この機能を使用すると、プライマリ LTE 接続に失敗した場合の LTE SIM の切り替えプロセスを自動化できます。自動的にプライマリ LTE リンクの障害を検出し、セカンダリ LTE リンクを確立するプロセスを開始するように Edge を設定できます。[自動切り換え (Automatic Switchover)] 機能が有効になっているときに、何らかの理由でセカンダリ LTE リンクもダウンすると、Edge はプライマリ リンクとの接続を再度確立しようとします。このプロセスは、Edge がアクティブな LTE リンクを検出するまで続行されます。また、自動切り替えが進行中の場合に、Edge で手動切り替えを実行することはできません。

[前提条件]
  • Edge の両方の SIM スロットに SIM カードを挿入する必要があります。
  • この機能は、[高可用性 (High Availability)] が無効になっているスタンドアローン Edge でのみ有効にできます。Orchestrator で [高可用性 (High Availability)][自動切り換え (Automatic Switchover)] 機能を有効にしようとすると、エラーが表示されます。
  • [設定 (Configure)] > [Edge (Edges)] > [デバイス タブ (Device tab)] > [インターフェイス設定 (Interface Settings)] に移動し、[IP アドレスのタイプ (IP Type)][L2 設定 (L2 Settings)] および [WAN オーバーレイ (WAN Overlay)] 設定が Cell1 と Cell2 の両方で同じであることを確認します。[SIM PIN][ネットワーク (Network)][APN] などのその他のパラメータは同じである必要はありません。
  • [自動切り換え (Automatic Switchover)] 機能を有効にする前に、Cell1 インターフェイスと Cell2 インターフェイスの両方を有効にする必要があります。詳細については、Edge のインターフェイスの設定を参照してください。
この機能にアクセスするには、以下の手順を実行します。
  1. エンタープライズ ポータルの [SD-WAN] サービスで、[設定 (Configure)] > [Edge (Edges)] の順にクリックします。[Edge (Edges)] ページに既存の Edge が表示されます。
  2. Edge へのリンクをクリックするか、Edge の [デバイス (Device)] 列にある [表示 (View)] リンクをクリックします。選択した Edge の設定オプションが [デバイス (Device)] タブに表示されます。
  3. [接続 (Connectivity)] カテゴリで、[自動切り替え (Automatic Switchover)] を展開します。次の画面が表示されます。
  4. 次の設定を行ってから、[変更の保存 (Save Changes)] をクリックします。
    オプション 説明
    自動切り替え (Automatic Switchover) この機能を有効にするには、[有効 (Enabled)] チェック ボックスを選択します。
    切り替え時間 (Switchover Time) Edge をセカンダリ LTE リンクに切り替えることになるまでの時間を選択します。Edge は、接続の障害を検出してから、指定された [切り替え時間 (Switchover Time)] が経過すると、切り替えプロセスを開始します。これにより、リンク フラップによって不要な切り替えが発生する可能性がなくなります。開始すると、4 ~ 5 分後に切り替えが完了します。

    使用可能な値は、[30][60][90] 秒です。デフォルトでは、[60] が選択されています。

Edge の切り替えの状態を監視するには、 [監視 (Monitor)] > [Edge (Edges)] に移動し、Edge へのリンクをクリックします。デフォルトでは、 [概要 (Overview)] タブが表示されます。
  • [自動デュアル モード SIM (Auto Dual-Mode SIM)] 列に、その Edge で設定されている [自動切り替え (Automatic Switchover)] 機能に関する Edge の状態が表示され、[610-LTE] にのみ適用されます。色分けの詳細については、次の表を参照してください。
    状態
    セカンダリ SIM が挿入されていて、[自動切り替え (Automatic Switchover)] 機能が有効になっていることを示します。
    橙色/オレンジ セカンダリ SIM が挿入されていて、[自動切り替え (Automatic Switchover)] 機能が無効になっていることを示します。
    パープル セカンダリ SIM が挿入されておらず、[自動切り替え (Automatic Switchover)] 機能が有効になっていることを示します。
    セカンダリ SIM が挿入されておらず、[自動切り替え (Automatic Switchover)] 機能が無効になっていることを示します。
  • [シグナル (Signal)] 列には、Edge のシグナルの強度が表示されます。これは、シグナルの強度によって変わるバーの数で示されます。詳細は以下のとおりです。
    シグナルの強度 (dB) バーの数
    -10 ~ -85 4
    -86 ~ -102 3
    -103 ~ -110 2
    -111 ~ -120 1
    -121 ~ -999 0

    詳細については、Edge の監視を参照してください。

切り替えの状態は、 [監視 (Monitor)] > [イベント (Events)] ページでも確認できます。 [自動切り替え (Automatic Switchover)] 機能を有効にすると、次の 2 つのイベントが画面に表示されます。
イベント (Event) 説明
EDGE_AUTO_SIM_SWITCH このイベントは、[自動切り替え (Automatic Switchover)] 機能が有効または無効になっている場合に、次のシナリオでトリガされます。
  • Orchestrator が Edge に設定を送信した後、[自動切り替え (Automatic Switchover)] 機能が有効化に失敗する。
  • 切り替えプロセス中に、Edge に 1 つ以上のアクティブな WAN リンクがある。
EDGE_CELL_SWITCHOVER このイベントは、プロセスが成功したかどうかに関係なく、セルの切り替えプロセスの後にトリガされます。
詳細については、 イベントの監視を参照してください。