このドキュメントは、Azure で VMware SD-WAN Edge を使用し、Azure Virtual WAN (vWAN) ハブにネットワーク仮想アプライアンス (NVA) として展開するユーザーを対象としています。

詳細については、https://learn.microsoft.com/en-us/azure/virtual-wan/virtual-wan-faq#why-am-i-seeing-a-message-and-button-called-update-router-to-latest-software-version-in-portalを参照してください。

アップグレード手順

Azure はクラウド サービスベースのインフラストラクチャを廃止するため、Virtual WAN チームは現在のクラウド サービス インフラストラクチャから仮想マシン スケール セット ベースの展開に仮想ルーターをアップグレードしています。次のスクリーンショットに示すように、Virtual WAN ハブ リソースに移動したときにルーターを最新バージョンにアップグレードするメッセージが表示される場合は、 [ルーターを最新のソフトウェア バージョンに更新する (Update router to latest software version)] ボタンをクリックしてルーターのアップグレードを開始します。
注: 新しく作成されたすべての Virtual Hub は、最新の仮想マシン スケール セット ベースのインフラストラクチャに自動的に展開されるため、このアップグレードは必要ありません。
[ルーターを最新のソフトウェア バージョンにアップグレードする (Upgrade Router to the latest software version)] をクリックすると、メンテナンス期間中にこの操作を実行する必要があることを示すメッセージが表示されます。
[ハブの状態 (Hub Status)] には [更新中 (Updating)] と表示され、[ルーティング状態 (Routing State)] には [プロビジョニング中 (Provisioning)] と表示されます。このプロセスは、完了するまでに約 30 ~ 60 分かかります。
ルーターの更新が正常に完了すると、次のスクリーンショットに示すように、[ハブの状態 (Hub Status)] に [成功 (Succeed)] と表示され、[ルーティング状態 (Routing State)] に [プロビジョニング済み (Provisioned)] と表示されます。
IP アドレスは、Virtual Hub のリソース JSON で virtualRouterIps フィールドとして表されます。または、 [Virtual Hub] > [BGP ピア (BGP Peers)] メニューで確認することもできます。

IP アドレスをコピーします。たとえば、この場合、IP アドレスは 172.16.32.8 と 172.16.32.9 です。これらは、BGP ピア (VMware SD-WAN NVA) を設定する必要がある Virtual Hub の IP アドレスです。

Orchestrator では、Virtual Hub への仮想 Edge BGP 接続が [接続 (Connect)] または [アクティブ (Active)] 状態に [ダウン (Down)] と表示されます。仮想 Edge の BGP ネイバーを設定するには、「BGP ネイバーの設定」を参照してください。

仮想 Edge で BGP ネイバーを設定する前に、仮想 Edge が Azure Virtual WAN ハブに接続できるようにスタティック ルートを設定する必要があります。スタティック ルートの設定を参照してください。

スタティック ルートの設定

スタティック ルートを設定するには、各仮想 Edge のそれぞれの GE2 インターフェイスを参照する一意のルートが存在するように、十分な数の /32 スタティック ルートを追加します。スタティック ルートを追加するには、Orchestrator にネクスト ホップ IP アドレスが必要です。ネクスト ホップ IP アドレスを取得するには、Orchestrator の [リモート診断ユーザー インターフェイス ページ (Remote Diagnostics UI)] でリモート診断の「インターフェイスの状態」テストを実行します。GE2 に割り当てられたサブネットの最初の IP アドレスを選択し、ネクスト ホップとして設定します。

次の図は、GE2 に 172.16.112.5/25 として割り当てられた IP アドレスを示しています。このサブネットの最初の IP アドレスは 172.16.112.1 です。この IP アドレスは、Orchestrator でスタティック ルートを設定するために使用されます。

[テストとトラブルシューティング (Test & Troubleshoot)] > [リモート診断 (Remote Diagnostics)] > [インターフェイスの状態 (Interface Status)] 診断テストからの出力は次のとおりです。
次のスクリーンショットに示すように、Edge で 2 つのスタティック ルートが BGP ネイバーに到達するように設定されています。

BGP ネイバーの設定

次のスクリーンショットに示すように、各仮想 Edge の BGP ネイバーを設定します。BGP ネイバーの IP アドレスと、Virtual Hub の [BGP ピア (BGP Peers)] の出力に表示されている ASN 番号を使用します。また、BGP の最大ホップ数を「2」に設定します。
スタティック ルートと BGP ネイバーが設定されると、仮想 Edge は Azure Virtual WAN Hub からのルートの学習を開始することになります。BGP ネイバーの状態は、 [監視 (Monitor)] > [ネットワーク サービス (Network Services)] で確認できます。