Workspace ONE UEM でデバイスを管理するためには、そのデバイスを加入させる必要があります。加入方法は複数あり、それぞれの方法にオプションがあります。
加入プロセスを開始する前に、一般的にグローバルと呼ばれる最上位の組織グループ (OG) について理解しておく必要があります。デバイスをグローバルに直接加入させることは不適切ですが、それにはいくつかの理由があります。その理由は、マルチテナンシー、継承、機能の 3 つです。
マルチテナンシー
サブ組織グループは必要な数だけ作成できます。また、各サブ組織グループを個別に構成します。あるサブ組織グループに適用する設定は、他のサブ組織グループに影響しません。
継承
メイン組織グループに加えた変更内容は、サブ組織グループにも適用されます。一方、サブ組織グループに加えた変更内容は、メイン組織グループおよび同位の組織グループに適用されません。
機能
「カスタマー」 タイプの組織グループに対してのみ構成できる設定と機能があります。それは、ワイプ保護、テレコム、および個人コンテンツです。トップレベルのグローバル組織グループに直接追加されたデバイスは、これらの設定および機能から除外されます。
グローバル組織グループは、「カスタマー」 およびその他のタイプの組織グループを所属させる目的で用意されているものです。設定は下位の組織グループに継承されるので、デバイスをグローバル組織グループに追加し、かつ、それらのデバイスに影響を及ぼす設定を使用してグローバル組織グループを構成する場合、その下位のすべてのカスタマー組織グループにも影響が及びます。つまり、マルチテナントと継承のメリットが活かされません。
Workspace ONE Express および Workspace ONE UEM では、Workspace ONE Intelligent Hub を使用したデバイスの加入は、Android、iOS、Windows デバイスに対して、主要なオプションになっています。
Workspace ONE Intelligent Hub を Google Play ストアから(Android デバイスの場合)または App Store から(Apple デバイスの場合)ダウンロードしてインストールします。
パブリック アプリケーション ストアから Workspace ONE Intelligent Hub をダウンロードするには、Apple ID または Google アカウントが必要になります。
Windows 10 デバイスでは、デバイスの既定のブラウザで https://getwsone.com にアクセスして、Hub をダウンロードする必要があります。
ダウンロード完了後に Workspace ONE Intelligent Hub を実行するか、または、ブラウザ セッションに戻ります。
**重要:**Android デバイスに Workspace ONE Intelligent Hub をインストールして実行するには、デバイスに 60 MB 以上の空きスペースが必要です。Android プラットフォーム上では、CPU および実行時メモリはアプリケーションごとに割り当てられます。あるアプリケーションが、割り当て以上のリソースを使用している場合、Android デバイスによってそのアプリケーションが停止され、リソース配分が最適化されます。
メール アドレスの入力を求められたら入力します。Workspace ONE Console は、このアドレスが環境にすでに追加されていないか確認します。追加されていれば、このエンド ユーザーはすでに構成されており、組織グループに割り当てられていることになります。
エンド ユーザーをメール アドレスに基づいて特定できない場合、Workspace ONE console は、[サーバ]、[グループ ID] と [資格情報] を入力するよう求めるプロンプトを表示します。環境 URL とグループ ID が必要である場合、Workspace ONE 管理者から入手できます。
残りのプロンプトに従って、加入処理を完了させます。ユーザー名の代わりにメール アドレスを使用できます。2 人のユーザーが同じメール アドレスを使用している場合、加入処理は失敗します。
これでデバイスは、Workspace ONE Intelligent Hub アプリケーションで加入されました。サマリ タブを、このデバイスの デバイス詳細表示 で開きます。セキュリティ パネルには、「登録されたハブ」が表示され、登録方法が示されます。
詳細については、「Device Details」を参照してください。
Workspace ONE UEM では、デバイスを適切な環境と組織グループに加入させることができます。E メールベースの自動検出機能を使用するこの加入はとてもシンプルです。エンド ユーザーがセルフサービス ポータル (SSP) への認証を行う際にも自動検出機能を使用することができます。
**注:**オンプレミス環境での自動検出の有効化は、貴社環境が Workspace ONE UEM 自動検出サーバと通信できることを確認してから行ってください。
サーバで Eメール ドメインの一意性を検証します。1 つのドメインは 1 つの環境の 1 つの組織グループにおいてのみ登録できます。自動検出サーバによってこのような検査が行われるので、Eメール ドメインは、貴社の最上位の組織グループで登録してください。
自動検出は、SaaS 環境の新しいお客様向けには自動で構成されています。
自動検出加入は、エンド ユーザーの Eメール アドレスを使用してデバイスを意図する環境と組織グループに加入するため、加入プロセスを簡素化することができます。
メイン組織グループで自動検出加入を構成するには、次の手順を実行します。
**次に行うこと:**加入するエンド ユーザーに、環境 URL とグループ ID を入力するのではなく、認証用 Eメール アドレスを使用するオプションを選択するよう、指示します。ユーザーが Eメール アドレスを使用してデバイスを加入させると、関連付けられているユーザー アカウントの 加入組織グループ として設定された同じ組織グループに加入します。
加入組織グループの下位のサブ組織グループで、自動検出加入を構成できます。この方法で自動検出加入を有効にするには、加入時にユーザーにグループ ID を選択させる必要があります。
加入中にグループ ID を選択するように、ユーザーに強制します。
場合によっては、組織形態や展開形態に応じて Workspace ONE UEM への加入プロセスの調整が必要になることがあります。どの加入オプションを使用する場合でも、エンド ユーザーに資格情報が必要になります。このガイドの 「必要な情報」 セクションを参照してください。