アクティブ/アクティブ HA モードで構成されたステートフル Tier-0 および Tier-1 ゲートウェイ上のトラフィック フロー。
South-North トラフィック フロー
- South バウンドの仮想マシンからの受信パケットは、決定論的ハッシュに基づいて、Edge -2 のバックプレーンによってパントされます。
- Edge-2 は、Edge-4 がトラフィック フローをアクティブに管理していることを確認し、インターフェイス グループの一部である外部インターフェイスを介してフローを転送します。
- IP ハッシュが外部サーバの宛先 IP に基づいて実行され、トラフィックが Edge-2 から Edge-4 にパントされます。パケットはさらに Tier-0 ゲートウェイ サービス ルーター (SR) に転送され、ここで SNAT が送信元 IP アドレスを変換後の IP アドレスに変更します。
- フローが Edge-4 Tier-0 SR に到達すると、シャドウ ポートが NAT トラフィックをアップリンク インターフェイスに転送し、さらに物理ルーターに送信します。
- Edge-4 の Tier-0 SR で障害が発生した場合、NSX は、サブクラスタ Edge-3 のバックアップ ノードにトラフィックをパントします。ここで、SNAT が送信元 IP アドレスを変換後の IP アドレスに変更します。Edge-1 のバックアップ インターフェイスは、トラフィックの処理を開始する前に、バックプレーン IP と Tier-0 ゲートウェイのアップリンク IP を引き継ぎます。運用上、Edge-3 のバックアップ インターフェイスは稼動状態で、Edge-4 のシャドウ インターフェイスが停止状態になります。
- ファイアウォールと NAT ルールによって処理されるすべてのトラフィック フローは、Edge-3 の Tier-0 SR で同期されます。
- Edge-4 が復旧すると、フローは Edge-4 に再同期されます。シャドウ ポートが復旧すると、NSX がトラフィックをパントします。
North-South トラフィック フロー
- North バウンド仮想マシンからのパケットは、ECMP ルーティングの選択に基づいて、物理ルーターによってハッシュされます。ルーターは、独自のハッシュ アルゴリズムを使用して Edge-3 にパケットを送信します。Tier-0 ゲートウェイは Edge-3 で実行されています。
- Edge-3 は、Edge-4 がトラフィック フローをアクティブに管理していることを確認し、フローを Edge-4 に転送します。このフローは、Edge-4 のシャドウ インターフェイスによって管理されます。
- 外部サーバの送信元 IP に基づいて IP ハッシュが実行され、Edge-3 Tier-0 SR から Edge-4 Tier-0 SR にトラフィックがパントされ、ここで NAT が有効になります。送信元 IP が変換後の IP アドレスに変更されます。
- パケットは、Edge-4 Tier-0 SR から Edge-4 Tier-0 DR に送信され、さらに Tier-1 ゲートウェイに送信され、最終的に宛先仮想マシンに到達します。
- Edge-4 の Tier-0 サービス ルーターで障害が発生した場合、NSX はピアノード(サブクラスタ 2)、つまり Edge-3 にトラフィックをパントします。Edge-3 で NAT が有効になると、送信元 IP アドレスが変換後の IP アドレスに変更されます。
- トラフィックの処理を開始する前に、Edge-3 のバックアップ シャドウ ポートがトラフィック フローを管理します。これで、Edge-3 のバックアップ シャドウ ポートが稼動中になり、Edge-4 のシャドウ ポートが 停止状態になりました。
- ファイアウォールと NAT ルールによって処理されるすべてのトラフィック フローは、Edge-3 の Tier-0 SR で同期されます。
- Edge-4 が復旧すると、フローは再同期されます。Edge-4 のシャドウ ポートが復旧し、パントされたトラフィックを管理します。
サブクラスタの障害
サブクラスタ内の両方のノードが停止すると、サブクラスタも停止します。
- 既存のフローが中断され、トラフィックが失われます。
- 新しいフローは他のサブクラスタにパントされます。
- 障害の発生したサブクラスタが復旧すると、フローは元のサブクラスタに戻ります。
何らかの理由でサブクラスタが停止すると、クラスタ内の他のサブクラスタが引き継ぎます。
単一ノード障害
Edge ノードで障害が発生すると、次のイベントが発生します。
- Edge ノードのインターフェイス リンクで障害が発生します。
- 障害の発生した Edge ノードのシャドウ ポートが停止状態です。
- サブクラスタ内のピア ノードのバックアップ ポートが処理を引き継ぎます。
- ファイアウォールと NAT の状態は、ピア Edge ノードで同期されます。
- ピア ノードのバックアップ ポートは、新しいトラフィック フローへの接続を提供します。
- 障害の発生したノードのインターフェイス リンクが復旧すると、ファイアウォールと NAT の状態がアクティブ ノードのシャドウ ポートと再同期されます。
- NSX は、トラフィック フローを元のノードにパントします。