このトピックでは、vSphere 上の IPv6 のみのネットワーク環境で Tanzu Kubernetes Grid を実行する方法について説明します。
Ubuntu ベースのノードを使用して、Kube-Vip を使用する vSphere 7 上の IPv6 のみの単一スタック ネットワーク環境で管理クラスタとワークロード クラスタを実行できます。
注 vSphere with Tanzu スーパーバイザー クラスタを使用して IPv6 クラスタを作成することはできません。Tanzu Mission Control に IPv6 クラスタを登録することはできません。NSX Advanced Load Balancer サービスとデュアル スタック IPv4/IPv6 ネットワークは現在サポートされていません。
前提条件:
ブートストラップ マシンで次の手順を実行して、管理クラスタを IPv6 ネットワーク環境に展開します。
ルーターのアドバタイズを受け入れるように Linux を構成し、Docker サービスの起動時にデフォルトの IPv6 ルートがルーティング テーブルから削除されないようにします。詳細については、「Docker CE が IPv6 のデフォルト ルートを削除する」を参照してください。sudo sysctl net.ipv6.conf.eth0.accept_ra=2
ブートストラップ クラスタから送信トラフィックを送信するためのブートストラップ クラスタのマスカレード ルールを作成します。sudo ip6tables -t nat -A POSTROUTING -s fc00:f853:ccd:e793::/64 ! -o docker0 -j MASQUERADE
マスカレード ルールの詳細については、「MASQUERADE」を参照してください。
管理クラスタに対して、以下の構成ファイルの変数を設定します。
TKG_IP_FAMILY
を ipv6
に設定します。VSPHERE_CONTROL_PLANE_ENDPOINT
を固定 IPv6 アドレスに設定します。CLUSTER_CIDR and SERVICE_CIDR
を設定します。デフォルトでは、それぞれ fd00:100:64::/48
および fd00:100:96::/108
になります。「構成ファイルからの管理クラスタの展開」の説明に従って、tanzu mc create
を実行して管理クラスタを展開します。
IPv6 管理クラスタを展開している場合は、次のように IPv6 ワークロード クラスタを展開します。
ワークロード クラスタに対して、以下の構成ファイルの変数を設定します。
TKG_IP_FAMILY
を ipv6
に設定します。VSPHERE_CONTROL_PLANE_ENDPOINT
を固定 IPv6 アドレスに設定します。CLUSTER_CIDR and SERVICE_CIDR
を設定します。デフォルトでは、それぞれ fd00:100:64::/48
および fd00:100:96::/108
になります。『Tanzu CLI を使用した TKG 2.3 ワークロード クラスタの作成と管理』の「ワークロード クラスタの作成」の説明に従ってワークロード クラスタを展開します。