vSphere+ および vSAN+ の各エディションのサブスクリプション使用量を確認できます。また、[Administrator] ロールを持つ各 vCenter Server のサブスクリプション使用量を表示し、使用量が購入したサブスクリプション容量の範囲内であるか超えているかを確認することもできます。

サブスクリプション使用量を表示するには、VMware Cloud コンソールで [サブスクリプション] > [サブスクリプションの使用] の順にクリックします。

棒グラフは、vSphere+ および vSAN+ の各エディションのサブスクリプション使用量を表します。表は、[Administrator] ロールを持つ各 vCenter Server のサブスクリプション使用量を表します。

各サブスクリプション エディションの棒グラフには、次の詳細が表示されます。
  • 実際の使用量: 使用されているコアの合計数。
  • 使用済みコミットメント: 購入したコミットメントから使用されたコアの数。
  • 未使用のコミットメント: 購入したコミットメントの未使用コアの数。
  • 超過: 購入したコミットメントを超えて使用されたコアの数。
  • 請求対象の使用量: 購入したコミットメントと超過分の合計。超過分のみ請求されます。
  • 貸出された使用量: 下位のエディションからの実際の使用量を支払うために上位のエディションから使用されるコアの数。
  • 借入された使用量: 下位のエディションからの実際の使用量を調整するために、下位のエディションが上位のエディションから借り入れるコアの数。

サービスの複数のエディションを購入した場合、下位のエディションの超過した使用量の支払いには上位のエディションの未使用のコミットメントが使用されます。ただし、下位のエディションの未使用のコミットメントは上位のエディションの支払いには使用されません。これは、上位のエディションが下位のエディションよりも多くの機能を提供するためです。たとえば、vSphere+ Standard エディションと vSphere+ エディションの両方を購入した場合、vSphere+ の未使用のコミットメントは vSphere+ Standard に使用され、超過分は請求されません。サブスクリプション エディションの詳細については、「サブスクリプション エディションについて」を参照してください。

サブスクリプション使用量の決定方法を理解するために役立ついくつかのシナリオを次に示します。

シナリオ 1:2 つの vSphere+ エディションを購入済みであり、上位のエディションの実際の使用量が購入済みコミットメントを超えている。

10 コアの vSphere+ Standard と 10 コアの vSphere+ を購入したシナリオについて検討してみましょう。vSphere+ Standard の実際の使用量は、購入済みコミットメントよりも少ない 5 コアです。vSphere+ の実際の使用量は、購入済みコミットメントよりも多い 15 コアです。このシナリオでは、下位のエディションの未使用コア数は 5 個ですが、下位のエディションには上位のエディションの機能がすべて含まれていないため、未使用コアは上位のエディションには使用されません。上位のエディションの追加の 5 コアの使用量は超過と見なされます。次の図は、このシナリオの棒グラフを示しています。
図 1. シナリオ 1

テスト
vSphere+ Standard の場合:
  • 左側の棒は、使用されている実際のコア数(5 コア)を表します。
  • 右側の棒は、請求対象の使用量(10 コア)を表します。購入済みコミットメントのうちの 5 コアが使用され、残りの 5 コアが未使用です。
vSphere+ の場合:
  • 左側の棒は、使用されている実際のコア数(15 コア)を表します。
  • 右側の棒は、請求対象の使用量(15 コア)を表します。購入済みコミットメントのうちの 10 コアが使用され、残りの 5 コアは超過と見なされます。

シナリオ 2:3 つの vSAN+ エディションを購入済みであり、上位のエディションの実際の使用量が購入済みコミットメントを超えている。

10 コアの各 vSAN+ エディションを購入したシナリオについて検討してみましょう。vSAN+ Standard の実際の使用量はないため、未使用コアは 10 個です。vSAN+ Advanced の実際の使用量は 20 コアであり、購入済みコミットメントを超えています。vSAN+ の実際の使用量は 5 コアであるため、未使用コアが 5 個残っています。このシナリオでは、vSAN+(上位のエディション)の 5 個の未使用コアが vSAN+ Advanced の超過した使用量の支払いに使用されます。ただし、vSAN+ Standard の 10 個の未使用コアは、下位のエディションであるため使用されません。下位のエディションの未使用コアが上位のエディションの支払いのために借り入れられることはありません。次の図は、このシナリオの棒グラフを示しています。

図 2. シナリオ 2

テスト
vSAN+ Standard の場合:
  • 左側の棒は、使用されている実際のコア数(0 コア)を表します。
  • 右側の棒は、請求対象の使用量(購入済みコミットメントの 10 個の未使用コア)を表します。
vSAN+ Advanced の場合:
  • 左側の棒は、使用されている実際のコア数(20 コア)を表します。
  • 右側の棒は、請求対象の使用量(15 コア)を表します。購入済みコミットメントのうちの 10 コアが使用され、残りの 5 コアは超過と見なされます。超過分は 10 コアですが、vSAN+ から 5 コアが借り入れられるため、残りの 5 コアに対してのみ支払いが必要です。
vSAN+ の場合:
  • 左側の棒は、使用されている実際のコア数(5 コア)を表します。
  • 右側の棒は、請求対象の使用量(10 コア)を表します。これは、購入済みコミットメントの 10 コアが使用されるためです。vSAN+ の実際の使用量は 5 コアのみですが、残りの 5 コアは vSAN+ Advanced の超過した使用量の支払いのために貸し出されます。

シナリオ 3:3 つの vSAN+ エディションを購入済みであり、最下位のエディションの実際の使用量が購入済みコミットメントを超えている。

10 コアの各 vSAN+ エディションを購入したシナリオについて検討してみましょう。vSAN+ Standard の実際の使用量は 25 コアであり、購入済みコミットメントを超えています。vSAN+ Advanced の実際の使用量はないため、未使用コアは 10 個です。vSAN+ の実際の使用量は 5 コアであるため、未使用コアが 5 個残っています。このシナリオでは、超過分の支払いに対して次の上位のエディションの未使用コアが最初に考慮されます。次の上位のエディションの未使用コアが考慮されるのは、当該の上位のエディションの未使用コアが残っていない場合のみです。次の図は、このシナリオの棒グラフを示しています。

図 3. シナリオ 3

テスト
vSAN+ Standard の場合:
  • 左側の棒は、使用されている実際のコア数(25 コア)を表します。
  • 右側の棒は、請求対象の使用量(購入済みコミットメントの 10 コア)を表します。
  • 借入された使用量は 15 コアです。10 コアは vSAN+ Advanced から、5 コアは vSAN+ から借り入れられます。実際の使用量は購入済みコミットメントを超えていますが、上位のエディションの未使用コアが超過した使用量の支払いに使用されるため、超過分はありません。
vSAN+ Advanced の場合:
  • 左側の棒は、使用されている実際のコア数(0 コア)を表します。
  • 右側の棒は、請求対象の使用量(購入済みコミットメントの 10 コア)を表します。vSAN+ Advanced の実際の使用量はありませんが、vSAN+ Standard の超過分の支払いに 10 コアが貸し出されます。
vSAN+ の場合:
  • 左側の棒は、使用されている実際のコア数(5 コア)を表します。
  • 右側の棒は、請求対象の使用量(購入済みコミットメントの 10 コア)を表します。vSAN+ の実際の使用量は 5 コアのみですが、残りの 5 コアは vSAN+ Standard の超過分の支払いのために貸し出されます。

シナリオ 4:vSAN+ Standard サブスクリプションの有効期限が切れている。

vSphere+ Standard サブスクリプションはアクティブですが、vSAN+ Standard サブスクリプションの有効期限が切れており、vSAN+ Standard の実際の使用量が 20 コアであるシナリオについて検討してみましょう。このシナリオでは、vSAN+ Standard サブスクリプションの有効期限が切れているため、20 コアすべてが超過と見なされます。次の図は、このシナリオの棒グラフを示しています。

図 4. シナリオ 4

テスト
vSAN+ Standard の場合:
  • 左側の棒は、使用されている実際のコア数(20 コア)を表します。
  • 右側の棒は、超過分(20 コア)を表します。これは、購入済みサブスクリプションの有効期限が切れているためです。