OVF Tool 4.5 以降のコマンド ラインを使用して、vTPM デバイスを使用する仮想マシンを Workstation Pro から Open Virtualization Format (OVF) に手動でエクスポートできます。OVF Tool は、Workstation Pro にバンドルされています。.ovf ファイルと .ova ファイルのどちらにもエクスポートできます。

vTPM を使用する仮想マシンは常に暗号化されます。OVF Tool は暗号化された仮想マシンのエクスポートをサポートしていないため、Workstation Pro の vTPM デバイスを使用する仮想マシンを VMware ランタイム (.vmx) 形式から OVF 形式に直接変換することはできません。手動エクスポートを続行する前に、vTPM デバイスを手動で削除し、仮想マシンを復号化する必要があります。仮想マシンを復号化したら、vTPM プレースホルダを使用して仮想マシンを OVF にエクスポートします。

次の手順では、vTPM を手動で削除し、仮想マシンを復号化してから、コマンド ラインを使用して OVF にエクスポートするプロセスについて説明します。

前提条件

  • vTPM デバイスを使用する仮想マシン内のアプリケーションをすべて削除します。
    注: vTPM を使用する仮想マシン内のアプリケーションを削除しないと、後で vTPM デバイスを使用して仮想マシンをインポートするときに、アプリケーションが適切に機能しないことがあります。
  • 仮想マシンがパワーオフされていることを確認します。

手順

  1. vTPM を削除するには、次の手順を実行します。
    1. 必要な仮想マシンを選択し、[仮想マシン] > [設定] の順に移動します。
    2. [ハードウェア] タブで、[Trusted Platform Module] を選択します。
    3. [削除] をクリックします。
      Workstation Pro が vTPM を正常に削除します。
  2. 仮想マシンの暗号化を解除するには、次の手順を実行します。
    1. 必要な仮想マシンを選択し、[仮想マシン] > [設定] の順に移動します。
    2. [オプション] タブで [アクセス コントロール] を選択します。
    3. 右側のパネルで、[暗号化の解除...] をクリックします。
    4. 仮想マシンの暗号化パスワードを入力し、[暗号化の解除] をクリックします。
      Workstation Pro が暗号化を正常に解除します。
  3. vTPM プレースホルダを追加して仮想マシンを OVF にエクスポートするには、Workstation Pro にバンドルされている OVF Tool で次のコマンドを使用します。
    main % "C:\Program Files (x86)\VMware\VMware Workstation\OVFTool\ovftool.exe" --X:logLevel=verbose --exportFlags=extraconfig --allowExtraConfig --addDevice:vtpm '<path of the virtual machine vmx file with the file name>' '<path to export the ovf file with the file name>'
    次に、 vm という名前の仮想マシンをエクスポートするコマンドの例を示します。
    main % "C:\Program Files (x86)\VMware\VMware Workstation\OVFTool\ovftool.exe" --X:logLevel=verbose --exportFlags=extraconfig --allowExtraConfig --addDevice:vtpm "C:\Users\abc\Documents\Virtual Machines\vm\vm.vmx" "C:\Users\abc\Documents\Virtual Machines\vm\vm.vmx"
    注: Workstation Pro では、vTPM プレースホルダを使用して仮想マシンをエクスポートするためのグラフィカル ユーザー インターフェイスは提供されません。ユーザーは、コマンド ラインを使用して、vTPM プレースホルダを使用して仮想マシンをエクスポートする必要があります。
    仮想マシンをエクスポートすると、OVF ファイルに追加された vTPM プレースホルダが次の形式で表示されます。
    <Item ovf:required="false">
     <rasd:AutomaticAllocation>false</rasd:AutomaticAllocation>
     <rasd:ElementName>Virtual TPM</rasd:ElementName>
     <rasd:InstanceID>14</rasd:InstanceID>
     <rasd:ResourceSubType>vmware.vtpm</rasd:ResourceSubType>
     <rasd:ResourceType>1</rasd:ResourceType>
    </Item>