サーバ仮想化ではプログラムによって、仮想マシンの作成および管理を行います。NSX のネットワーク仮想化は、同じような方法で仮想ネットワークの作成および管理を行います。
ネットワーク仮想化では、ネットワーク ハイパーバイザーと同等の機能によって、レイヤー 2 からレイヤー 7 までのネットワーク サービス(スイッチング、ルーティング、アクセス コントロール、ファイアウォール、QoS など)をソフトウェアで完全に再現します。プログラムでこれらのサービスを任意に組み合わせ、独自の隔離された仮想ネットワークをわずか数秒で構築できます。
NSX は、管理プレーン、制御プレーン、およびデータ プレーンの 3 つのプレーンを実装することで機能します。それぞれ独立し、相互に連携する 3 つのプレーンは、
NSX Manager およびトランスポート ノードの 2 種類のノードに、プロセス、モジュール、およびエージェントのセットとして実装されます。
- すべてのノードで管理プレーン エージェントをホストします。
- NSX Manager ノードは、RESTful API サービス、管理プレーン (MP) クラスタ デーモン、中央制御プレーン (CCP) クラスタ デーモンをホストします。
- トランスポート ノードは、NSX データ プレーンを実装するローカル制御プレーン (LCP) デーモンと転送エンジンをホストします。
NSX は、3 台のノードがある NSX Manager クラスタをサポートします。このクラスタは、ノードのクラスタ上で、ポリシー マネージャ、管理、統合制御の各サービスをマージします。NSX リリース バージョン 2.4 以降、NSX コントローラ要素は NSX Manager アプライアンスに配置されます。管理プレーン ノードと制御プレーン ノードのコンバージェンスにより、NSX 管理者による展開と管理が必要な仮想アプライアンスの数は削減されています。NSX Manager クラスタリングは、Corfu と呼ばれる分散データ プラットフォーム上で実行され、ユーザー インターフェイスと API の高可用性を提供します。
NSX Manager アプライアンスは、異なる展開シナリオに対し、3 種類のサイズで使用可能です。
- ラボや事前検証の展開に適した Small アプライアンス。
- 最大 64 台のホストを展開する Medium アプライアンス。
- 大規模な環境に展開するユーザー向けの Large アプライアンス。