移行ダッシュボードを使用して、既存のディレクトリと仮想アプリケーションのコレクションを Workspace ONE Access 19.03 または 19.03.0.1 Connector から 22.05 Connector に移行します。移行プロセスは、移行を完了する前に新しいコネクタを使用して環境をテストできる段階的なアプローチです。
この移行プロセスには、次のステージが含まれます。
- 22.05 Connector のインストール
新しい 22.05 Connector (ディレクトリ同期サービス、ユーザー認証サービス、Kerberos 認証サービス、仮想アプリケーション サービスを含む)をインストールします。少なくとも、ディレクトリ同期サービスをインストールします。レガシー コネクタでコネクタベースの認証が構成されている場合は、ユーザー認証サービスをインストールします。レガシー コネクタで Kerberos 認証方法が構成されている場合は、Kerberos 認証サービスをインストールします。レガシー コネクタで仮想アプリケーションのコレクションが構成されている場合は、仮想アプリケーション サービスをインストールします。
- ディレクトリの移行
このステージでは、ディレクトリの移行ウィザードを使用して、すべてのディレクトリ データを移行します。必要な情報のほとんどは環境から事前に入力されていますが、ディレクトリのバインド ユーザー パスワードなどの重要な値を入力します。
このステージでディレクトリを移行しても、既存のディレクトリ、認証方法、または ID プロバイダの構成は変更されません。まだ古いコネクタを使用しています。変更は、プレビュー ステージに移動した後にのみ有効になります。
- 仮想アプリケーションのコレクションの移行
このステージでは、既存の仮想アプリケーションのコレクションを移行するコネクタを選択します。新しい設定は、プレビュー ステージに移動した後にのみ有効になります。
- プレビュー
プレビュー ステージでは、新しい 22.05 Connector を使用して環境をプレビューします。22.05 Connector からの新しいディレクトリ同期サービス、ユーザー認証サービス、Kerberos 認証サービス、および仮想アプリケーション サービスにより、ディレクトリの同期、ユーザーの認証、および仮想アプリケーションの同期が実行されます。Kerberos を除くすべての認証方法が送信モードになります。
プレビュー ステージは、新しいサービスを使用して環境を徹底的にテストすることを目的としています。ディレクトリの同期、仮想アプリケーションの同期、ユーザーの認証、アプリケーションの起動が予期したとおりに正常に機能していることを確認します。
プレビュー ステージでは、ディレクトリ、認証方法、ID プロバイダ、または仮想アプリケーションのコレクションを作成、編集、または削除することはできません。
プレビュー ステージから、古いコネクタの使用にロールバックできます。ロールバックすると、前のステージで移行したディレクトリ データが維持されたままになります。その後、既存のディレクトリ、認証方法、または ID プロバイダのいずれかに変更を加えた場合は、必ずディレクトリ データを再度移行してください。
- 移行の完了
新しい環境のテストに問題がなければ、移行を完了します。移行が完了した後は、古いコネクタの使用にロールバックすることはできません。
前提条件
- Workspace ONE Access Connector 21.08 への移行の要件に記載されている要件を確認します。
- 環境内のすべてのコネクタのバージョンが 19.03.x であることを確認します。古いバージョンのコネクタがある場合は、移行のために 19.03.x にアップグレードします。
- 22.05 Connector 用に 1 台以上の Windows サーバを準備します。
22.05 Connector は、新しいサーバまたはレガシーの 19.03.x Connector サーバのいずれかにインストールできます。ただし、レガシー コネクタで Kerberos 認証が構成されている場合は、別の Windows サーバに 22.05 Kerberos 認証サービスをインストールする必要があります。19.03.x Connector サーバに新しい Kerberos 認証サービスをインストールしないでください。Workspace ONE Access は、同じサーバ上で Kerberos の複数のインスタンスをサポートしていません。
『VMware Workspace ONE Access Connector 22.05 のインストール』の 22.05 Connector のサイズ変更のガイドラインと要件を参照してください。22.05 Connector をレガシー 19.03.x Connector サーバにインストールする場合は、Migrating to Latest Connector on a Windows Server Running Workspace ONE Access 19.03.xも参照してください。
- ユーザー認証サービスをインストールする場合は、環境に 21.x または 20.x ユーザー認証サービス インスタンスが含まれていないことを確認します。移行の一環として、22.05 Connector をインストールします。ご利用の環境内のすべてのユーザー認証サービス インスタンスはバージョン 22.05 である必要があります。ユーザー認証サービスのバージョンが混在している場合は、移行を続行できません。
- RSA SecurID 認証方法が 19.03.x コネクタで構成されている場合:
- RSA Authentication Manager アプライアンス バージョン 8.2 SP1 以降を使用していることを確認します。Workspace ONE Access Connector 22.05 は RSA Authentication Manager アプライアンス 8.2 SP1 以降をサポートします。
- RSA Authentication Manager サーバの複数のインスタンスを展開している場合、Workspace ONE Access との統合を機能させるには、ロード バランサの背後で構成する必要があります。『Workspace ONE Access でのユーザー認証方法の管理』ガイドの「RSA SecurID ロード バランサの Workspace ONE Access 要件」に記載されている要件を満たしていることを確認します。
- RSA セキュリティ コンソールで、コネクタが完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して認証エージェントとして追加されていることを確認します。たとえば、connectorserver.example.com です。すでに FQDN ではなく NetBIOS 名を使用してコネクタを認証エージェントとして追加している場合は、FQDN を使用して別のエントリを追加します。新しいエントリの IP アドレス フィールドは空のままにします。古いエントリは削除しないでください。
- 移行プロセスの一環として、RSA SecurID 認証方法を構成します。認証方法の構成に必要な情報には、RSA Authentication Manager またはロード バランサ サーバのホスト名、通信ポート、アクセス キー、およびサーバが自己署名証明書を使用する場合の RSA Authentication Manager またはロード バランサ サーバの SSL 証明書が含まれます。情報の一部を RSA セキュリティ コンソールから取得するため、セキュリティ コンソールの認証情報も必要です。
- プロキシ サーバにコネクタが構成されている場合は、RSA Authentication Manager サーバ用に構成された通信ポートがプロキシ サーバで開いている必要があります。
- 新しい Windows Server にユーザー認証サービスをインストールする場合は、コネクタの移行を開始する前に、Windows Server を RSA Authentication Manager サーバにエージェントとして追加します。
- 移行プロセスを開始する前に、ディレクトリ同期プロセスがどのディレクトリに対しても実行されていないことを確認します。
- People Search 機能が有効になっている場合は、移行プロセスを開始する前に、どのディレクトリに対してもフォト同期プロセスが実行されていないことを確認します。
- ディレクトリが関連付けられていない 19.03.x Connector を移行する場合は、手順 5 で [最新の Workspace ONE Access Connector] オプションを選択すると、移行が完了したと見なされ、19.03.x Connector がテナントから削除されることに注意してください。後でレガシー コネクタを使用することを決定し、[コネクタ選択のリセット] ボタンを使用してコネクタの選択を変更した場合、19.03.x Connector は表示されません。19.03.x Connector をサービスで再アクティベーションするには、再インストールする必要があります。
手順
結果
すべてのディレクトリと仮想アプリケーションのコレクションは、新しい 22.05 Connector に移行されます。新しいディレクトリ同期サービス、ユーザー認証サービス、Kerberos 認証サービス、および仮想アプリケーション サービスにより、ディレクトリの同期、ユーザーの認証、および仮想アプリケーションの同期が実行されるようになりました。
新しい ID プロバイダが各ディレクトリに作成され、「ディレクトリの移行された IDP」という名前で [ID プロバイダ] ページに表示されます。新しい ID プロバイダは組み込みタイプです。Kerberos 認証では、Workspace_IDP タイプの個別の ID プロバイダが作成されます。
Kerberos を除くすべての認証方法は、送信方法に変換され、「(クラウド デプロイ)」サフィックスで名前が変更されます。たとえば、パスワード認証方法は「パスワード(クラウド デプロイ)」に変更されます。[コネクタ認証方法] ページから、新しい認証方法を表示および管理できます。
次のタスク
- 移行が完了したら、古い 19.03.x Connector をインストール先のサーバからアンインストールできます。
- 移行が完了すると、Citrix 統合のための Integration Broker は必要なくなります。必要な機能が仮想アプリケーション サービスの一部になりました。
- Horizon および Horizon Cloud 統合の場合、Horizon Connection Server に、信頼できる認証局 (CA) によって署名された有効な証明書があることを確認します。Horizon Connection Server に自己署名証明書がある場合は、仮想アプリケーション サービスがインストールされている Workspace ONE Access Connector インスタンスに証明書チェーンをアップロードして、コネクタと Horizon Connection Server 間の信頼を確立する必要があります。これは、Workspace ONE Access Connector 21.08 以降の新しい要件です。コネクタ インストーラを使用して証明書をアップロードします。詳細については、VMware Workspace ONE Access Connector 22.05 のインストールを参照してください。証明書をアップロードしたら、コネクタ サービスを再起動してください。