GuestStore リポジトリから仮想マシンの VMware Tools アップグレードを実行できます。
VMware は、VMware Tools の新しいリリースごとにダウンロード用の VMware Tools コンテンツを提供しています。VMware Tools のリリース 11.2.5 以降では、VMware の Web サイトから VMware Tools コンテンツをダウンロードして、GuestStore リポジトリ パスの下に抽出できます。GuestStore リポジトリで抽出されたすべての VMware Tools バージョンの中で、VMware Tools 構成ファイルの設定によってオーバーライドされない限り、後続のアップグレードではデフォルトで最新バージョンが選択されます。
GuestStore ベースの VMware Tools アップグレードは、VMware Tools のインストールの一部としてインストールされます。この機能は、GuestStore リポジトリに新しいバージョンの VMware Tools がある場合、および VMware Tools のアップグレードでアップグレード プロセスを完了するためにシステムを再起動する必要がある場合に、ログインしたユーザーに通知を生成します。
GuestStore ベースの VMware Tools アップグレードでは、複数のポリシーがサポートされています。tools.conf では、次の設定を使用してポリシーを構成できます。
[guestStoreUpgrade]
policy=manual
ここで、"policy" には、次のいずれかの値を指定できます。
- off
- ゲストで GuestStore ベースの VMware Tools アップグレードを無効にします。
- manual
- これがデフォルトのポリシーです。このポリシーにより、vSphere 管理者は vSphere ユーザー インターフェイスまたは API を使用して、GuestStore リポジトリから VMware Tools のアップグレードをトリガできます。
- 仮想マシンに、電源サイクル時にアップグレードするように構成された VMware Tools アップグレード ポリシー(VMX 設定 tools.upgrade.policy = "upgradeAtPowerCycle")がある場合、GuestStore ベースの VMware Tools アップグレード機能が有効になっているときに設定が適用されます。仮想マシンの電源がオンになった後の最初の VMware Tools システム サービスの開始時に、VMware Tools システム サービスは、仮想マシンのホスト側の VMware Tools アップグレード ポリシー設定をクエリします。ポリシーが電源サイクル時にアップグレードするように設定されている場合、GuestStore リポジトリから VMware Tools のアップグレードのチェックが自動的にトリガされます。
注: GuestStore ベースの VMware Tools アップグレードが有効になっている場合、VMware ESXi ホストにバンドルされている VMware Tools は、vSphere Update Manager (VUM) を介して VMware ESXi ホストに追加された VMware Tools イメージを含めて使用されません。
- powercycle
- ゲスト OS の起動直後に GuestStore リポジトリから VMware Tools のアップグレードをトリガします。
- また、このポリシーにより、vSphere 管理者は vSphere ユーザー インターフェイスまたは API を使用して、GuestStore リポジトリから VMware Tools のアップグレードをトリガできます。
デフォルトでは、GuestStore ベースの VMware Tools アップグレードでは、GuestStore リポジトリから最新バージョンの VMware Tools が選択されます。この動作は、「vmtools-version-key」設定に VMware Tools のバージョンを指定することでオーバーライドできます。この設定は、デフォルトで GuestStore リポジトリ内の最新の VMware Tools バージョンを参照する "vmtools" になります。
たとえば、次の設定では、GuestStore リポジトリからの VMware Tools のアップグレードがバージョン 11.2.5 に制限されます。
vmtools-version-key=vmtools-11.2.5