エンタープライズ ディレクトリと Workspace ONE Access とを統合するには、ディレクトリ同期サービスをインストールし、Workspace ONE Access サービスでディレクトリを作成して、エンタープライズ ディレクトリへの接続を構成する必要があります。

ディレクトリ同期サービス

ディレクトリ同期サービスでは、ユーザーおよびグループ データを Active Directory または LDAP ディレクトリから Workspace ONE Access サービスに同期します。ディレクトリ同期サービスは、Workspace ONE Access Connector のコンポーネントであり、エンタープライズ ネットワークの内部にオンプレミスで展開します。

Workspace ONE Access ディレクトリ

Workspace ONE Access サービスで作成するディレクトリは、環境内の Active Directory または LDAP ディレクトリに対応しています。このディレクトリは、属性を使用してユーザーとグループを定義します。Workspace ONE Access サービスでディレクトリを 1 つ以上作成してから、そのディレクトリを Active Directory または LDAP ディレクトリと同期させます。サービスでは次のディレクトリ タイプを作成できます。

  • Active Directory
    • LDAP 経由の Active Directory:単一の Active Directory ドメイン環境に接続する場合には、このディレクトリ タイプを作成します。LDAP 経由の Active Directory のディレクトリ タイプでは、ディレクトリ同期サービスは単純なバインド認証を使用して Active Directory にバインドします。Active Directory への接続は、SSL/TLS 経由になる場合があります。
    • 統合 Windows 認証を使用する Active Directory:マルチドメインまたはマルチフォレストの Active Directory ドメイン環境に接続する場合には、このディレクトリ タイプを作成します。ディレクトリ同期サービスは、統合 Windows 認証を使用して Active Directory にバインドします。Active Directory への接続は、SSL/TLS 経由になる場合があります。

    単一ドメインかマルチドメインか、またドメイン間で使用される信頼のタイプなど、ユーザーの Active Directory 環境によって、作成するディレクトリのタイプと数は異なります。通常の環境では、作成するディレクトリは 1 つです。

  • LDAP ディレクトリ

    LDAP ディレクトリを作成して、エンタープライズ LDAP ディレクトリと Workspace ONE Access とを統合します。単一ドメインの LDAP ディレクトリのみを統合することができます。Workspace ONE Access は、Oracle OpenLDAP での検索クエリのページングと VLV をサポートしています。

統合プロセス

エンタープライズ ディレクトリと Workspace ONE Access との統合には、次の上位レベルのタスクが含まれます。

  • ディレクトリ同期サービスをインストールします。

    同期スケジュールが重複しない場合は、ディレクトリ同期サービスの単一のインスタンスで複数のディレクトリが同期できます。

  • Workspace ONE Access サービスでユーザーに与える属性を指定します。
  • エンタープライズ ディレクトリと同じ種類のディレクトリを Workspace ONE Access サービスに作成し、エンタープライズ ディレクトリへの接続を構成します。
  • Active Directory または LDAP ディレクトリで使用される属性に Workspace ONE Access 属性をマップします。
  • 同期設定を指定します。
  • 同期するユーザーとグループを指定します。
  • ユーザーとグループを同期します。

エンタープライズ ディレクトリを統合し、最初の同期を実行したら、構成を更新し、定期的な同期化のスケジュールを設定するか、任意の時間に同期を開始することができます。