手動で VMware Tools をアップグレードするか、仮想マシンを構成して VMware Tools の新しいバージョンがあるかを確認し、あればインストールすることができます。

ゲスト OS は、仮想マシンをパワーオンしたときに VMware Tools のバージョンを確認します。新しいバージョンが利用できる場合は、仮想マシンのステータス バーにメッセージが表示されます。

VSphere 仮想マシンの場合、
「新しいバージョンの VMware Tools がこの仮想マシンで利用可能です」
というメッセージが、インストールされている VMware Tools のバージョンが古くなっているときに表示されます。

Windows 仮想マシンでは、アップグレードが利用可能な場合は通知するように VMware Tools を設定できます。この通知オプションを有効にした場合、VMware Tools のアップグレードが利用可能になると、Windows タスクバーの VMware Tools アイコンに黄色い注意アイコンが付けられます。

VMware Tools のアップグレードは、VMware Tools を最初にインストールしたときと同じ手順でインストールできます。VMware Tools のアップグレードとは、新しいバージョンをインストールするということです。

Windows および Linux ゲスト OS の場合、VMware Tools を自動的にアップグレードするように仮想マシンを構成できます。Windows ゲスト OS の場合、仮想マシンをパワーオンするとバージョン チェックが実行されますが、自動アップグレードは、仮想マシンをパワーオフまたは再起動したときに実行されます。アップグレードの実行中には、ステータス バーに「VMware Tools をインストールしています...」というメッセージが表示されます。手順を次に示します。

注:

Windows ゲスト OS で VMware Tools をアップグレードすると、WDDM グラフィックス ドライバが自動的にインストールされます。WDDM グラフィックス ドライバにより、ゲスト OS の電源設定でスリープ モードを使用してスリープ オプションを調整できるようになります。たとえば、[コンピュータがスリープ状態になる時間を変更] というスリープ モード設定を使用してゲスト OS を構成し、一定時間が経過したら自動的にスリープ モードになるようにしたり、一定時間アイドル状態であった場合でもゲスト OS が自動的にスリープ モードに切り替わらないようにしたりできます。

vSphere 仮想マシンの場合、次に挙げるプロセスを使用して、同時に複数の仮想マシンをアップグレードできます。

  • vCenter Server にログインして、ホストまたはクラスタを選択し、VMware Tools のアップグレードを実行する仮想マシンを[仮想マシン] タブで指定します。
  • 仮想マシンの組織的なアップグレードをフォルダ レベルまたはデータセンター レベルで実行するには、vSphere Lifecycle Managerを使用します。

VMware 製品の特定のリリースにおけるいくつかの機能は、VMware Tools のインストールまたはそのリリースに含まれる VMware Tools のバージョンへのアップグレードを実行したかどうかに依存する場合があります。VMware Tools の最新バージョンへのアップグレードは必ずしも必要ではありません。VMware Tools の新しいバージョンは、複数のホストのバージョンと互換性があります。不要なアップグレードを避けるために、追加された機能や性能がお使いの環境にとって必要かどうかを評価します。

表 1. 仮想マシンの互換性のオプション
互換性 説明
ESXi 7.0 以降 この仮想マシン (ハードウェア バージョン 17) は、ESXi 7.0 以降と互換性があります。
ESXi 6.7 Update 2 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 15)は、ESXi 6.7 Update 2 および ESXi 7.0 と互換性があります。
ESXi 6.7 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 14)は、ESXi 6.7、ESXi 6.7 Update 2、および ESXi 7.0 と互換性があります。
ESXi 6.5 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 13)は、ESXi 6.5、ESXi 6.7、ESXi 6.7 Update 2、および ESXi 7.0 と互換性があります。
ESXi 6.0 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 11)は、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、ESXi 6.7 Update 2、および ESXi 7.0 と互換性があります。
ESXi 5.5 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 10)は、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、ESXi 6.7 Update 2、および ESXi 7.0 と互換性があります。
ESXi 5.1 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 9)は、ESXi 5.1、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、ESXi 6.7 Update 2、および ESXi 7.0 と互換性があります。
ESXi 5.0 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 8)は、ESXi 5.0、ESXi 5.1、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、ESXi 6.7 Update 2、および ESXi 7.0 と互換性があります。
ESX/ESXi 4.x 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 7)は、ESX/ESXi 4.x、ESXi 5.0、ESXi 5.1、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、ESXi 6.7 Update 2、および ESXi 7.0 と互換性があります。
ESX/ESXi 3.5 以降 この仮想マシン(ハードウェア バージョン 4)は、ESX/ESXi 3.5、ESX/ESXi 4.x、ESXi 5.1、ESXi 5.5、ESXi 6.0、ESXi 6.5、ESXi 6.7、ESXi 6.7 Update 2、および ESXi 7.0 と互換性があります。また、VMware Server 1.0 以降とも互換性があります。ESXi 5.0 では、ESX/ESXi 3.5 以降との互換性を持つ仮想マシンは作成できません。ただし、別の互換性を持つホスト上で作成された仮想マシンであれば実行できます。

詳細については、http://www.vmware.com/resources/compatibility の VMware 互換性ガイドを参照してください。