このドキュメントでは、VMware SASE Orchestrator を 3.3.2 または 3.4 リリースから 4.0 リリースにアップグレードする方法の概要とベストプラクティスについて説明します。3.3.2 または 3.4 から 4.0 へのアップグレードについては、https://kb.vmware.com/s/article/53907に記載されているように VMware サポートにお問い合わせください。

4.0 リリースにアップグレードできるのは Orchestrator 3.3.2 および 3.4  のみです。Orchestrator 3.3.1 以前のバージョンを実行している場合は、バージョン 4.0 にアップグレードする前に、少なくともバージョン 3.3.2 にアップグレードする必要があります。

[アップグレードする場合は、次の点を考慮してください。]
  • このアップグレード作業では、既存の API は変更されません。
  • 他のリリースと同じように、4.0 リリースにはスキーマの変更があります。ただし、これらの変更は、アップグレード プロセスには影響しません。
SASE Orchestrator 仮想アプライアンスの OS と、設定および統計データを格納する基盤となるデータストアがアップグレードされています。具体的なアップグレードは次のとおりです。
  • OS バージョンが Ubuntu 14.04 から 18.04 に変更されています。
  • 設定ストアは MySQL 8.0 に移行しています。
  • 統計情報ストアは ClickhouseDB に移行しています。
注: Orchestrator OS、データベース、および現在使用されている他のいくつかの依存コンポーネントはサポート終了となり、今後はサポートされません。

[4.0 リリースへのアップグレードには、次のようなメリットがあります。]

  • Edge、フロー、およびユーザー インターフェイスの数に関して、全体的なスケールが向上しています。
  • 統計情報のクエリ パフォーマンスがより速くなり、フロー統計情報の長期間の保持が可能になります。
  • ディザスタ リカバリ (DR) の初期設定のパフォーマンスが向上しています。
  • リソース使用率(ディスク、CPU、RAM)が低下しています。
  • アクティブな LTS を持つコンポーネントによりセキュリティが強化されています。

ベストプラクティス/推奨事項:

次のリストに、アップグレードに関するベスト プラクティスを示します。

  • Orchestrator の [システム プロパティ (System Properties)] ページから、edge.heartbeat.spread.factor システム プロパティの値をメモしておきます。次に、大きな Orchestrator に対するハートビート拡散係数を比較的高い値(20、40、60 など)に変更します。これによって、システム上のリソース使用率(CPU、I/O)の突然の急増を抑えることができます。Orchestrator の [システム プロパティ (System Property)] ページから前の edge.heartbeat.spread.factor 値を復元する前に、すべての Gateway と Edge が接続状態にあることを確認します。
  • 降格された SASE Orchestrator を数時間そのままにしてから、完全にシャットダウンまたはデコミッショニングします。
  • 設定の変更をフリーズして、アップグレード プロセスが完了するまで追加の設定変更が行われるのを回避します。

アップグレード手順の概要

このドキュメントでは、3.3.2 または 3.4 リリースを 4.0 リリースにアップグレードするために必要な手順について説明します。SASE Orchestrator OS とディザスタ リカバリのアップグレードには、SASE Orchestrator のディザスタ リカバリの設定に記載されているディザスタ リカバリと同じ手順がいくつかあります。ただし、3.3.2 または 3.4 リリースから 4.0 リリースへのアップグレード プロセスを完了するには、このドキュメントの「アップグレード手順」セクションの手順に従ってください。次の図は、アップグレード プロセスを示しています。次のアップグレード手順を参照してください。

アップグレード手順

3.3.2 または 3.4 から 4.0 へのアップグレードについては、https://kb.vmware.com/s/article/53907 に記載されているように VMware サポートにお問い合わせください。