NSX アプリケーションでは、最大 1 年間のデータを収集し、保存できます。この機能を使用すると、特定の時点のデータとともに、Edge ノードとゲートウェイについて CPU とメモリの使用率、ディスク使用量、1 秒あたりのパケット数、1 秒あたりのバイト数、パケット ドロップ レートなどの時系列メトリックを表示できます。メトリックを表示するには、時系列メトリック API を呼び出します。これらのメトリックの一部は、NSX Manager インターフェイスで特定の時点のデータとともに使用できます。

NSX 4.1.2 以降では、物理ポート Xstats および詳細メトリックも API で使用できます。また、Edge エージェントの健全性状態、DP スレッドの状態、LR/SR HA の状態が NAPP で使用できるようになりました。

API と CLI の詳細については、『NSX API ガイド』および『NSX コマンドライン インターフェイス リファレンス』を参照してください。

VPN の時系列メトリックを表示することもできます。 NSX Manager では、VPN 時系列メトリックを使用できません。時系列 API を使用すると、ポリシー ベース VPN の統計情報やルート ベース VPN の統計情報などのデータを表示できます。これには、構成されたトンネルの数や、特定の時間に開始または停止したトンネルの数に関するメタデータが含まれます。

時系列メトリックを使用すると、主要なパフォーマンス インジケータのトレンドをモニターしてアノマリを検出できます。また、事前または事後の分析を行い、トラブルシューティングに役立つ履歴コンテキストを取得できます。ロールに基づいて、権限のあるオブジェクトのメトリックのみを表示できます。

メトリック API を使用すると、時系列メトリックを取得できます。API の使用方法については、時系列メトリックを取得する APIを参照してください。

NSX Manager インターフェイスでは、時系列メトリックがチャートとして表示され、それぞれのキーと過去 1 時間、過去 24 時間、過去 1 週間、過去 1 か月、過去 1 年間の時間フィルタが表示されます。Edge ノードの次の情報を表示できます。
  • 割り当てられた CPU コア
  • アラーム
    • Edge ノード - 全体的なアラーム数
    • CPU - データパス CPU およびサービス CPU のアラーム
    • ディスク - 全体的なディスク アラームと各パーティションのアラーム
    • メモリ - 全体的なメモリ アラームと各メモリ プールのアラーム
  • 連続稼動時間
  • CPU
    • システム負荷 - 現在の負荷の平均と平均システム負荷の傾向を表示できます。
    • データパス CPU - データパス CPU コアの数とその使用量の詳細。すべてのコアの平均使用量とコア間の最大使用量が含まれます。現在の使用率、単一コアの最大使用率、平均使用量の傾向を表示できます。NSX 4.0.1.1 以降では、特定の Edge トランスポート ノードで使用可能なすべてのデータパス コアで処理されたパケットの平均数と、処理されたパケット数が最も多いコアも表示できます。
    • サービス CPU - サービス CPU コアの数とその使用量の詳細。すべてのコアの平均使用量とコア間の最大使用量が含まれます。現在の使用率、単一コアの最大使用率、平均使用量の傾向を表示できます。
  • メモリ
    • システム メモリ - Edge ノードの RAM の使用率。現在の使用率と平均使用率の傾向を表示できます。
    • データパス メモリ - ヒープ メモリ、メモリ プール、常駐メモリが含まれます。現在の使用量、現在のプール使用量、平均使用量の傾向を表示できます。
    • メモリ プール - 使用率が常に約 100% である(ベアメタル Edge の)QAT メモリ プールを除く、すべてのメモリ プールとその説明および使用量の値のリスト。メモリ プールは次のとおりです。
      名前 説明
      jumbo_mbuf_pool IPsec 暗号化デバイスによって使用されるジャンボ フレームのパケット プール
      common_mbuf_pool データパスの共通パケット プール
      sp_pktmbuf_pool データパスのスローパス パケット プール
      fw_mon_msg ステートフル サービスの同期メッセージ プール
      vxstt4_frag_q 再構築のための Vxstt フラグメント プール
      pfstatepl3 ステートフル サービスの状態プール
      pffqdnippl ステートフル サービスの FQDN から IP アドレスへのマップ プール
      pffqdnsyncpl ステートフル サービスの FQDN 同期プール
      pffqdndnpl ステートフル サービスの FQDN 内部プール
      pfdnsdnpl ステートフル サービスの FQDN 内部プール
      pfpktpl3 ステートフル サービスの断片化パケット プール
      pfsyncmbufpl3 ステートフル サービスの同期プール
      pf_fp_rule_node ステートフル サービスのルール ノード プール
      pf_fp_root_rule_node ステートフル サービスの root ルール ノード プール
      pf_tb_root_rule_node ステートフル サービスのファストパス root テーブル ノード プール
      pfa_intattr_pl3 ステートフル サービスの整数属性プール
      pfa_attrconn_pl3 ステートフル サービスの属性接続プール
      pfa_ctx_pl3 ステートフル サービスのコンテキスト プール
      pfa_key_ace_pl3 ステートフル サービスの整数属性キー プール
      pfa_value_ace_pl3 ステートフル サービスの整数属性値プール
      lb_pkt_pl3 ロード バランサの一時パケット キャッシュ プール
  • ディスク
    • すべての ext4 ディスク パーティションのディスク使用量の合計と、RAM ディスクおよびディスク パーティションのリスト。また、各パーティションの使用可能な空き容量も表示されます。全体の使用量 (GB)、読み取り遅延、書き込み遅延、現在の使用量、パーティション別の平均使用量の傾向、平均ディスク遅延の傾向を表示できます。
  • トランスポート ノードの状態
  • ネットワーク インターフェイス
    • ネットワーク インターフェイスの統計情報を表示するには、グラフィック アイコンをクリックします。パケットの合計やドロップされたパケットなどの累積統計情報と、ネットワーク使用率の傾向、ドロップされたパケットの傾向などの時系列メトリックを表示できます。NSX 4.0.1.1 以降では、ゲートウェイのエラー チャートも表示できます。
  • NAT ルールの統計情報

前提条件

NSX Application Platform (NAPP) が展開していることを確認します。 NSX Application Platform の展開の詳細については、『 NSX Application Platform の展開と管理』を参照してください。 NSX Application Platform を展開すると、デフォルトで メトリック機能が有効になります。

NSX Application Platform を展開したり、メトリック機能を有効にせずに統計情報を表示すると、NSX Application Platform を展開してメトリック機能を有効にするように求めるメッセージが表示されます。

手順

  1. Edge ノードのメトリックを表示するには、次の手順を実行します。
    1. 管理者権限で NSX Manager にログインします。
    2. [システム] > [ファブリック] > [ノード] を選択します。
    3. [Edge トランスポート ノード] タブをクリックします。
    4. モニターする Edge ノードをクリックします。
    5. [モニター] タブをクリックします。
    CPU、メモリ、ディスクの使用量情報が、ノードの状態、ネットワーク インターフェイス、NAT ルールの統計情報とともに表示されます。
  2. ゲートウェイまたはインターフェイスのメトリックを表示するには、次の手順を実行します。
    1. 管理者権限で NSX Manager にログインします。
    2. [ネットワーク] > [ネットワーク トポロジー] を選択します。
    3. 必要なゲートウェイをクリックします。ゲートウェイの詳細ウィンドウが表示されます。
    4. [統計情報] で、メトリックを表示するリンク ゲートウェイまたはインターフェイス リンクを選択します。