SD-WAN Gateway は、Ubuntu オペレーティング システム バージョン 18.04 で実行されます。ただし、Linux ルーティングやファイアウォール (iptables) サブシステムなどの従来のオープン ソース コンポーネントは、ユーザー トラフィックの処理には関与しません。

ネットワーク スタック全体は、gwd と呼ばれるプロセスのユーザー領域に実装されます。gwd には、システムの多くの機能が含まれていますが、他にも SD-WAN Gateway の操作をサポートするさまざまなコンポーネントがあります。

次の表に、各プロセスと、その説明およびログ ファイルを示します。

プロセス 説明 ログ ファイル
vc_procmon

VMware SD-WAN プロセス モニター (vc_procmon) は VMware SD-WAN システムの基礎となるプロセスです。このプロセスは、他の VMware SD-WAN プロセスの起動、障害時の再起動、および gwd のメモリ消費量の監視を行います。

/var/log/vc_procmon.log
mgd 管理プレーン デーモン (mgd) は、Orchestrator との通信を行います。このプロセスは gwd から分離されています。これにより、gwd プロセス全体の障害が発生した場合でも、障害の解決に必要な設定の変更やソフトウェアの更新のために Orchestrator にアクセスできます。 /var/log/mgd.log

gwd このプロセスは、Gateway のデータ プレーンと制御プレーン全体(BGP などの動的ルーティング プロトコルを除く)を構成します。[debug.py][dispcnt] を使用して、プロセスに関するクエリを実行します。 /var/log/gwd.log
natd このプロセスは、ポート アドレス変換 (PAT) エントリの割り当てを管理し、それらを共有メモリに格納します。これにより、gwd の再起動またはアップグレード後も同じ NAT 変換が実行されるようになります。[debug.py] を使用して、プロセスに関するクエリを実行します。 /var/log/natd.log
watchfrr watchfrr デーモンは [FRR] オープン ソース ルーティング ライブラリの一部であり、bgpd の起動、障害時の再起動、およびその他の関連するユーティリティの実行を行います。Gateway で使用できるスクリプト /usr/sbin/frr.init は、いくつかのデーモンを再起動するために使用できます。 該当なし
bgpd BGP デーモン (bgpd) は、[FRR] オープン ソース ルーティング ライブラリの一部であり、BGP ネイバーおよびルートを管理します。 /var/log/bgpd.log
bfdd BFD デーモン (bfdd) は、[FRR] オープン ソース ルーティング ライブラリの一部であり、低オーバーヘッドの障害検出で、2 つの接続されたエンティティ間のルートの障害をより早く検出するために使用されます。 /var/log/bfdd.log

[gwd1] は、gwd がパケットをカーネルに配信する機能を提供するインターフェイスです。例として、ローカル ゲートウェイ ホストに送信され、gwd によって受信されるパケットが挙げられます。