。
  3. セキュリティ グループの削除に関するデータはまだ vRealize Automation データベースに反映されていません。このため、vRealize Automation データベースは、削除されたセキュリティ グループを引き続き参照します。
  4. ここで Migration Coordinator ツールを実行します。

NSX-T に移行した後に Migration Coordinator を実行すると、削除されたセキュリティ グループは最終出力のマッピング ファイルで出力の削除済みリソースのリストに表示されます。Migration Coordinator は、削除されたセキュリティ グループの ID を特定できないため、マッピング ファイルには対応する NSX-T グループへのパスがありません。