NSX-V を NSX-T に移行する方法は複数あります。
- NSX for vSphere の移行
- 固定トポロジ
固定トポロジの移行は、エンドツーエンドの移行でサポートされる固定トポロジでサポートされているトポロジに限定されます。
- ユーザー定義のトポロジ
ユーザー定義のトポロジを使用すると、NSX-V から任意のトポロジを移行できます。NSX-T にレイヤー 3 トポロジを作成し、NSX-V Edge Services Gateway (ESG) と分散論理ルーター (DLR) を NSX-T Tier-0 または Tier-1 ゲートウェイにマッピングします。
ユーザー定義のトポロジを選択する場合は、次の 2 つのモードを使用できます。- 完全な移行
- 構成の移行
- 構成と Edge の移行(技術プレビュー機能として NSX-T 3.2.2 で利用可能)
次の画面には、NSX for vSphere を選択したときに使用可能な移行モードが表示されています。
次の画面には、ユーザー定義のトポロジを選択したときに使用可能な移行モードが表示されています。
次の表に、各モードの移行タイプを示します。
モード 移行タイプ 固定トポロジ エンドツーエンド ユーザー定義のトポロジ + 完全な移行 エンドツーエンド ユーザー定義のトポロジ + 構成の移行 リフトアンドシフト ユーザー定義トポロジ + 構成と Edge の移行 リフトアンドシフト。ワークロードの移行で HCX をサポートします。 エンドツーエンドの移行では、NSX-V 環境全体が移行されます。リフトアンドシフト移行では、ファイアウォールやロード バランサなどの構成のみが移行されます。構成の移行後、NSX-V 環境と NSX-T 環境間の vMotion とレイヤー 2 ブリッジを使用して、ワークロード仮想マシンを移行します。高度な移行モードの分散ファイアウォール (DFW) の移行を使用して、リフトアンドシフト移行を実行することもできます。
- 固定トポロジ
- vSphere ネットワークの移行
このモードでは、vSphere Distributed Switch (VDS) 6.5.0 および 6.6.0 を NSX Virtual Distributed Switch (N-VDS) に移行します。詳細については、「vSphere ネットワークの移行」を参照してください。
- vRealize Automation を使用した NSX for vSphere の移行
NSX for vSphere の移行モードと同様に、固定トポロジまたはユーザー定義のトポロジを選択できます。ユーザー定義のトポロジを移行する前に、vRealize Automation のドキュメントを参照して、ユーザー定義トポロジの移行が vRealize Automation のバージョンでサポートされていることを確認する必要があります。この移行モードの詳細については、vRealize Automation を使用した NSX-V の移行 - 固定トポロジまたはvRealize Automation を使用した NSX-V の移行 - ユーザー定義トポロジを参照してください。
- Edge のカットオーバーの移行
このモードでは、North-South トラフィックが NSX-V から NSX-T に移行されます。詳細については、「Edge カットオーバーでの NSX-T Edge への North-South トラフィックの移行」を参照してください。
- 分散ファイアウォール (DFW) の移行
このモードでは、分散ファイアウォールのリフトアンドシフト移行を行います。詳細については、「分散ファイアウォール構成の移行」を参照してください。
- 分散ファイアウォール、ホスト、ワークロードの移行
このモードでは、分散ファイアウォール、ホスト、ワークロード仮想マシンのインプレース移行を行います。詳細については、「NSX-V の特定の部分のインプレース移行」を参照してください。
- 移行中または NSX-V を削除する前に、ライフサイクル操作を実行したり、NSX-V Manager または vCenter Server を再起動したりしないでください。ライフサイクル操作には、vCenter Server、NSX-V Manager、NSX-T Data Center のアップグレードまたはパッチ適用、証明書の更新、パスワードの変更などがありますが、これらに限定されません。
- 移行が正常に完了したら、できるだけ早く NSX-V を削除する必要があります。
- ライフサイクル操作を実行する必要がある場合は、移行を開始する前に実行する必要があります。
ユーザー定義トポロジの移行
- [完全な移行] - すべてのもの(構成、Edge Services Gateway、分散論理ルーター、ホスト、ワークロード)が移行されます。追加のホストは必要ありません。NSX-V ロード バランサは、NSX-T ロード バランサに移行されます。
- [構成の移行] - 構成のみが移行されます。移行後、vMotion を使用してワークロード仮想マシンを移行できます。NSX-V ロード バランサは、NSX-T Advanced Load Balancer (ALB) に移行されます。これは、NSX-V ロード バランサを ALB に移行する唯一の方法です。
- [構成と Edge の移行](NSX-T 3.2.2 で技術プレビュー機能として利用可能)- 構成が移行され、NSX-V 論理スイッチがそれに対応する NSX-T セグメントにブリッジされ、North-South トラフィックのカットオーバーのために Edge ノードが移行されます。Edge ノードの移行後、ワークロード仮想マシンを移行できます。このモードは、HCX V2T 移行ワークロード モビリティ機能をサポートします。
Cross-vCenter 環境から NSX フェデレーションへの移行
NSX-T 3.2.1 以降では、NSX-V Cross-vCenter 環境を NSX-T の NSX フェデレーション環境に移行できます。グローバル マネージャから移行を実行し、[NSX for vSphere の移行] モードを選択して、[ユーザー定義のトポロジ] を選択する必要があります。これで、[完全な移行] または [構成の移行] のいずれかを選択できます。他の移行モードでは、Cross-vCenter 環境から NSX フェデレーションへの移行はサポートされません。また、NSX-T 3.2.1 では、Cross-vCenter 環境を NSX フェデレーションに移行しても、NSX-V ロード バランサの移行はサポートされません。NSX-T 3.2.2 以降では、NSX-V ロード バランサは NSX-T ロード バランサに移行されます。