cloud-init は、インスタンスの早期初期化を行う Linux パッケージです。ディストリビューションで使用可能な場合は、インストール後にインスタンスの多くの一般的なパラメータを直接設定できます。これにより、一連の入力に基づいて設定された完全に機能するインスタンスが作成されます。cloud-init 設定は、メタデータ ファイルと user-data ファイルという 2 つの主要な設定ファイルで構成されます。メタデータには Edge のネットワーク設定が含まれており、user-data には Edge のソフトウェア設定が含まれています。cloud-init ファイルは、インストールされている VMware Virtual Edge のインスタンスを識別するための情報を提供します。
cloud-init の動作は、user-data を使用して設定できます。user-data は、インスタンスを起動するときにユーザーが指定できます。これは通常、最初の起動時に cloud-init で検索される ISO 形式のセカンダリ ディスクを接続することにより実行されます。このディスクには、その時点で適用される早期設定データがすべて含まれています。
VMware Virtual Edge は、cloud-init と、ISO イメージにパッケージ化されているすべての重要な設定をサポートします。
cloud-init メタデータと user-data ファイルの作成
最後のインストール設定オプションは、cloud-init 設定ファイルのペアで設定されます。最初のインストール設定ファイルには、メタデータが含まれています。テキスト エディタを使用してこのファイルを作成し、meta-data という名前を付けます。このファイルは、インストールされている VMware Virtual Edge のインスタンスを識別するための情報を提供します。instance-id には任意の識別名を指定できます。local-hostname は、サイトの標準に従ったホスト名にする必要があります。
- インスタンスを含むメタデータ ファイルを作成します。
name.instance-id: vedge1
local-hostname: vedge1
- 以下に示す
network-interfaces
セクションを追加して、WAN 設定を指定します。ここでは、固定 IP アドレス指定を必要とする WAN インターフェイスのみを指定する必要があります。デフォルトでは、すべての SD-WAN Edge WAN インターフェイスが DHCP 用に設定されています。複数のインターフェイスを指定できます。root@ubuntu# cat meta-data instance-id: Virtual-Edge local-hostname: Virtual-Edge network-interfaces: GE1: mac_address: 52:54:00:79:19:3d GE2: mac_address: 52:54:00:67:a2:53 GE3: type: static ipaddr: 11.32.33.1 mac_address: 52:54:00:e4:a4:3d netmask: 255.255.255.0 gateway: 11.32.33.254 GE4: type: static ipaddr: 11.32.34.1 mac_address: 52:54:00:14:e5:bd netmask: 255.255.255.0 gateway: 11.32.34.254
- user-data ファイルを作成します。このファイルには、SD-WAN Orchestrator、アクティベーション コード、および「Ignore Certificates Errors」の 3 つの主なモジュールが含まれます。
モジュール 説明 vco
SD-WAN Orchestrator の IP アドレス/URL。 activation_code
Virtual Edge のアクティベーション コード。アクティベーション コードは SD-WAN Orchestrator で Edge インスタンスを作成するときに生成されます。 vco_ignore_cert_errors
証明書の有効性エラーを確認または無視するオプション。 アクティベーション コードは SD-WAN Orchestrator で Edge インスタンスを作成するときに生成されます。
重要: SD-WAN Edge イメージにはデフォルトのパスワードはありません。パスワードは cloud-config で指定する必要があります。#cloud-config password: passw0rd chpasswd: { expire: False } ssh_pwauth: True velocloud: vce: vco: 10.32.0.3 activation_code: F54F-GG4S-XGFI vco_ignore_cert_errors: true
ISO ファイルの作成
ファイルの入力が完了したら、ISO イメージにパッケージ化する必要があります。この ISO イメージは、仮想マシンとともに仮想設定 CD として使用されます。この ISO イメージ(以下の例では seed.iso と呼ばれます)は、Linux システムで次のコマンドを使用して作成されます。
genisoimage -output seed.iso -volid cidata -joliet -rock user-data meta-data network-data
network-interfaces
セクションを含める手順はオプションです。このセクションが存在しない場合は、デフォルトで DHCP オプションが使用されます。
ISO イメージが生成されたら、そのイメージをホスト マシンのデータストアに転送します。