NSX を構成し、vSphere Distributed Services Engine の拡張データパスを有効にして、一部のネットワーク操作をサーバ CPU から DPU にオフロードする必要があります。

DPU ベースの vSphere Lifecycle Manager 対応クラスタでの NSX ホスト トランスポート ノードの構成は、vSphere Lifecycle Manager での既存の NSX クラスタの準備と似ています。

ESXi の DPU によってバッキングされている vSphere Distributed Switch (VDS) は、 NSX が有効になった後にオフロード モードをサポートします。トラフィック転送ロジックは、ESXi ホストから DPU によってバッキングされる VDS にオフロードされます。
注: DPU は、vSphere Lifecycle Manager クラスタでのみサポートされます。DPU には、vSphere 8.0、 NSX 4.0.1.1、Edge ハードウェア バージョン 20 の最小バージョンの組み合わせが必要です。

ネットワーク オフロード機能の詳細については、VMware vSphere ドキュメントのネットワーク オフロード機能についてを参照してください。

前提条件

  • vSphere オフロード:DPU が、ESXi 8.0 以降で実行されている vSphere Lifecycle Manager 対応クラスタ内のホストでサポートされているようにします。
    注: vSphere オフロード機能の場合、個別の NSX ライセンスを購入する必要はありません。vSphere ENT + 期間限定ライセンスを取得し、vSphere 8 で使用する必要があります。 NSX Manager は、vSphere ENT+ の一部として使用できます。
  • NSX オフロード:NSX DPU-based Acceleration 機能を利用するには、NSX Enterprise Plus 期間限定ライセンス(コア単位)または NSX Enterprise Plus with Threat Prevention 期間限定ライセンス(コア単位)を購入する必要があります。
    注: NSX Enterprise Plus 期間限定ライセンス(コア単位)または NSX Enterprise Plus with Threat Prevention 期間限定ライセンス(コア単位)がある場合は、追加の NSX ライセンスは必要ありません。
    詳細については、「NSX の機能とエディションのガイド」を参照してください。
  • ロックダウン モードが有効になっているホストが存在しないようにします。vSphere Lifecycle Manager は、ロックダウン モードが有効になっているホストの準備に失敗する場合があります。
  • ホストとクラスタの間でイメージの誤差がないようにします。相違があると、クラスタで vSphere Lifecycle Manager を有効にできません。ホストとクラスタの基本イメージが一致するように vCenter Server のホストを修正します。
  • クラスタで vSphere Lifecycle Manager を有効にします。VMware vSphere® のドキュメントを参照してください。
  • 次の設定を使用して、コンピュート マネージャを登録します。
    • [信頼] を有効にして、vSphere Lifecycle Manager のアクセス レベルを設定します。NSX と vSphere Lifecycle Manager 間の通信を確立するには、信頼が必須です。
    • [サービス アカウントの作成] を有効にします。
  • vSphere Distributed Switch ホスト スイッチを使用して、トランスポート ノード プロファイルを作成します。NSX 仮想分散スイッチ (N-VDS) は、vSphere Lifecycle Manager クラスタではサポートされません。

手順

  1. ブラウザから、NSX Manager(https://<nsx-manager-ip-address> または https://<nsx-manager-fqdn>)に管理者権限でログインします。
  2. [システム] → [ファブリック] → [ホスト] → [クラスタ] の順に移動します。
  3. クラスタを選択して、[NSX の構成] をクリックします。
    注: クラスタに vLCM テキストが含まれている場合は、vSphere Lifecycle Manager が有効になっているクラスタを特定します。
  4. トランスポート ノード プロファイルを作成するには、[プロファイルの追加] をクリックします。
  5. 必要に応じて、トランスポート ノード プロファイル (TNP) の詳細を入力します。
    注:
    • DPU によってバッキングされている VDS の場合は、ホスト TN を選択し、TNP ホスト スイッチ モードを [拡張データパス - 標準](推奨)または [拡張データパス - パフォーマンス] に設定します。
    • [スイッチの追加] で、オフロードと互換性のある VDS(vSphere Client で作成された Distributed Switch バージョン 8.0)を選択します。不一致がある場合、ホストに互換性はありません。
    • 1 つのクラスタで許可されるホストのタイプは 1 つだけです。たとえば、vSphere Client に 2 つの Distributed Switch を作成するときに、1 つは NVIDIA ネットワークのオフロード互換性があり、もう 1 つは AMD Pensando ネットワークのオフロード互換性がある場合、両方のオプションがユーザー インターフェイスに表示されます。要件に固有のものを選択します。異なるタイプのクラスタは同じ TNP を使用できません。したがって、2 つの個別の TNP が必要になります。1 つは NVIDIA DPU 用、もう 1 つは AMD Pensando DPU 用です。
  6. TNP がすでに作成されている場合は、vSphere Distributed Switch をホスト スイッチとして使用し、データパス モードが拡張データパスのトランスポート ノード プロファイルを選択します。
  7. [TNP の適用] をクリックします。

    これが、vSphere Lifecycle Manager が有効になっている最初のクラスタの場合、NSX は vCenter Server のイメージ リポジトリに NSX LCP バンドルをアップロードします。vSphere Lifecycle Manager は、クラスタのソリューションとして NSX を設定します。vCenter Server にアップロードされた NSX イメージを目的の状態に設定します。vSphere Lifecycle Manager は各ホストで NSX VIB のインストールを開始し、その後、各トランスポート ノードで NSX スイッチを構成します。

    ホストの準備の一環として、vSphere Lifecycle Manager はホストを修正して NSX Manager に登録し、ホストに NSX スイッチを構成して構成を完了します。
    注:
    • vSphere Lifecycle Manager は、AMD Pensando DPU でバッキングされた ESXi ホストをメンテナンス モードに切り替えます。また、ホストの修正処理の中でホストを再起動します。vSphere Lifecycle Manager がホストをメンテナンス モードにできない場合は、すべての仮想マシンを手動でパワーオフしてから、NSX のインストールを再試行する必要があります。
    • vSphere Lifecycle Manager が有効になっているクラスタに NSX をインストールする場合、vSphere Lifecycle Manager が有効になっていないクラスタにインストールする場合よりも少し時間がかかることがあります。この違いは、この製品の組み合わせに含まれている追加の健全性チェックが原因で発生します。