CompressionType パラメータは、ポータブル実行可能ファイルを除く、パッケージ内のすべてのファイルを圧縮できます。

パッケージが大きい場合にディスク容量が最優先となる場合は、ファイルを圧縮できます。圧縮は迅速に行うことができ、ランタイム時のアプリケーションの起動時間やメモリの使用量への影響はほとんどありません。圧縮では、ZIP アルゴリズムと同様の圧縮率を実現します。

表 1. ローカル ハード ドライブで実行されている Microsoft Office 2003 パッケージのサンプル圧縮率と起動時間
圧縮タイプ なし 高速
サイズ 448,616 KB 257,373 KB
圧縮率 100% 57%
起動時間(最初の実行) 6 秒 6 秒
起動時間(2 回目の実行) 0.1 秒 1 秒
構築時間(最初の構築) 3 分 19 分
構築時間(2 回目の構築) 2 分 1.2 分

圧縮によりパフォーマンス上の影響が生じるため、古いコンピュータの起動時間や、アプリケーションを複数回起動し、その各起動時にデータを提供するために Windows ディスク キャッシュに依存したりする環境における起動時間に影響する可能性があります。

CompressionType パラメータは MSI ファイルには影響しません。MSI ファイルの圧縮の詳細については、MSICompressionType パラメータを参照してください。

ThinApp では、連携して最大のメモリ パフォーマンスと最適な起動時間を達成する OptimizeFor パラメータと CompressionType パラメータのデフォルト値を設定します。ThinApp は、すべてのデータを未圧縮の形式で保存します。

[Compression]
CompressionType=None
[BuildOptions]
OptimizeFor=Memory

ディスク容量がある程度重要となる場合に、この設定を使用できます。ThinApp は、実行可能ファイルを未圧縮の形式で保存しますが、他のすべてのデータは圧縮します。

中程度のディスク容量要件の最適化

ディスク容量がある程度重要となる場合に、この設定を使用できます。ThinApp は、実行可能ファイルを未圧縮の形式で保存しますが、他のすべてのデータは圧縮します。

[Compression]
CompressionType=Fast
[BuildOptions]
OptimizeFor=Memory

最大のディスク容量要件の最適化

ディスク容量が最優先の場合に、この設定を使用できます。ThinApp はすべてのファイルを圧縮します。

[Compression]
CompressionType=Fast
[BuildOptions]
OptimizeFor=Disk