マルチキャスト トラフィックをフィルタリングするためのデフォルトの基本モードに加えて、vSphere Distributed Switch 6.0.0 以降のリリースでは、仮想マシンからの Internet Group Management Protocol (IGMP) および Multicast Listener Discovery (MLD) メッセージに基づいてより正確な方法でマルチキャスト トラフィックを転送するマルチキャスト スヌーピングをサポートしています。

基本的なマルチキャスト フィルタリング

基本的なマルチキャスト フィルタリング モードでは、vSphere 標準スイッチまたは vSphere Distributed Switch は、マルチキャスト グループのターゲット MAC アドレスに従って仮想マシンのマルチキャスト トラフィックを転送します。マルチキャスト グループに参加すると、ゲスト OS は、スイッチを通じてグループのマルチキャスト MAC アドレスをネットワークにプッシュ ダウンします。スイッチは、ポートとターゲット マルチキャスト MAC アドレスの間のマッピングをローカル転送テーブルに保存します。

スイッチは、仮想マシンがグループに参加、またはグループから離脱するために送信する IGMP メッセージを解釈しません。それらのメッセージはスイッチからローカル マルチキャスト ルータに直接送信され、その後、ローカル マルチキャスト ルータがメッセージを解釈して、仮想マシンをグループに追加、またはグループから削除します。

基本モードには、次の制限があります。

  • 最大 32 個の IP マルチキャスト グループにマップされる可能性があるマルチキャスト グループのターゲット MAC アドレスに従ってスイッチからパケットが転送されるため、仮想マシンは、サブスクライブしていないグループからパケットを受信することがあります。

  • 32 個を超えるマルチキャスト MAC アドレスからのトラフィックをサブスクライブしている仮想マシンは、転送モデルの制限により、サブスクライブしていないパケットを受信します。

  • IGMP バージョン 3 に定義されているソース アドレスに応じたパケットのフィルタリングは行われません。

マルチキャスト スヌーピング

マルチキャスト スヌーピング モードでは、vSphere Distributed Switch は、RFC 4541 に従って IGMP および MLD スヌーピングを提供します。スイッチは、IP アドレスを使用して、より正確にマルチキャスト トラフィックをディスパッチします。このモードは、IPv4 マルチキャスト グループ アドレスでは IGMPv1、IGMPv2、および IGMPv3 を、IPv6 マルチキャスト グループ アドレスでは MLDv1 および MLDv2 をサポートしています。

スイッチは、仮想マシンのメンバーシップを動的に検出します。IGMP または MLD メンバーシップ情報を含むパケットがスイッチ ポートを通じて仮想マシンから送信されると、スイッチは、グループのターゲット IP アドレスに関するレコードを作成し、IGMPv3 の場合にはトラフィックの受信元として仮想マシンが優先するソース IP アドレスに関するレコードを作成します。特定の期間内に仮想マシンでそのグループ メンバーシップが更新されない場合、スイッチは、ルックアップ レコードからグループのエントリを削除します。

Distributed Switch のマルチキャスト スヌーピング モードでは、仮想マシンは、1 つのスイッチ ポートから最大 256 個のグループおよび 10 個のソース上でマルチキャスト トラフィックを受信できます。