ThinApp をインストールしてアプリケーションを仮想化する場合は、クリーンなコンピュータと、ユーザーが必要とする最も古いバージョンのオペレーティング システムのバージョンを使用します。

クリーン コンピュータの使用

コンピュータ環境がアプリケーションのキャプチャ プロセスに影響するため、クリーンなコンピュータを使用して ThinApp をインストールします。クリーン コンピュータとは、Windows オペレーティング システムだけがインストールされた状態の物理マシンまたは仮想マシンのことです。

基本のデスクトップ イメージがある企業環境の場合は、基本デスクトップ イメージがクリーンなコンピュータになります。デスクトップ コンピュータには、すでにいくつかのコンポーネントやライブラリがインストールされている場合があります。

アプリケーション インストーラは、コンピュータ上にすでに存在するファイルをスキップします。インストーラでファイルがスキップされた場合、ThinApp パッケージではアプリケーションのキャプチャ プロセスでそれらのファイルを除外します。これらのファイルが存在しないコンピュータでは、アプリケーションの実行が失敗することがあります。クリーンなコンピュータを使用することにより、キャプチャ プロセスではコンピュータ ファイル システムとレジストリをすばやくスキャンできます。

クリーンなコンピュータをセットアップする最も簡単な方法は、仮想マシンを作成することです。仮想マシンに Windows をインストールして、クリーンな状態の仮想マシン全体のスナップショットを保存します。アプリケーションをインストールしてキャプチャした後は、クリーンな状態の仮想マシンのスナップショットをリストアしておけば、次回のアプリケーション キャプチャに備えることができます。

VMware Workstation またはその他の VMware 製品を使用して、仮想マシンを作成できます。VMware 製品の詳細については、VMware Web サイトを参照してください。

ThinApp をインストールし、すでに Microsoft .NET 2.0 がインストールされているコンピュータにアプリケーションをキャプチャする場合、ThinApp パッケージから NET 2.0 は除外されます。キャプチャしたアプリケーションは、すでに .NET 2.0 がインストールされているコンピュータでのみ実行されます。

ユーザーに必要な最も古いオペレーティングシステムの使用

サポートを予定しているオペレーティング システムの最も古いバージョンを使用して、クリーンなコンピュータに ThinApp をインストールします。ほとんどの場合、最も古いプラットフォームは Windows 2007 または Windows Server 2008 R2 です。Windows 7 にキャプチャされたパッケージはほとんどの場合、Windows Server 2008 R2 で動作します。場合によって、Windows 7 には Windows Server 2008 で対応していない DLL がいくつか含まれていることがあります。アプリケーションで通常これらの DLL がインストールされる場合、ThinApp は、キャプチャされたアプリケーション パッケージからこれらの DLL を除外します。

ThinApp アプリケーション パッケージを作成した後は、更新されたバージョンを使用してパッケージ内のファイルを上書きすれば、キャプチャ プロセスを行わずにアプリケーションを再構築することができます。