NSX Manager クラスタ内の NSX Manager の IP アドレスを変更できます。このセクションでは、いくつかの方法について説明します。

たとえば、Manager A、Manager B、Manager C から構成されるクラスタがある場合は、次の方法で 1 つ以上のマネージャの IP アドレスを変更できます。
  • シナリオ A:
    • Manager A の IP アドレスは 172.16.1.11 です。
    • Manager B の IP アドレスは 172.16.1.12 です。
    • Manager C の IP アドレスは 172.16.1.13 です。
    • 新しい IP アドレス(たとえば、192.168.55.11)を持つ Manager D を追加します。
    • Manager A を削除します。
    • 新しい IP アドレス(たとえば、192.168.55.12)を持つ Manager E を追加します。
    • Manager B を削除します。
    • 新しい IP アドレス(たとえば、192.168.55.13)を持つ Manager F を追加します。
    • Manager C を削除します。
  • シナリオ B:
    • Manager A の IP アドレスは 172.16.1.11 です。
    • Manager B の IP アドレスは 172.16.1.12 です。
    • Manager C の IP アドレスは 172.16.1.13 です。
    • 新しい IP アドレス(たとえば、192.168.55.11)を持つ Manager D を追加します。
    • 新しい IP アドレス(たとえば、192.168.55.12)を持つ Manager E を追加します。
    • 新しい IP アドレス(たとえば、192.168.55.13)を持つ Manager F を追加します。
    • Manager A、Manager B、Manager C を削除します。
  • シナリオ C:
    • Manager A の IP アドレスは 172.16.1.11 です。
    • Manager B の IP アドレスは 172.16.1.12 です。
    • Manager C の IP アドレスは 172.16.1.13 です。
    • Manager A を削除します。
    • 新しい IP アドレス(たとえば、192.168.55.11)を持つ Manager D を追加します。
    • Manager B を削除します。
    • 新しい IP アドレス(たとえば、192.168.55.12)を持つ Manager E を追加します。
    • Manager C を削除します。
    • 新しい IP アドレス(たとえば、192.168.55.13)を持つ Manager F を追加します。

最初の 2 つのシナリオでは、IP アドレスの変更中に、追加する NSX Manager に対して、仮想 RAM、CPU、ディスクの追加が必要になります。

シナリオ C では、NSX Manager の数を一時的に減らします。IP アドレスの変更中に 2 つのアクティブ マネージャの 1 つが失われると、NSX の操作に影響を及ぼすため、このシナリオは推奨されません。このシナリオは、追加の仮想 RAM、CPU、ディスクが使用できず、IP アドレスの変更が必要な状況を想定しています。

注: クラスタの仮想 IP アドレス機能を使用している場合は、新しい IP アドレスに同じサブネットを使用するか、IP アドレスの変更中にクラスタの仮想 IP アドレスを無効にする必要があります。クラスタの仮想 IP アドレスでは、すべての NSX Manager が同じサブネットに属しているため、この操作が必要になります。

前提条件

クラスタに、NSX Manager を展開する方法について理解しておいてください。詳細については、『NSX インストール ガイド』を参照してください。

手順

  1. 削除する NSX Manager が手動で展開されている場合は、次の手順を行います。
    1. 次の CLI コマンドを実行して、クラスタから NSX Manager を接続解除します。
      detach node <node-id>
    2. NSX Manager 仮想マシンを削除します。
  2. 削除する NSX ManagerNSX Manager ユーザー インターフェイスを使用して自動的に展開されている場合は、次の手順を実行します。
    1. ブラウザから、NSX Manager (https://nsx-manager-ip-address) に管理者権限でログインします。
      この NSX Manager は、削除対象でない必要があります。
    2. [システム] タブで、[NSX 管理ノード] をクリックします。
      NSX Manager クラスタの状態が表示されます。
    3. 削除する NSX Manager の歯車アイコンをクリックして、[削除] を選択します。
  3. 新しい NSX Manager を展開します。
  4. NSX+ Intelligence サービスまたは NSX+ NDR サービスにオンボーディングされている NSX Manager クラスタがある場合は、NSX+ Intelligence および NSX+ NDR エージェントのメンテナンス モードを有効にします。
    1. NSX Manager クラスタが NSX+ Intelligence サービスまたは NSX+ NDR サービスのいずれかにオンボーディングされているかどうかを確認するには、リストアされた NSX Manager の IP アドレスを使用して、次の API 要求を使用します。
      GET https://nsx-manager-ip-address/policy/api/v1/infra/sites/agents/intelligence/maintenance
      NSX Manager サイトがオンボーディングされていない場合、API 要求は次のメッセージを返します。この場合、これ以上のアクションは必要ありません。
      {
      "enable": true.
      "agent_error_message"; "Site is not onboarded with Saas. Invalid operation."
      }
      NSX Manager サイトがオンボーディングされている場合、API 要求は次のメッセージを返します。次に示す手順を行います。
      {
      "enable": false
      }
    2. NSX Manager クラスタ内の 3 つすべてのノードの NSX Manager ノードの IP アドレスを変更するプロセスを完了し、NSX Manager サイトがオンボーディングされていることを確認したら、次の API 要求を使用して、NSX+ Intelligence および NSX+ NDR エージェントのメンテナンス モードを有効にします。
      PUT https://nsx-manager-ip-address/policy/api/v1/infra/sites/agents/intelligence/maintenance
      {
      "enable": true
      }
    3. すべての NSX Manager ノード オブジェクトが REALIZED 状態になるのを待ちます。次の API 呼び出しを使用して確認します。
      GET https://nsx-manager-ip-address/policy/api/v1/infra/realized-state/realized-entities?intent_path=/infra/sites/agents/intelligence
      API 呼び出しの出力で、出力 "state": "REALIZED" がリスト内のすべてのオブジェクトに存在することを確認します。
    4. クラスタ内のいずれかの NSX Manager にログインし、コマンド ラインから次のコマンドを使用して NsxiAgentDockerConfig テーブルをクリアします。
      /opt/vmware/bin/corfu_tool_runner.py -n nsx -o clearTable -t NsxiAgentDockerConfig
    5. 次の API 要求を使用して、メンテナンス モードを無効にします。
      PUT https://nsx-manager-ip-address/policy/api/v1/infra/sites/agents/intelligence/maintenance
      {
      "enable": false
      }