この使用事例の目的は、Windows 仮想マシンを SaltStack Config 環境に接続して、プログラムによって Salt ミニオン サービスをミニオンにインストールすることです。

前提条件

Windows 環境で API を使用してミニオンを展開するには、次の条件が満たされている必要があります。
  • RaaS が展開された SaltStack Config 環境がある。
  • Salt マスターと Salt ミニオンがインストールされている。
  • Windows 仮想マシンが展開されている。

手順

  1. Salt マスターの etc/salt/cloud.deploy.d フォルダに次のファイルが格納されていることを確認します。
    Salt マスターの cloud.deploy.d ディレクトリ内にある必要なファイルのリスト

    ファイルが表示されない場合は、サポートにお問い合わせください。

    注: ファイル名( salt-xxxx-windows--x86.tar.gz など)の xxxx は、Salt マスターのバージョンと一致する必要があります。Salt マスターのバージョンを確認するには、Salt マスターで salt-master -V コマンドを実行します。
  2. Salt マスターのターミナルで pip3 install pypsexec smbprotocol および pip3 install impacket --ignore-installed コマンドを実行して、次のライブラリをインストールします。
  3. Salt マスターの FQDN を特定するには、Salt マスターのターミナルで salt saltmaster grains.get fqdn コマンドを実行します。
  4. Windows マシンの C: \Windows\System32\drivers\etc\hosts ファイルが Salt マスターの IP アドレスと FQDN を使用して構成されていることを確認します。
  5. Azure の Windows マシンにミニオンを展開する場合は、PowerShell を開き、次のコマンドを実行して必要なポートを開きます。
    ポート コマンド
    445 New-NetFirewallRule -Name "SMB445" - DisplayName "SMB445" -Protocol TCP - LocalPort 445

    Enable-Psremoting
  6. Azure の Windows マシンにミニオンを展開しない場合は、PowerShell を開き、次のコマンドを実行して必要なポートを開きます。
    ポート コマンド
    445 New-NetFirewallRule -Name "SMB445" - DisplayName "SMB445" -Protocol TCP - LocalPort 445

    Set-Item (dir wsman:\localhost\Listener*\Port - Recurse).pspath 445 -Force

    Restart-Service winrm
    4505-4506 netsh advfirewall firewall add rule name="Salt" dir=in action=allow protocol=TCP localport=4505-4506
  7. Windows マシンで ping [FQDN] コマンドを実行して、Salt マスターの FQDN が構成されていることを確認します。
    Windows マシンで ping FQDN コマンドを実行した結果
  8. 環境に適した認証情報を使用して、SSEAPI クライアントを使用して次の API 呼び出しを行います。
    注: SaltStack ConfigvRealize Automation と統合した場合、 vRealize Automation サービスは、クラウド テンプレートを使用してミニオンを展開するときにこの API 呼び出しを行います。
    from sseapiclient import APIClient
    
    client = APIClient('https://<master-ip>', '<ssc-username>', '<sscpassword>', ssl_validate_cert=False)
    
    
    client.api.minions.deploy_minion(
    
     master_id = '<master-id>',
    
     host_name_ip = '<prospective minion’s ip>',
    
     os = ‘<prospective minion’s os>’,
    
     minion_id = '<desired-minion-name-for-prospective-minion>',
    
     username = '<ssh-username-for-prospective-minion>', 
    
     password = '<ssh-password-for-prospective-minion>',
    
    )
    SaltStack Config 環境で deploy.minion 関数の実行が開始されます。ジョブが実行されていることを確認するには、 SaltStack Config ユーザー インターフェイスの [アクティビティ] タブを使用するか、 python3 コマンドを実行してから client.api.minions.get_minion_deployments() を実行します。

結果

Windows 環境および API 呼び出しからミニオンが正常に展開されて、構成されました。

次のタスク

[コマンドの実行] ウィンドウを使用してミニオンに対して test.ping コマンドを実行するか、Salt マスター コマンド ウィンドウで \* test.ping コマンドと \* test.versions コマンドを実行して、ミニオンが正常に展開されたことを確認します。