ルーティング プロトコル OSPF と BGP は、それぞれ個別に有効にすることができます。システムで 1 つのルーティング プロトコルのみを有効にすることができた旧モデルは、今回のリリースで削除されています。また、今回のリリースでは、OSPF から BGP へ、または BGP から OSPF へ(あるいは両方を同時に)の再配布が、オーバーレイを介して学習されるプリフィックス、接続されるルート、スタティック ルートなど、その他の使用可能なルート ソースと共にサポートされています。
さらに、リリース 3.2 では、 再配布の動作が(他のルーティング ベンダーと同じような)従来からのものにのっとって標準化されています。たとえば、同じプリフィックスに対して使用可能なルートが複数ある場合、宛先プロトコルの構成でそのルート タイプについて再配布が許可されていれば、システム RIB 内でそのプリフィックスに対して最適なルートのみが宛先プロトコルに再配布されます。
例として、プリフィックス 192.168.1.0/24 を BGP に再配布する場合について考えてみましょう。プリフィックス 192.168.1.0/24 へのルートは、ローカルで使用可能であり、OSPF から学習され、別個にオーバーレイ プリフィックスとして学習されるものとします。さらに、プリフィックスの OFC フロー順序、ルート メトリック、およびルート プリファレンスを比較して、その同じプリフィックスについて、学習されたオーバーレイ ルートよりも OSPF ルートの方がランクが上である(優れている)とします。その場合、BGP で OSPF の再配布がオンになっていれば、OSPF ルートが BGP に再配布されます。ただし、オーバーレイを介して学習されたプリフィックスはシステム RIB 内でそのプリフィックスに対して最適なルートではないので、BGP でオーバーレイ プリフィックスの再配布がオンになっていても、BGP に再配布されないことに注意してください。
上記のような場合、プリフィックスに対する最適なルートを特定の宛先プロトコルに再配布できるようにするため、システム内で最適なルートである特定のルート タイプの再配布を有効にすることができます。
また、そのプリフィックスに対する別のルート ソースが宛先プロトコルに再配布されるようにする場合は、管理インターフェイスで提供されるオーバーレイ フロー制御機能を使用して、またはルート メトリックを異なるものにして、システム RIB 内のルートの相対的な優先順位を制御することができます。