vRealize Automation SaltStack Config は最新の構成管理プラットフォームであり、大規模で複雑な IT システムの管理と、大規模な効率の改善の際に IT チームが必要とするパフォーマンス、速度、俊敏性を備えています。このガイドを使用して、システムに SaltStack Config をインストールする方法を決定します。

IT システム管理者と DevOps チーム メンバーは、自分のロールにサーバの設定やサービスの実行以外が含まれていることを認識しています。SaltStack Config を使用することで、チームは一般的なインフラストラクチャ管理タスクを自動化し、インフラストラクチャのすべてのコンポーネントが整合性のある目的の状態で動作するようにできます。

SaltStack Config はプラグ可能で、多くの既存のテクノロジーと適切に連携します。SaltStack Config を使用するために、既存のすべての構成管理システムのリファクタリングを行う必要はありません。サードパーティ製ツールの出力コードと情報に応答して、マシンのライフ サイクル全体を管理することができます。

重要: SaltStack Config は、オープンソースの自動化および構成管理エンジンである Salt上で実行されます。構成管理のために SaltStack Config の使用を開始するには、 SaltStack Config を使用して、管理するノードに Salt ミニオン サービスをインストールして実行する必要があります。ノードに Salt ミニオン サービスを展開するには、 vRealize Automation クラウド テンプレートを使用するか、SSH を介してサービスをインストールします。

インストールの目的

インストール プロセスの目的は、次の 4 つの主要コンポーネントで構成されたバックエンド SaltStack Config システム アーキテクチャを作成することです。

コンポーネント 説明
SaltStack Config API サーバ(別名:RaaS)

RaaS (Returner as a Service) は、SaltStack Config ユーザー インターフェイスから管理コマンドを受け取るための RPC エンドポイントと、接続された Salt マスターとのインターフェイスとなる RPC 制御エンドポイントを提供します。

Salt マスターとマスター プラグイン

必要な数の Salt マスターを SaltStack Config に接続できますが、Salt マスターは 1 つ以上必要です。

Salt マスターは、SaltStack Config とネットワーク上の他のノード(ミニオンと呼ばれる)とを結び付ける中心的な役割を果たします。SaltStack Config からコマンド(ジョブなど)を発行すると、そのコマンドは Salt マスターに渡され、ターゲットのミニオンに配布されます。

マスター プラグインは Salt マスターにインストールされます。これにより、Salt マスターは SaltStack Config バックエンド サーバである RaaS ノードと通信できます。マスター プラグインにより、Salt マスターは SaltStack Config によって開始されたジョブまたはプロセス、および PostgreSQL データベースに格納されている外部ファイルやピラー データにアクセスすることができます。

PostgreSQL データベース SaltStack Config は、ミニオン データ、ジョブの戻り値、イベント データ、ファイルおよびピラー データ、ローカル ユーザー アカウントや、ユーザー インターフェイスの追加設定を格納するために PostgreSQL データベースを使用します。
Redis データベース SaltStack Config は、キャッシュされたデータなど、特定のタイプのデータを一時ストレージに格納するために Redis データベースを使用します。また、キュー内の作業をバックグラウンド ワーカーに配布するために一時データ ストレージを使用します。

標準インストール シナリオでは、これらの各コンポーネントは専用ノードに展開されます。つまり、インストールが完了すると、4 台の専用ノードが使用可能になります。システムで高可用性が必要な場合は、複数の Salt マスター、PostgreSQL データベース、および Redis データベースの展開が必要になる場合があります。

次の図は、標準インストールの最終目標を示しています。

SaltStack Config アーキテクチャについて説明する図:vRA、Postgress、および Redis は Salt マスターを制御する RaaS サーバに接続されます。接続後、Salt マスターは個々のミニオンに情報を渡します。

インストールの概要

インストール プロセスには、次の 5 つの主なフェーズがあります。

  • インストール前
  • インストール
  • インストール後
  • vRealize Automation との統合
  • SaltStack Config を使用して管理するノードへの Salt のインストール

    ノードに Salt ミニオン サービスを展開するには、vRealize Automation クラウド テンプレートを使用するか、SSH を介してサービスをインストールします。

次の図は、標準インストール、インストール後の手順、統合手順、および Salt のインストール手順を完了した後に設定されるシステム アーキテクチャを示しています。

SaltStack と Salt の標準インストールの仕組みについて説明する図:vRA、Postgress、および Redis は、Salt マスターを制御する RaaS サーバに接続されます。接続後、Salt マスターは個々のミニオンを制御するための情報を渡します。